日経平均株価は、目先の価格が下げると36000円以下へ下げ余地が拡大する
〇NYダウは本年が弱気に推移する可能性があるなら、目先の価格が下げる公算
NYダウは、年間が弱気に推移する(年初の値位置よりも年末の値位置の方が低い展開になる)場合、年初に上昇の流れを作っても、3月、4月に年初の安値を割れる程度まで下げる動きがあらわれます。
価格は、「そのまま下げの流れを継続する」、または「4月以降に再度上値を試す動きを経過して、上値の重さを確認する」というどちらかの展開になります。
年間が強気に推移する年の年の前半の動き方には、年初からあまり下げずに6月頃まで上昇を継続するパターンと、3月、4月に価格が下げても、4月以降にはっきりとした上昇の流れへ入るパターンがあります。
現在のNYダウの2月23日以降の上値重い動きは、「上昇途中のもちあい」、「下降するきっかけを待っている状態」のどちらかが考えられます。
目先の価格が3月5日の安値38457ドルを割れると、2月23日以降が上値、下値を切り下げる弱気の流れを作り、下降を開始する可能性が出てきます。
そうなると、4月上旬、中旬頃までの期間で、1月18日の安値37122ドル以下へ下げる動きになって、本年が弱気に推移する可能性を残します。
一方で、目先の価格が38457ドル維持して上昇を開始し、2月23日の高値39282ドルを超えると、その後の価格が下げても、4月中に37122ドル以下へ下げる展開を考えにくくなります。
目先の価格が上昇を開始して、39282ドルを超える動きになる場合、その後は、39282ドルを超えた後、上値を抑えられる動きとなっても、38457ドル前後で下値を支えられて、5月、6月へ向けて、上値を切り上げる流れになる可能性が出てきます。
NYダウは、週明け後、一段安となるか否かによって、目先の下げ余地と、本年全体の大まかな流れが見えてきます。
図表01は、NYダウ日足と目先のシナリオです。

○日経平均株価は、週明け後に38271円を維持して上昇するかが焦点
日経平均株価は、2023年10月4日以降、値幅と日柄をともなった上昇の流れへ入っています。
上昇期間中の最も値幅の大きな調整は、2023年10月13日の高値32533円から10月30日の安値30538円までの調整になります。
下げ幅は、1995円幅です。
2024年3月7日の高値40472円以降の下げは、2023年10月13日~30日の調整と同程度の調整で終わる可能性があります。
その場合、3月12日の安値38271円は、3月7日の高値40472円から2201円幅の下げとなるため、調整の終点になると推測できます。
週明け後、価格が上昇して、3月13日の高値39147円を超えると、38271円が押し目になっていることを示します。
39147円を超える動きは、まだ上昇の流れが終わっていないことを示すサインになるので、その後の価格が3月7日の高値40472円以上へ上げる可能性を無視できなくなります。
一方で、目先の価格が下げて、38271円を割れる動きになる場合、3月7日以降の下げは、2023年10月以降の上昇途中の一時的な調整ではなく、上げ幅全体の修正の動きへ入っているという見方が有力になります。
週明け後の価格が下げて、38271円を割れると、その後は、2023年10月から2024年3月までの上げ幅全体の50%押し(35480円)まで、下げ余地が拡大します。
図表02は、日経平均株価日足と、今後のシナリオです。
