日経平均株価は41087円が本年の最高値になる可能性が出てきた
〇日経平均株価の本年の5月は月初から一定の流れを作る動きになる公算

図表01は、日経平均株価の5月の値動きになります。
左から順番に、「年」、「月足の陰陽(陽線「〇」、陰線「●」)」、「陽線引けしたときの最安値をつけた日、月初からの営業日」、「陰線引けしたときの最高値をつけた日、月初からの営業日」になります。
これを見ると、5月の月足が陽線引けした18回の中で、4営業日以内に5月の最安値をつけて、上昇を開始している年は、14回あります。
残り4回は、5月中旬に最安値をつけて、上昇を開始しています。
4回の値動きを見ると、以下のようになっています。
2005年は、4月と5月の安値で押し目底のパターンを作り、その後、上昇を開始しています。
底入れ型を形成する過程で、5月が中旬に押し目をつける展開となっています。
2008年は、4月末の高値付近が上値の限界となって、5月から6月にかけて、上値の重さを確認する作業として、ジグザグのもちあいの動きとなっています。
2014年は、4月と5月の安値で押し目底のパターンを作り、その後、上昇を開始しています。
2022年は、年間を通じてレンジ内の動きとなっています。5月上旬にレンジ下限を試す動きを経過して、レンジ上限を目指す動きとなっています。
一方で、5月の月足が陰線引けした年は、16回あり、その中で、13回が4営業日以内に5月の最高値をつけています。
残りの3回は、以下のような展開となっています。
1996年は、6月26日の高値が年間の最高値になっています。4月末から6月にかけては、上値の重さを確認する作業として、ジグザグの値動きとなっています。
2013年は、年初から5月23日まで、一本調子の上昇局面を経過して、5月23日に戻り高値をつけた後、急落しています。5月23日から押し目をつけた6月13日まで、1月からの上げ幅全体の61.8%程度まで一気に下げる展開となっています。
2018年は、3月から続く上昇の流れが5月21日に戻り高値をつけて、その後、8月まで上値重く推移しています。
5月は、上下どちらへ向かうとしても、だいたい月初から一定の流れを作る動きになっています。
そうならない場合、「値幅の大きな上昇を開始する前の押し目底をつける準備の動き」、「値幅の大きな下降の流れを作る前の戻り高値をつける準備の動き」のどちらかになっています。
3月22日に戻り高値41087円をつけた後の下げは、2021年9月から2022年3月までの下げ幅(6114円幅)と同程度の調整となって、34973円を目指す流れへ入っている可能性があります。
現在の値位置は、まだ下降途中だと推測できるため、最近のもちあいが押し目底のパターンを形成して、再上昇を開始する展開にならないと考えられます。
だとすれば、本年5月は、月初から、すぐに上昇、下降のどちらかの流れへ入ると考えられます。
上昇する場合、39000円、39500円程度で上値を抑えられる動きになると考えられます。
〇日経平均株価は目先の価格が下降するなら、35000円を大きく下回る公算も
前回、日経平均株価の4月に大きく下げる年は、「4月中、または5月中旬頃までの期間で、一気に下値の目安になる地点まで下げるか、ジグザグに長く下降を継続する展開になるかのどちらかになる」と書きました。
ジグザグの下げの流れへ入っているなら、5月は、月初から堅調に推移して、上値を試す動きになると考えられます。
一気に下値の目安まで下げる動きになるなら、5月は、休み明け後、すぐに下降を開始して、34973円を目指す動きになると考えられます。
なお、5月が月初から積極的な下げの流れを作る場合、34973円で止まらない可能性を考えておく必要があります。
4月19日~24日までの反発幅が大きくなったことで、現在の下げの下値目標値は、35000円を大きく下回る程度まで拡大しています。
目先の価格が下降を開始する場合、41087円が本年の最高値になる可能性を考えておく必要があります。
