【2020年4月5日記】ドル・円、NYダウ、日経とも、週明け後の動きで今週の方向を決まる公算

----- ドル・円、NYダウ、日経とも、週明け後の動きで今週の方向を決まる公算

1. 今週のメルマガは、ドル・円、NYダウ、日経平均の目先の強弱を判断するための動き方を紹介

政府は、総額で50兆円を超えるとも言われている経済対策の内容を検討しています。
マスク配布が最初に決まり、「アベノマスク」などと揶揄されています。
マスク配布は、
コロナウィルス対策だと考えると滑稽に見えるかもしれませんが、
日本郵政への配慮だと思えば、
納得できないとしても、理解はできます。
政治家だけではなく、
さまざまな人たちがお金の使い道についての案を提示していますが、
少しでも多くのお金をくれと叫んでいるようにしか聞こえません。
米中の冷戦時代へ入り、
日本がどのように生き残ってゆくのかを方向づける唯一のチャンス
かもしれない場面で、
政治家も、左右どちらの有識者も、
近未来の日本のあり方を語りません。

そのような状況でも、
日本の株価だけは大きく上昇しそうな雰囲気が出てきました。
目先、ドル・円相場が下値堅く推移する場合、
本年が120円を目指す展開になる可能性が出てくるためです。
日経平均の3月の安値が底値になって、
ドル・円が120円を目指す展開になる場合、
NYダウが高値を更新できなくても、
日経平均は、来年の今頃、
2018年10月の高値24448円を超える動きになっている可能性が出てきます。

今回のメルマガは、ドル・円、NYダウ、日経平均がどのような動きになれば、
強気の展開が待っているのかについて、具体的な動き方を書いています。


2. 週明け後に円安なら、年内に120円目指す展開を無視できなくなる

3月23日にFRBは、無制限の金融緩和を発表して、
必要なだけドルを増やすという政策を決定しました。
日銀は、これまでの金融緩和の状態を継続するだけで、
FRBの政策転換に対応するような変更を決めていません。
現在は、ドル・円が円高になりやすい状況にあると推測できます。
3月9日以降の急激な円安は、
世界全体の人の移動が制限され、お金の流れが止まる中で、
決済通貨であるドル不足が起こり、
金融機関がドルを手当てする作業に入ったことであらわれている動きです。
このドル高の流れは、
3月24日の高値111.71円で上値を抑えられたことで終息したと考えられます。

図表01 ドル・円相場週足

図表01は、ドル・円相場週足です。
このチャートを見ると、
ドル・円相場は、16年12月以降、円高の流れへ入っていると見ることができます。
その場合、
18年3月以降が上値、下値を切り下げるジグザグの動きを形成し、
20年3月24日の高値111.71円がジグザグの終点となって、
3月24日以降、
98.98円を超える円高の流れへ入っていると推測することができます。

前述した円高の見方が正しければ、
(日銀に政策の変更がなければ)3月24日以降は、
はっきりとした円高の流れへ入り、
4月中に一気に98.98円を超える動きになると考えられます。

3月24日以降、98.98円を超える円高の流れへ入っているなら、
目先は、円安の動きがあっても、小幅調整程度の動きで終わり、
すぐに円高方向の流れへ入る公算です。
4月1日以降の円安の動きは、
3月31日の高値108.72円を超えられず、
陽線を3本連続するような動きにはならず、
週明け後、すぐに反転して、円高方向の動きになると考えられます。

一方で、週明け後、円安の流れを継続する場合、
その動きは、4月1日の安値106.89円前後での下値堅さを示唆します。
目先、円高が勢いづく場面でそうならない動きは、
16年以降の流れで見ると、
3月9日の安値101.16円が大勢の底値になっている可能性を示唆します。
その場合、
20年は、年末までの期間で、
16年12月の高値118.66円以上を目指す動きになる可能性を
考えておく必要が出てきます
(当然、日銀が積極的な緩和政策を実施するためにあらわれる動きです)。


3. NYダウは3月25日の安値20538ドル維持が焦点

図表02 NYダウ日足と予想線

図表02は、NYダウ日足と予想線です。
NYダウは、4月1日に価格が大きく下放れています。
この動きは、
「3月26日の高値22595ドルで戻り高値を確認した後、
3月23日の安値18213ドル前後での下値堅さを確認する作業へ入っている」、
または「3月23日以降の上昇途中の一時的な調整」のどちらかです。
後者の場合、
上下にヒゲをつけた3月25日以降、
上昇途中のもちあいの動きへ入っているという見方になるので、
目先は、
25日の安値20538ドルを維持する格好で上昇を開始すると考えられます。

週明け後の価格が下げるなら、
目先は、
18213ドルを試す程度まで下げる可能性を考えておく必要が出てきます。
週明け後は、寄り付き値が下放れる動きになる場合、弱気有利と見ておきます。


4. 日経平均株価は週明け後に上放れて始まるかが焦点

図表03 日経平均株価日足と予想線

図表03は、日経平均株価日足です。
日経平均株価の3月の下げ場面、反発場面では、
18000円を超えた地点で値幅の大きなギャップを開けています。
前述したNYダウが週明け後に強気の展開になって、
日経平均株価がすぐに上昇を開始する可能性があるなら、
週明け後は、
以前にギャップを開けた地点で同じように
ギャップを開ける展開になると考えられます。
具体的には、
「月曜日の寄り付き値が18100円以上から始まる」、
「月曜日に前週末と同じ値位置で小幅な陽線で引けて、
火曜日に大きく上放れて始まる」
などの動きになる公算です。

週明け後の価格が下げるなら、
いったん3月19日の安値16358円を試す動きを経過して、
ダブル・ボトムを形成する展開が考えられます。

なお、月曜日にドル・円が円高へ向かう場合、
その円高は、
一本調子に98.98円以下を目指す動きになることも考えられます。
週明け後の日経平均株価は、
円高を伴って価格が下げる場合、
NYダウが20538ドル付近で下値を支えられても、
日経平均が15000円以下まで下げる展開になることも考えられます。
週明けは、円高の動きになるか否かに注意しておきたいところです。


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