【2020年7月5日記】NYダウは週明け後の価格が上昇する場合、上げ幅の大きな動きになる可能性がある

----- NYダウは週明け後の価格が上昇する場合、上げ幅の大きな動きになる可能性がある

〇 NYダウの1営業日の変動幅の目安

図表01 NYダウの1営業日の上げ幅

図表01は、2013年以降のNYダウが陽線引けした日の1営業日の変動幅を示しています。

表の左から順番に、「年」、「その年の日足が陽線引けした回数」、「陽線引けした日に高値から安値までの値幅が50ドル幅以下だった日の回数」、「50~100ドル幅の範囲だった日の回数」、「100~200ドル幅、200~300ドル幅、300~400ドル幅、400~500ドル幅、500~600ドル幅、600~700ドル幅、700ドル幅以上だった日の回数と割合」を示しています。

表を見ると、2013年以降、陽線引けした日の50%、2営業日に1回の割合で、高値から安値までの値幅が100~200ドル幅になっていることがわかります。

2018年以降、値動きが極端に激しくなっていますが、それでも、ほとんどが100~200ドルの値幅の動きとなっています。通常、陽線引けする日の大部分(70%以上)が、50~200ドル、または100~300ドルの値幅の範囲内となっています。

2018年以降、変動幅が大きくなっている原因は、100~200ドル幅以上の値幅になった日の変動幅が、より大きくなることであらわれています。

〇 NYダウは、上昇の初期に1営業日の上げ幅が大きくなっている

図表02 NYダウ日足、2019年6~9月の押し目をつける場面
図表03 NYダウ日足、2019年10月以降の押し目をつける場面

図表02と03は、2019年6月以降のNYダウ日足です。図には、300ドル幅以上の動きになった日の日付と値幅を記入しています。

2019年は、100~300ドル幅の値幅となった日が全体の74%となっています。300ドル幅以上だった日が極端に大きく動いた日になります。

300ドル幅以上の変動幅となった日を見ると、大きく下げて押し目をつけた後、反発を開始する初期段階で、以前の戻り高値を超える前の動きの中であらわれていることがわかります。

極端に大きな値幅の動きは、押し目をつけた後の上昇の初期段階であらわれています(今回は確認しませんが、一般的には上昇の最終局面でもあらわれやすいと考えられています)。

図表04 NYダウ日足、2020年の押し目をつける場面

図表04は、2020年3月に押し目をつけた後のNYダウ日足です。図には、700ドル幅以上の値動きとなった日の日付と値幅を記入しています。

本年は(特別に値動きの激しい年のため)、押し目底をつけて、反発を開始する場面で、700ドル幅以上の動きがあらわれていることがわかります。

6月8日以降の下げが一時的な調整で、現在が押し目をつけた後の上昇の流れへ入っているなら、今後は6月8日の高値27580ドルを超える前に、700ドル幅以上の上げ場面が表れると考えられます。

6月16日の高値26611ドルを超えて、強気の流れを確認する場面では、寄り付き値が大きく上放れると考えられます。その場合、寄り付き値で上げ分を消化してしまうので、高値から安値までの上げ幅が極端に大きくなりにくいと推測できます。

だとすれば、700ドル幅の動きが表れる場面は、6月16日の高値26611ドルの突破を目指す場面になると考えられます。

〇 NYダウと日経平均の目先の展開

図表05 NYダウ日足と予想線

図表05は、NYダウ日足に今後の予想線を引いています。

前述した通り、週明け後の価格が上放れると、現在が上昇の流れの途中である可能性が大きくなります。

そうなると、その後は、上昇の流れを継続して、7月中に2月12日の高値29568ドルを超える動きになる可能性が出てきます。

週明け後の価格が下放れる場合、6月8日以降、下降の流れへ入っている可能性が出てきます。

目先は、一気に下げ幅を拡大して、24843ドル以下を目指す動きになると考えられます。

図表06 日経平均株価日足と予想線

図表06は、日経平均株価日足に今後の予想線を引いています。

日経平均株価は、6月17日以降の動きが上昇途中の中段もちあいか、6月23日に一時的な反発が終了して、すでに下降の流れへ入っているかのどちらかが考えられます。

6日以降に価格が上昇して、6月30日の高値22448円を超えると、上昇途中の中段もちあいの見方が有力になります。

その場合、6月29日の安値が押し目になって、再上昇を開始する可能性が出てきます。

6日以降に価格が下げて、6月29日の安値21969円を割れると、すでに下降の流れへ入っていると考えられます。 その場合、目先は一気に6月15日の安値21529円を割れて、一段安になる公算です。


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