【日経平均は36000円を目指すスタート地点に位置している】
〇 NYダウは26日までに押し目底を確認する公算
11月7日の記事では、「NYダウの11月の月足が陰線引けする場合、その下げが大勢の転換点になっていないなら、12月の月足が陽線引けする」という値動きのパターンを紹介しました。
1990年から2020年までの経験則で見るなら、11月の価格が下げても、12月に上昇を開始するはずなので、NYダウの11月8日の以降の下げは、一時的な調整の動きに過ぎないと考えられます。
11月8日以降の下げが一時的な調整の場合、下値の目安は、10月7日~13日と同程度の下げ幅(860ドル幅)となる35705ドル前後、9月27日~10月1日と同程度の下げ幅(1276ドル幅)となる35289ドル前後が挙げられます。
その他の11月の値動きの特徴には、「11月の価格が大きく下げる場合、月初から月末まで、はっきりとした下げの流れを作る」というパターンがあります。
月初に上昇した後、月中で戻り高値をつける動きを経過して、11月の月足が陰線引けする場合、11月がジグザグの動きになって、結果として陰線引けしているという動き方になっています。
本年は、月初に上昇する動きを経過した後に下降しているので、11月8日以降の下げが月末まで、一本調子の下げの動きにならないと推測できます。
つまり、11月8日以降の下げは、今週末、11月26日頃までの間に、35705ドル前後、または35289ドル前後で押し目をつけて、月末に反発するということです。
NYダウは、前週末の価格が35555ドルまで下げています。10月7日以降と同程度の調整を経過して、上昇するパターンなら、35555ドル、または22日の安値(35555ドル付近でつける安値)が押し目になって、22日以降、再上昇を開始すると考えられます。
一方で、週明け後の価格が下げるなら、26日までの間に35289ドルまで下げて、押し目底をつける展開になると考えられます。

〇 日経平均株価は22日に上昇できないなら、29040円割れを考えておく
現在の日経平均株価は、年末、来年の年初へ向けた大幅な上昇局面へ、すでに入っている可能性があります。
ただ、上昇が勢いづいて、一気に上げ幅を拡大する期間へ入るまでは、一時的に値幅の大きな下げを経過する展開を考えておく必要があります。
以前より書いている通り、2020年3月以降の上昇パターンを考慮するなら、勢いの強い上昇の流れへ入ると、17営業日前後で3000円幅程度か、それ以上の上げ場面になると考えられます。
現在は、11月11日の安値29040円を起点として、すでに勢いの強い上昇の流れへ入っているか、目先の価格が一段安を経過して、上昇の起点となる安値をつけた後、上昇が勢いづくかのどちらかが考えられます。
前者なら、11月18日の安値が一時的な調整の終点となって、19日以降、新たな勢いの強い上昇の流れへ入っているはずです。
週明け後は、29040円へ接近することなく、上昇を開始して、一気に戻り高値30795円へ接近、突破する動きになると考えられます。
後者でも、前述したNYダウの展開と、前週に書いた日経平均株価の11月の値動きから、今週中に押し目をつける公算です。
その場合、注意したいポイントが、1営業日だけ、または1~2営業日の動きとして、極端に値幅の大きな下げを経過する可能性を無視できないことです。
日経平均株価のこれまでの値動きのパターンを考慮すると、今後の価格が上昇を開始する場合、11日の安値29040円を維持する動きになると考えられますが、下げが極端に勢いづいて、一気に29040円を割れる動きを経過することも頭のすみに入れておく必要があります。
週明け後は、すぐに上昇できずに価格が下げて、18日の安値29402円を割れる動きがあらわれるなら、24~26日の範囲で押し目をつける展開になると考えられます。
その際、必ず29040円を維持すると決めつけてしまうと、29040円を割れた後の反転の動きに反応できなくなります。
22日に価格が下げて、29402円を割れる場合、まずは29040円を維持する格好で押し目をつけると見ておきますが、29040円を割れても、26日頃まで、押し目をつけて、すぐに上昇が勢いづく可能性を考えておきます。

〇 日経平均株価は上昇開始なら36000円が視野に入る
日経平均株価は、勢いの強い上昇の流れへ入る場合、17営業日前後で3000円幅の上昇が上げ余地の目安になると書いていますが、来年へ向けた全体の上げ幅で見れば、35000円以上が視野に入ります。
チャートのパターンから推測できる上値目標値は、9月14日の高値30795円から10月6日の安値27293円を引いた3502円を、9月14日の高値30795円に加えた地点(34297円)を大きく上回る水準になります。
次の上昇は、35000円を超えて、36000円、またはそれ以上を目指す動きになると考えられます。
35000円以上が視野に入っている上昇のスタート地点に位置している可能性があるということを、頭のすみに入れておいて下さい。
