日経平均株価は、週明け後に下値堅さがあらわれなければ、下げ余地が34973円まで拡大する
〇日経平均株価は週明け後に下値堅さを示す動きにならないと、下げ余地が大幅拡大する
前回、日経平均株価の4月の展開について、2通りのパターンを紹介しました。
「4月中旬から下旬にかけて41087円を試す動きになるパターン」と、「目先の価格がいったん38271円前後まで下げた後、下値を支えられるパターン」です。
4月5日の安値38774円を割れると、4月中は、41087円を超える展開にならず、目先の価格がいったん38271円前後まで下げるという見方が有力になります。
前週末の夜間取引で225先物が39000円以下へ下げて引けたことから、週明け後の日経平均株価は、4月11日の安値39065円以下から始まる公算です。
その場合、週明け後は、そのまま下降を継続して、一気に38774円を割れる動きになると考えられます。
38774円を割れる場合の前回までのシナリオは、「38271円前後まで下げて、38271円前後で下値を支えられた後、月末へ向けて反発を開始して、月末に40000円前後で上値を抑えられて、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップを形成し、大幅な下げ局面へ入る」というものです。
しかし、前週の動きを経過して、現在は、見方が変わっています。
現時点では、4月5日~12日までの反発幅が大きくなったため、目先の価格が38774円を割れて、弱気の流れを明確にすると、その後は、36774円を大きく下回る程度まで、一気に下げるという見方が有力になっています。
3月22日の高値41087円が戻り高値となって、現在が値幅の伴った下げの流れへ入っているなら、当面の下値目標値は、34973円が挙げられます。
目先、一気に36500円以下へ下げるなら、残り1500円幅を残して、再上昇を開始する展開を考えにくいので、そのまま、下げの流れを継続して、34973円を目指すと考えられます。
まとめると、目先の価格が38774円を割れて、勢いの強い下げの流れへ入っていることを示す展開になると、その後は、日柄をかけて下降の流れを作り、34973円まで下げる可能性が出てくるということです。
前回、4月は、陰線引けする場合でも、月末まで一本調子に下げる展開になりにくいと書きました。
「4月が月初から月末まで一本調子の下げの流れにならない」という過去の値動きの経験則を重視するなら、目先は、38774円を割れずに反発を開始するか、38774円を割れても、すぐに下値を支えられて、上昇を開始する展開になるはずです。
目先、38774円を維持して、再上昇を開始する場合、次の上昇は、41087円を超える可能性を残します。
目先、一時的に38774円を割れて、再上昇を開始する場合、次の上昇は、41087円の手前で上値を抑えられると考えられます。

〇4月のNYダウは3月の安値が意識されていることが多い
NYダウは、前週末の下げにより、勢いの強い下げの流れへ入っていることを示したため、下げ余地が1月18日の安値37122ドル程度まで拡大しています。
現時点でのチャートの動きだけで見ると、目先は下げの流れを継続すると考えられます。
1990年から2023年までの4月の値動きを調べると、NYダウは、4月に価格が積極的に下げていても、たいていの場合、3月の安値が意識される展開となっています。
3月の安値を前にピタリと止まるわけではありませんが、4月に価格が下げても、3月の安値を割れた地点では下値を支えられて、3月の安値を大きく下回りにくい展開となっています。
本年3月の安値は、5日の安値38457ドルです。
前週末は、38457ドルを下回る下げ場面となっています。
例年の通り、3月の安値が意識される展開になる場合、週明け後は、価格が反発すると考えられます。
4月中、38457ドルが意識されるという見方が正しければ、その後は、2週間程度、4月12日の安値37877ドルを維持する展開になると推測できます。
ただ、その場合でも、3月21日の高値39889ドルが戻り高値となって、現在時点での弱気の見方が変わるわけではありません。
今後は、1月の安値37122ドルを試す動きになる公算です。
NYダウ、日経ともに、週明け後の価格が下値堅く推移するかによって、月末へ向けた動き方が見えてきます。
