【2020年12月13日記】NYダウ、日経平均とも、週明け後に下げると1週間下値を試す流れ

----- NYダウ、日経平均株価は12月も上昇継続の可能性が出てきた

〇 NYダウの年末までの展開は絞られている

12月の2週目に入り、今年も残すところ半月になってしまいました。来週14日、米国では選挙人の投票があって、正式に大統領が決まるはずですが、現在でも、まだ、逆転する可能性を無視できません。トランプ大統領側は、外国が関与し、不正があったと主張しているため、負けられない戦いだという意識が強く、引き下がることができません。
どちらが大統領になるかによって、来年のNYダウ、ドル・円の展開が大きく異なると見ています。
テキサス州の米連邦最高裁への訴えが却下されてしまった現状では、バイデン氏が有利だと考えざる得ない状況ですが、シナリオが異なる以上、しっかりと見極めておく必要があります。
どちらにしても、来年3月頃までの見方は変わらないので、来年のことを想定せず、今回も、12月と1月の展開を考えてゆきます。

以前、本年のNYダウの12月は、下値堅い動きになって、大納会の値位置が11月末の終値付近で引けるか、月初から上昇の流れを作るかのどちらかだと書きました。
大納会の値位置が11月末の終値と近い値位置、つまり、12月が横ばいになる場合、上がってから下げる展開と、下がってから上げる展開の2通りがあります。
そのどちらとなっても、年末の大納会へ向けた動きは、上げ方向になるケースが目立ちます。

あと2週間と少しだけ期間が残されていること、年末へ向けた大幅安の展開にならないと推測できること、年末へ向けた動きが上昇になるということなどを考慮すると、12月の価格が下げて、11月12日の安値28902ドルを試す動きになる場面があるとするなら、その動きがあらわれる期間は、今週(14日~18日)しかありません。
大納会の値位置が11月30日の終値29638ドルに近い値位置で引ける展開(12月が横ばいの展開)になるには、今週、はっきりとした下げの動きがあらわれるしかありません。

今週、下値を試す動きがあらわれなければ、12月は、そのままはっきりとした上昇の流れを作るか、ジグザグに緩やかに上げる(今週上昇して、来週下降、再来週上昇で、結果として12月が上昇の流れとなる)展開になるかのどちらかが考えられます。

以前に書いた通り、11月の価格がはっきりとした上昇の流れを作り、12月も上昇継続の場合、1月以降に上値を抑えられて、11月からの上げ分のほとんどを押し戻されることが多くなっています。
12月に横ばいなら、翌年1月は、11月以降の上昇の流れを継続する格好になる可能性が出てきます。

今週、下値堅く推移するか否かは、2月頃までの展開を見極める重要なポイントになります。

〇 NYダウは週明け後に下げるなら、今週は28902ドルを試す可能性が出てくる

NYダウは、12月7日、9日と2回にわたり、30000ドル以上の上値の重さを示した後、10日に価格が下放れて弱気の流れを作り、11日も30000ドル以上の上値の重さを払拭できずに引けています。
週明け後に価格が下げて、10日の終値29999ドル以下で引けるなら、その時点では、終値ベースで上値、下値を切り下げる流れを作ります。
週明け後の価格が下げる場合、弱気有利という見方になるため、少なくとも今週は、下値堅い場所を模索する作業になると考えられます。

年末の値位置と動き方から、この作業は、値位置ではなく、日柄で終了すると考えられるので、1営業日ごとの下げ幅で、押し目の目安が見えてきます。

現時点で30000ドル以上の上値の重さを示しているため、価格が上昇するためには、きっかけがあって上昇を開始する動きが必要になります。
週明け後、上昇を開始するなら、寄り付き値が30100ドル、30200ドル程度の地点から始まって(大きく上放れて始まって)、一気に戻り高値30319ドルを超える展開になるはずです。
週明け後の日中のダウ先物が弱気に推移するなら、その時点で、今週は、下値を試す流れになる可能性が大きくなります。

〇 日経平均株価は26117円、25639円が押し目になる公算か

日経平均株価の3月19日以降の上昇は、全体で5つの波の上げパターンへ入っていると考えられます。
その場合、6月15日、7月31日、または10月30日に4波目が終了して、現在が最終段階の5波へ入っているとカウントできます。
カウントが正しければ、目先の価格が下げる場合、その下げは、7月15日の高値22965円から31日の安値21710円までの下げ幅(1255円幅)と同程度になるか、10月9日の高値23725円から30日の安値22948円までの下げ幅(777円幅)と同程度になると考えられます。
この調整の後、もう一段高を経過して、5波の終点を1月以降に確認して、上げ幅全体の修正場面へ入るという見方になります。

強気の展開となるなら、週明け後の価格が上昇して、12月7日の高値26894円を超える動きになる公算です。
その場合、12月の残りの期間は、上昇の流れを作る可能性が出てきます。

週明け後の価格が上昇しても26894円を超えられない、または、すんなりと下げるなら、その時点では、(高値を更新できない日柄が長くなることで)26894円が戻り高値になっているという見方が有力になります。

図表01は、日経平均株価日足です。
2つの実線は、週明け後に上昇を継続する展開と下降する展開です。

図表01 日経平均株価日足と目先の予想線

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