【2020年9月6日記】日経平均株価は9月中、22000円の節目を目指す公算

----- 日経平均株価は9月中、22000円の節目を目指す公算

〇 NYダウは9月が26462ドルを目指す動きになる公算

前回、NYダウは、7月、8月が連続して陽線引けした場合、9月が陰線引けする傾向があると書きました。

通常、7~9月は、上値重く推移しやすいと言われている時期ですが、一本調子に下げているわけではありません。7月に上げるなら8月が下げるという動きとなって、この時期が結果として上値重く推移しています。

そのような傾向から、7月、8月が連続して陽線引けする場合、9月が陰線引けしやすいのですが、7月、8月が陽線引けしている年でも9月に上昇するケースがあります。

それは、8月からの上昇の流れを継続する動きになっている場合です。

本年のNYダウは、6月15日に押し目をつけた後、はっきりとした上昇の流れを作っています。

9月3日は、戻り高値から1125ドル幅の下げを経過する動きになりました。この下げは、7月15日~30日までの下げ幅1079ドルと近い動きのため、3日、1営業日だけの下げで止まり、すぐに上昇を開始するなら、3日の安値が押し目となって再上昇を開始して、9月が上昇の流れを作る可能性がありました。

しかし、4日も下げたことで、6月から継続してきた市場参加者の積極的な動きは、すでに終息していると見ることができます。

そのため、現在は、9月3日の高値29199ドルが戻り高値となって、9月が陰線引けする動きになるという見方が有力になっています。

4日は、下ヒゲの長い線をつけて下値を支えられる動きとなりました。

上げ傾向の強い時期なら、4日の安値が押し目になる可能性を考えておく場面ですが、前述の通り、本年の9月は、上昇の勢いが消失したと判断できる状態に入るなら、上値重い動きになる可能性が大きい時期です。

現時点では、まだ上値、下値を切り下げる弱気の流れを確認していませんが、3日の安値を割れて、一段安となって、それまでの上昇の流れの変化を示したことで、9月が陰線引けする可能性が大きくなったと言えます。

下値の目安は、6月8日~15日までの下げ幅(2737ドル幅)と同程度の値幅となる地点26462ドル前後が挙げられます。

9月中に押し目をつけて、10月以降に再上昇を開始するなら、今後は、26462ドル付近で強く下値を支えられる公算です。

10月頃までの下げの流れを継続するなら、6月以降の上げ分のすべてを押し戻される動きとなると考えられます。

下値の目安は、6月15日の安値24843ドル前後が挙げられます。

〇日経平均株価は22000円の節目を試す動きになる公算

NYダウは、26462ドルまで下げる動きになる場合、9月4日の終値28133ドルから1500ドル幅以上の下げ余地があります。

その場合、9月の日経平均株価は、9月4日の終値から1000円幅以上の下げ場面になると考えられます。

弱気の見方が正しければ、日経平均株価は、9月3日の高値が戻り高値となって、すでに下降の流れへ入っていると考えられます。

今後は、価格が反発しても、4日に開けたギャップの範囲内で強く上値を抑えられて、22000円の節目を目指す動きになる公算です(図表01を参照)。

図表01 日経平均株価日足、9月の展開

ところで、本年は、あと4か月を残すだけになりました。

このうち、9月は弱気の流れになる可能性が大きくなったと言えます。

本年は、積極財政政策、金融緩和を実施している状況で、不安材料となっているウィルスについても、重症とならないようにするための医療技術が進み、ワクチンも順調に開発されています。日柄が経過するごとに、経済が活況を取り戻し、株価が上昇しやすい環境が整います。

日経平均株価の11月は、上げ傾向の強い月です。本年11月は、株価が傾向に反して下降する流れになっている展開を考えにくいと言えます。

日経平均株価は、遅くても、11月頃、来年へ向けた上昇の流れへ入っている可能性が大きいと言えます。

つまり、あと4か月のうち、方向の定まっていない月は、10月だけだということです。

日経平均株価の本年のシナリオは、9月中に押し目底をつけて、2017年のような上昇を開始するか、10月まで下げの流れを継続した後、10月に押し目をつけて、年末へ向けて1月の高値を目指す動きになるかのどちらかに絞られました。


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