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【少額投資家のための売買戦略】2024年1月14日記

日経平均株価は4月まで上値重く推移する公算

図表01 日経平均の1~4月の上げ方
図表02 日経平均の1~4月の動き方

図表01、02は、ともに1990年から2023年までの期間の日経平均株価の1月~4月の値動きを示しています。

図表01は、1月の始値よりも4月の終値の方が高かった年の1月~4月までのおおまかな動き方です。

パターン1は、1月、2月に上昇して、3月、4月に上値を抑えられているケースです(1991年、1994年、2007年、2012年、2015年、2021年)。

パターン2は、1月、2月に下値堅さを示す動きを経過して、3月、4月にはっきりとした上昇の流れを作ったケースです(1993年、1996年、1999年、2004年、2006年)。

パターン3は、1月、2月に上昇して、上げた分を3月、4月で押し戻されたケースです(1998年)。

パターン4は、1月、2月に下げて、3月、4月に下げた分を戻したケースです(2001年)。

パターン5は、1月に下げて、2月、3月に上昇して、4月に上値を抑えられているケースです(2002年、2010年)。

パターン7は、1月と3月に上昇して、2月と4月に上値を抑えられたケースです(2023年)。

パターン6は、1月から4月まで、はっきりとした上昇の流れを継続したケースです(2013年)。

1990年から2023年の期間で、1月の始値より4月の終値が高かった年が18回ありますが、その中で、1月から4月までが一本調子に上昇した年は、アベノミクス初年度の2013年しかありません。

図表02は、1月から4月までのそれぞれの月の動いた方向、変動幅の大きさ、(1~4月の)最高値、最安値をつけた月になります。

図表01の展開を確認すると、1991年は、1月に価格が下げて押し目をつけた後、2月に3119円幅以上の上げを経過して、3月、4月が小動きとなっていることがわかります。

1993年は、1月、2月が小動きで、3月、4月にそれぞれ1639円幅以上、2324円幅以上の上げを経過していることがわかります。

日経平均株価は、その年の価格が上昇するか、下降するかにかかわらず、1月から4月が上値を試すことの多い時期となっています。

ただ、1月から4月のすべてで上昇しているわけではなく、2013年のように、金融と財政で経済を盛り上げる政策を実行しているような状況でもなければ、4ヶ月の中の1ヵ月か2ヵ月で価格が上昇し、残り2ヵ月が上値重い動きになっています。

日経平均株価の年間の変動幅は、4000~6000円幅が目安になります。

過去の値動きを見ると、年間に5000円幅前後の上昇を経過した年が、4月までに年間の最高値をつける展開となった年はほとんどありません。

たいていの場合、4月までに年間の最高値をつけた年は、年足が陰線引けしています(2004年は、4月に年間の最高値をつけて、年足陽線で引けています。4月以降は4月までの上昇の範囲でのもちあいとなり、年間の変動幅が1896円幅となっています)。

日経平均株価は、1月4日の安値32693円から12日の高値35839円まで、3146円幅の上昇場面となっています。

年明け後の6営業日で、すでに年間の変動幅の大部分を消費しています。

本年の年足が陽線で引ける展開になるなら、4月までの期間で、年間の変動幅を取りに行く展開とならず、4月以降に新たな上昇が待ち受けていると推測できます。

1月から4月の値動きのパターンを考慮すると、本年が1年を通じて上昇する展開になるとしても、今後、4月までの期間は、4月以降に上げ幅を拡大するための準備期間になると考えられます。

1月が月初から月末へ向けて一本調子の上昇場面になっている年は、前年末までに応分の下げを経過して、押し目底をつけているケースがほとんどです。

昨年は、10月に押し目をつけた後、年末へ向けて上値を試す動きとなっています。

昨年末の値動きを考慮すると、本年1月は、月末に向けて上値を抑えられる動きになる公算です。

以上のことから、今後の展開は、図表03の赤と青の実線の展開のどちらかになると考えられます。

青の実線は、今後、ジグザグに推移して、4月以降、さらに上昇を開始する準備の動きへ入るパターンです。2~3月のどちらかで、1月の上げ分を大きく押し戻す動きがあらわれる可能性があります。

赤の実線は、1月の高値が年間の最高値となって、下降を開始するケースです。

こちらの展開になる場合、週明け後、戻り高値を確認する作業を経過して、1月末には下げの流れへ入っていると考えられます。

図表03 日経平均株価日足と目先の予想線

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