【2020年6月28日記】NYダウが週明け後に押し目をつけるなら、日経平均が年末に30000円の可能性を残す

----- NYダウが週明け後に押し目をつけるなら、日経平均が年末に30000円の可能性を残す

〇 NYダウ、日経平均は、強気なら9月が現在の値位置よりも高い

前回、日経平均株価が本年年末に向けて30000円以上を目指す動きになる場合の日経平均株価の動き方について書きました。

日経平均株価が年末へ向けて30000円以上へ上昇する場合、7月から12月までの6か月間で、あと8000円幅以上の上昇場面となる必要があります。

4月、5月の上昇場面での1か月の変動幅は、だいたい2500円幅前後です。例年、10~12月の期間が4月、5月よりも大きく動きやすいことを考慮すると、まだ十分に達成可能な状態だと言えます。

本年は、政府、財務省、日銀が一体となって積極的に景気を盛り上げようとしている年です。当たり前のように感じますが、過去にほとんど見られなかった状況です。

政策でしか高値更新を期待できない日経平均株価にとって、本年から来年にかけて、価格が大きく上昇して30000円を超えられないなら、日経平均株価は、この先も24000円前後が強力な壁であり続けると考えたくなります。

本年はそういう状況のため、はっきりと弱気の流れを確認するまで、年末へ向けて30000円以上を目指す可能性を考えておきます。

2017年9月から11月は、ほぼ一本調子の上昇局面を経過して、何連騰だと話題になっていました。この時でも、9月8日の安値19239円から11月9日の高値23382円まで、だいたい2か月で4143円幅程度の上昇にしかなっていません。

勢いの強い上昇の流れが数か月も継続するとは考えられないので、2か月程度で4000円幅の上げがあるとしても、その他の月が緩やか、ジグザグの上昇になると考えられます。

前置きが長くなってしまいましたが、要するに、年末へ向けて日経平均株価が30000円以上目指すためには、9月の時点で23000円以上、24000円程度に位置している必要があるということです。

9月の時点で、NYダウ、日経平均とも、現在の値位置よりも上に位置している必要があります。

これまで何度か書いているので、詳細な見方は省略しますが、NYダウ、日経平均株価が9月の時点で現在の値位置か、それ以上へ位置している場合、今後の価格は、6月の安値付近で下値を支えられて、いったん上昇する動きになると考えられます。

そこで、以下では、週明け後の価格が上昇を開始するための動き方について紹介します。

〇 NYダウの週明け後の動き方の目安とは

図表01 下降時の典型的な値動き

図表01は、NYダウが下降する場面で、下げ幅が大きくなるときの典型的な動き方です。

陽線を陰線が挟んで、もみ合いとなった後、大きく下放れる展開(弱気パターン1)、一時的な反発を経過した翌日、反発前の安値以下から始まって、そのまま下げ幅が拡大する展開(弱気パターン2)、連続して下放れる展開(弱気パターン3)の3通りがあらわれています。

図表02 NYダウ日足、週明け後の価格が下降する場合の展開(下降パターン1)
図表03 NYダウ日足、週明け後の価格が下降する場合の展開(下降パターン2)

これらのパターンが組み合わさって、値幅と日柄の長い下降局面が作られます。

週明け後のNYダウが6月15日の安値25843ドルを割れて、一段安となる場合、弱気パターン1となって、月曜日に大きく下放れる展開になる(図表02を参照)か、弱気パターン2となって、月曜日が小幅な反発の後、火曜日に大きく下放れる展開になる(図表03を参照)かのどちらかが考えられます。

図表04 押し目底をつける時の典型的な値動き

図表04は、NYダウが目立った押し目をつける場面での典型的な動き方になります。

押し目をつける日に下ヒゲの長い線をつけて、その後、1~2営業日で押し目をつける前の日の始値を一気に超える動きになります。

図表05 NYダウ日足、週明け後の価格が上昇する場合の展開(底入れパターン1)
図表06 NYダウ日足、週明け後の価格が上昇する場合の展開(底入れパターン2)
図表07 NYダウ日足、週明け後の価格が上昇する場合の展開(底入れパターン3)

週明け後、NYダウが押し目をつける展開になる場合、図表05~07の展開になると考えられます。

月曜日、寄り付き値が大きく下放れる場合、下降の流れへ入る可能性が大きくなります。

小幅な下放れの場合、寄り付き後の価格が下げ幅を拡大しますが、そのまま引けずに反発して下ヒゲの長い線となる場合、押し目をつける可能性が出てきます。

寄り付き値が前週末の終値比プラスで始まる場合、価格がいったん下げて、下ヒゲの長い線になると、月曜日の安値が押し目になる可能性が出てきます。

NYダウが月曜日に押し目をつける展開になる場合、NYダウ、日経平均は、目先の価格がいったん6月の高値を超える動きになって、今年後半に大幅高となる可能性を残します。

今週、下降の流れになるなら、本年は年末へ向けて価格が上昇しても、年初の高値程度までの上げで終わる展開を考えておく必要が出てきます。

〇 日経平均は火曜日に上昇するか否かが焦点

前述の通り、NYダウは、月曜日の動き方によって、週明け後の方向が見えてくると考えられます。

そのため、日経平均株価も、火曜日の価格が上昇するか否かによって、目先の方向がはっきりする公算です。

NYダウが強気の展開になる場合、日経平均株価は、月曜日、または火曜日の価格が上昇すると考えられます。

火曜日に上値重い展開になる場合、下降の流れへ入る可能性が大きくなります。

図表08 日経平均株価日足と週明け後の予想線

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