日経平均株価は、52636円が天井となって、大勢の下げ局面へ入っている可能性がある
〇NYダウは、15日に上昇するか否かで大勢の強弱が見えてくる

前回、NYダウは、「2025年4月の安値36611ドルを付けた後の上昇が、大勢の5波の最後の5波が5つの波に分かれた中の3波目の上げ場面である可能性がある。3波目の上げは、53535ドル(前回を参照)を大きく上回る地点が上値目標値になる」、または、「現在が大勢上昇の終点をつける動きへ入っている」かのどちらかだと述べました。
図表01は、2025年4月以降のNYダウ日足です。
4月以降の上昇局面は、図で示した通り、4月と11月に2回の同程度の調整を経過しています。
11月20日の安値45728ドルをつけた後の上昇は、4月以降の上昇が小さな5つの波のパターンに分かれた中での5波目の上昇局面と見ることができます。
5つの波は、1波、3波、5波が同程度の値幅になるか、3波だけが極端に長くなるというパターンがよくあらわれる動きになります。
4月以降の上昇は、1波と3波の「日柄や値幅」を比較すると、3波が極端に長くなっていることがわかります。
4月以降の5つの波は、11月20日以降の5つ目の上げが、通常なら、日柄や値幅が短い、1波と同程度の動きになると推測できます。
そうならずに上げ幅の大きな動きになる場合、それは、5波目の上昇が最後の吹き上げ場面となって、極端に上げ幅が大きな上昇場面へ入っていることであらわれると考えられます。
11月30日の記事では、「NYダウの12月の月足が陽線引けする場合、過去の値動きでは、一本調子の上昇、横ばい、いったん下げた後に大きく上昇の3通りの展開になっている」と紹介しました。
本年のこれまでの値動きから、12月は、月足が陽線引けする可能性が大きい状況です。
12月は、月初から上昇しているので、一本調子の上昇局面になるか、横ばいの動きになるかのどちらかだと推測できます。
横ばいの動きになる場合、(過去の横ばいパターンと似た展開になるなら)12月中にいったん12月の月初の安値47263ドルを割れる場面があらわれて、月末へ向けて再度上値を試す流れになると考えられます。
前週末は、11日の高値付近となる48886ドルをつけた後、上値を抑えられて、12日が前日終値比マイナスの陰線で引けています。
12月の残された日柄から推測すると、12月が横ばいになる場合、目先は、48886ドルを超えて、上値を抑えられた後、下降を開始して、再上昇するほどの余裕がありません。
押し目をつけると想定できる地点(47263ドル以下)、までの値幅を考慮すると、押し目をつける場面では、下値堅さを確認する日柄が必要だと推測できるからです。
本年12月が横ばいパターンになるなら、12日の高値48886ドルが戻り高値となって、目先は、27263ドル以下を目指す動きになると考えられます。
その場合、11月20日以降の上昇は、吹き上げと呼べる動きになっていないことがわかるので、12月12日の48886ドルが4月以降の小さな5つの波の終点である可能性が大きくなります。
現在が吹き上げ場面へ入っていて、本年12月が一本調子の上昇の流れになるなら、週明け後は、すぐに上昇を開始して、15日には、48886ドルを超える動きになると考えられます。
15日に価格が上昇できるか否かは、大勢の強弱を判断する重要なポイントになる可能性があります。
〇日経平均株価は週明け後に下値堅く推移するかが焦点

NYダウは、4月以降の上昇場面で、11月と同程度の値幅の調整が4月にあらわれていました。
そのため、11月の高値を超えても、その上げが5波の一連の上昇の最後の上げであるという見方ができます。
一方で、日経平均株価の11月の高値は異なります。
図表02は、日経平均株価日足と今後の予想線です。
図を見るとわかる通り、日経平均株価は、11月4日に戻り高値をつけた後の下げが、4月以降の上昇場面で、最も値幅が大きく、日柄の長い動きとなっています。
下げ過程では、振れ幅のともなった上値、下値を切り下げる弱気パターンも経過しています。
11月4日以降の下げは、11月4日の高値52636円が4月以上の上昇の終点となった後の上げ幅全体の修正局面であるという見方が有力です。
つまり、今後の価格が52636円を超える動きになるということは、4月から11月までの上げを1波、11月19日までの下げを2波として、11月19日以降、3波目の新たな上昇局面へ入っていると見ることができます。
3波目の上昇は、21844円幅の上昇となった1波と同程度の値幅や日柄になると推測できます。
目先は、上昇の初期段階として、一気に52636円を超える動きになる公算です。
前週末のNYダウが上値を抑えられたことで、週明け後の日経平均は、寄り付き値が下放れて始まって、下値を試す動きになると考えられます。
現在が新たな上昇の流れへ入っているなら、週明け後の下げは、12日の安値50457円前後で下値を支えられて、すぐに上昇を開始するはずです。
そうならずに上値重く推移すると、現在は、52636円が天井となった後の下げ局面である可能性が大きくなります。
現在の下げは、少なくとも、4月以降の上げ幅全体の38.2%押しとなる10月1日の安値44357円を割れる程度まで下げるという見方が有力になります。