【2020年3月1日記】週明け後のNYダウ、日経平均は反発を開始する公算

----- 週明け後のNYダウ、日経平均は反発を開始する公算

1. 日本政府の新型肺炎に対する対応の変化は中国からの圧力か

国内の新型コロナウイルスの感染者は、2月29日の時点で234人となっています。

前回、国内の感染者数が拡大するなら、2月末までの期間で急激に増える可能性があると書きましたが、そのような状況にはなっていません。

前回書いた通り、今回の新型コロナウイルスは、インフルエンザより警戒しなくてもいいものなのかもしれません。

韓国やイタリアで感染者が急増していますが、それには理由があります。

韓国は、教会が感染の温床になっている可能性があることから、特定の宗教団体20万人に対して、ウィルス検査を実施したことで、感染者が浮かび上がってきたようです。

イタリアでは、最初に感染が確認された人が入院していた病院で、複数の医療従事者の感染を確認したことをきっかけとして、徹底的に感染の疑いのある人に対して検査を実施したようです。

日本でも、普通に日常の生活を送っている人に対しても、徹底的な検査を実施するなら、感染者数が急増するかもしれません。

ただ、春節から1カ月を経過した日本の状況を見ると、感染者数がかなり存在するとしても、症状もなく治癒している人がほとんどだと考えられます。

現状を考慮すると、(私見ですが)日本政府の対応は、そんなに間違っていないのではないかと思います。

気になるのは、2月29日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、小中高校などの臨時休校を要請したことです。

これまで、感染して症状が出た人に対してしっかりとした治療を施すという対応だったのを、ウィルスに感染させないという対応に変わりました。

急激に感染が拡大しているわけでもないのに、対応が変わったのには、必ず理由があるはずです。

他国よりも危機感のない政策に対する不満が、政府の支持層からも噴出していて、それに耐えられなかったからだという意識の変化も考えられます。

陰謀によるものだと考えるなら、その理由には、「ウィルスが非常に危険である可能性を考慮する必要が出てきた」「中国共産党の日本に対する圧力」の2通りが挙げられます。

1つ目は、今回のウィルスが兵器として作られたウィルスで、通常のウィルス以上のリスクを想定しておく必要があることを、中国共産党からの情報として受け取ったということです。

もう1つは、日本がこのままの鎮静化してゆくと、中国共産党の政策がやり過ぎだったこと、それにより医療が崩壊して、余計な死者が多数出たことがわかってしまうため、それを避けるための環境づくりだということです。

中国メディアは、日本や韓国の対策が遅いと連日名指しで批判しているようです。

1月の時点では、自民党の有力者に対して、中国共産党側が「あまり大事にしないで欲しい」と働きかけた結果、現状の政策になっていると言われています。

今回は、中国共産党側から、日本も十分にウィルスを警戒していて、しっかりと対策をとったから大事に至らなかったという状況を作って欲しいと言われたのではないかと疑いたくなります。

1か月以上、パンデミックがあると騒ぎ立てている中で、イタリア、韓国では、感染者数が急増しました。

そして、28日は、世界保健機関のテドロス・アダノム事務局長が新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や影響のリスク評価について、従来の「高い」から「非常に高い」に引き上げました。

前週の株の暴落は、当然とも思える動きですが、日本の政策の変化と同時に起こっていることは気になります。

筆者は、暴落が仕掛けによってあらわれる動きだと推測しています。陰暴論者ではありません。株式市場が安定して機能するため、一定部分は管理された値動きが必要だと考えているからです。

株式市場は、前週、仕掛けが発動して、今週以降、終息へ向かってゆきます。

今回のメルマガは、4月頃までの株式市場がどのような展開になってゆくのかを紹介します。

また、日本株に新たに仕掛けられる陰謀のようなものと、それによって現れる今後の値動きについて書いてゆきます。


2. NYダウは2月28日の安値が押し目になる公算

NYダウは、2月12日の高値29568ドルから2月28日の安値24681ドルまで一気に4887ドル幅の下げ場面となりました。

今回は、文字通り一気に下げる展開で、2月24日~28日まで、5営業日で下げ幅の大部分を作り出し、1000ドル幅を超える下げ場面が何日もあらわれています。

リーマンショックと呼ばれている2008年の暴落場面でも、天井となる2007年10月の高値14198ドルから、底値となった2009年3月の安値6469ドルまで、7729ドル幅であることを考慮すれば、その半分以上の値幅をたった5営業日で下げたのですから、今回の暴落のすさまじさがわかります。

さて、このような下げ場面があらわれると、通常と異なる展開を想定したくなりますが、値幅が大きくなったからといって、動き方が変わるわけではありません。

変動幅の大小は、よく見られる動きの中で、1営業日の値幅が変化したり、ジグザグの回数が多くなったりすることであらわれているに過ぎません。

図表01 値動きの大きさの違い

図表01は、左側が一定の流れができているときの日柄、値幅の長さの違いです。

右側は、一気に下げる場面での値幅の違いです。

上昇(下降)の流れができているときは、ジグザグの回数が増えることで期間が長くなり、上昇(下降)時の振れ幅が大きくなることで、全体の変動幅が大きくなります。

図表02 NYダウの2018年の急落場面

図表02は、2018年10月から12月の急落場面です。

図表03 NYダウの2019年の急落場面

図表03は、2019年5月と8月の急落場面です。

これを見ると、日柄の長い下げ場面になっているときは、1~4営業日の下げの後に反発する(大陰線のあとはすぐに反発する)動きを繰り返していることがわかります。

一気に下げたい場所まで下げるときは、大陰線が連続してあらわれますが、その場合、連続してあらわれる大陰線の本数は、1~4本が目安となっていることがわかります。

大陰線が連続して、一気に下げる場合、大陰線をつける本数が最大で4本程度で終わり、一気に下げた後、すぐに押し目底を確認する作業へ入ります。

前週、NYダウは、大陰線が連続して、一気に下げる動きとなっています。この下げは、過去の急落場面での値動きと同じパターンを作る中で、1営業日の下げ幅が大きくなっているだけだと推測できます。

一気に下げる場合の下げ幅は、「2018年1月26日~2月9日が3256ドル幅」、「2018年10月3日~10月29日が2829ドル幅」、「12月3日~12月26日が4268ドル幅」、「2019年4月23日~6月3日が2015ドル幅」、「7月16日~8月15日が2059ドル幅」となっています。

大陰線が連続する格好で下げて、すでに5000ドル近い値幅の下げ場面になっているので、2月28日の安値24681ドルは、今回の暴落の終点になると考えられます。

2月12日以降の下げは、目先、下げられる地点まで一気に下げる格好になっています。

3月、4月が上げやすい時期であることを考慮すると、今回の下げは、上げやすい時期を前にして、行ける場所までいったん一気に下げておくという作業だったと考えられます。

以上のことを考慮すると、今後は、4月末頃まで、2月28日の安値24681ドルが意識される格好で下値堅く推移すると考えられます。

2月28日の安値が押し目底になるなら、週明け後は、いったん27000ドル程度まで上昇する公算です(図表04を参照)。

図表04 NYダウ日足と予想線

3. 日経平均株価は21000円が強い支持になって反発を開始する公算

日経平均株価は、2018年以降、21000円の節目が多くの市場参加者に意識されて、21000円を割れても、すぐに21000円以上へ値を戻す展開となってきました。

下げ渋っている理由の1つには、日銀によるETFの買いが挙げられます。

日銀は、年間6兆円の規模でETFの買い入れを実施しています。株価が下げる場面で、日銀によるETFの買いが入り、下値を支える動きとなっています。

市場の浮動株が減少し続けているため、株価が上昇する場面では、連騰があらわれやすい状況となっています。

一方で、株価の下げ局面では、日銀の買いが入ることに加えて、株価が下がればすぐに手放される浮動株が減少していることで、(結果として)株価を押し下げるために使われる現物が少なくなっているため、積極的な売りが長く続きにくい状況となっています。

日銀は、4月頃からETFの貸付制度を開始するとしています。

市場規模の7割を保有する日銀が、流動性を高めて市場参加者の裾野を広げるため、保有株の貸付を実施するわけです。

日銀による貸し出しは、買える株数が増えることになるのですから、当然、株価の上値を抑えることになります。

一方で、株価が下げる場面では、積極的に売られる現物が増えるので、長い期間、大きな値幅の下げが作られる可能性が出てきます。

日経平均株価は、これまで強く下値を支えられてきた21000円まで一気に下げています。

目先の価格が反発を開始して、21000円前後での下値堅さを示す動きが1か月程度続けば、21000円前後での買い安心感が広がり、多くの市場参加者が上げやすい4月へ向けて買いを入れたいと考えるはずです。

そのとき、日銀がETFの買付制度を開始するなら、それが今年後半の株価の大幅安への準備の動きになる可能性があります。

「前述したNYダウが3~4月にかけてもちあいの動きへ入り、日経平均株価も3~4月にかけてもちあい入り」「日銀がETFの貸し付けを開始」「5月以降、景気低迷により、株価式市場が下降を開始する」という条件がすべてそろうなら、その下げは、2016年6月の安値14864円を目指す動きになるかもしれません。

今回、この記事を書いた理由は、5月以降の株価下落の陰暴論を強調したかったわけではありません。

このような仕掛けが待ち受けていると考えたとしても、目先、21000円を維持して、4月中旬頃までの期間で、応分の上げ場面を経過することが重要になるということです。

日経平均株価は、週明け後、下値堅さを確認する作業へ入ると考えられます。

図表05 日経平均株価日足と予想線

© 2024 メルマガ掲載用サイト