【2020年4月12日記】NYダウ、日経とも当面の強弱の節目に位置

----- NYダウ、日経とも当面の強弱の節目に位置

1. 来週の展開で当面の値位置が見えてくる

NYダウ、日経平均株価は、
前週、当面の強弱の節目となる場所まで上昇してきました。
3月中旬の安値が底値となって、
今後の価格が上値の限界を試す流れへ入るか、
再度下値堅い場所を確認する動きになるかが来週中に見えてきます。
今回は、週明け後の動き方から推測できる今後の展開を紹介します。


2. NYダウは週明け後の価格が上下どちらへ向かうかが焦点

図表01 NYダウ週足
図表02 2018年のNYダウ日足
図表03 2018年10月以降のNYダウ日足

市場参加者が意識している場所では、
価格が上値を抑えられたり、下値を支えられます。
また、一定の流れができている場合、
市場参加者が意識している場所では、
値幅の伴ったギャップを開ける動きになります。

図表01は、2018年以降のNYダウ週足です。
図表02、03は、2018年の前半と後半の日足です。
これを見ると、2018年は、
23500ドル付近が強い支持になっていることがわかります。
1月の急落場面では、
23500ドル付近で下値を支えられる動きとなっています。
その後、5月まで、何度も下値を試す動きを経過しますが、
日ベースの終値が23500ドル以下になっていません。
2018年12月の急落場面では、23500ドルを割れた後、
すぐに押し目底をつけて、23500ドル以上へ値を戻す動きとなっています。
また、23500ドルを割れる場面で、突破する場面のどちらでも、
ギャップを開ける動きがあらわれていることがわかります
(図中の緑の枠内です)。

図表04 NYダウ日足と予想線

図表04は、最近のNYダウ日足です。
2月下旬から3月23日までの暴落場面では、
複数のギャップを開けていますが、
23500ドル付近でのギャップが特に値幅の大きなものとなっています。

23500ドルが大勢の節目となっているならば、
今後の価格が23500ドルを超えられるか否かによって、
今年前半の動き方が見えてくると考えられます。
目先の価格が23500ドル以上に位置するなら、
今年前半は、価格が下げても、2018年と同様、
23500ドル前後で下値を支えられて、
すぐに値を戻す動きになる可能性が出てきます。
目先の価格が23500ドル前後で上値を抑えられるなら、
上値の重さを確認することになるため、
その後は、再度下値を試す動きへ入ると考えられます。
その場合、今年前半は、
20000~23500ドル程度のレンジで推移すると考えられます。

前週末は、23500ドル前後の地点で、
気迷い症状を示すコマ足をつけています。
NYダウが戻り高値をつける場面であらわれる典型的な足型です。
23500ドル付近が強い抵抗になっているなら、
前週末の高値が戻り高値となって、
週明け後は下値を試す流れへ入ると考えられます。
一方で、週明け後の価格が上昇するなら、
目先は上昇を継続して、
一気に上げ幅を拡大するという見方が有力になります。


3. 日経平均株価は週明け後の価格が上放れる展開になるかが焦点

図表05 日経平均株価週足

図表05は、2015年以降の日経平均株価週足です。
日経平均株価は、
19500円前後が多くの市場参加者が意識していると推測できる地点で、
大勢の強弱の分岐点になっているように見えます。
2015年は、19500円を上下に抜ける場面で、
(日足で見ると)値幅の大きなギャップを開けています。
2017年は、9月以降に価格が上昇する前の持ち合い期間で、
19500円前後の値位置が強い抵抗、支持になっています。
2018年は、10月以降の急落後、19500円を割れた後、
すぐに19500円以上へ値を戻す動きとなって、押し目底をつけています。

図表06 日経平均株価日足と予想線

図表06は、最近の日経平均株価日足です。
4月10日は、19500円をつけた後、
上値を抑えられる動きになっています。
現在が勢いの強い上昇の流れの途中なら、
週明け後の寄り付き値が大きく上放れて始まると考えられます。
強気の展開になる場合、
3月25日から4月3日までの下げ幅が大きかった分だけ、
目先の上値目標値が高くなると推測できます。
週明け後の価格が上放れるなら、
その後は21000円以上を目指す動きになる可能性が出てきます。

一方で、週明け後の価格が反落するなら、
上値の重い場所が明確になるため、その後の価格は、
下値を試す動きになると考えられます。
3月19日の安値16358円が底値になっているなら、
4月3日の安値17646円前後で強く下値を支えられる動きがあらわれる公算です。


© 2024 メルマガ掲載用サイト