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【少額投資家のための売買戦略】2023年12月31日記

2024年の日経平均株価は、横ばいか下降のどちらかになる公算

図表01 日経平均株価月足1(前年がはっきりとした上昇)
図表02 日経平均株価月足2(前年がはっきりとした上昇)

図表01と02は、日経平均株価月足です。図中の破線で囲った部分は、1990年から2022年までの期間で、年初から年末まで、はっきりとした上昇の流れを作った年です。価格がいったん下げて、下げた分を戻した年や、年の前半に大きく上昇しても、年の後半に上げ分の大部分を押し戻されている年は、長く値幅の伴った上昇場面があらわれていても、年間ではっきりとした上昇の流れができている年としていません。

1990年以降の期間では、1999年、2003年、2005年、2013年、2017年、2019年がはっきりとした上昇の流れを作った年です。

図表01、02を見ると、過去6回の上昇局面の翌年は、上げた分を下げるか、高値圏で横ばいに推移する展開となっています。

前年の上げ分のすべてを押し戻された年は、2000年、2018年、2020年です。2004年、2006年、2014年は、上げ下げを繰り返し、ジグザグに、横ばいの展開となっています。

過去6回のケースでは、横ばい、下降のどちらでも、1月、または4月に戻り高値をつけて、いったん値幅の大きな下げを経過しています。

2000年、2004年、2006年は、それぞれ、4月まで堅調に推移した後、4月に戻り高値をつけて、5月、6月までの期間で一気に大きく下げる展開となっています。

2014年、2018年、2020年は、1月に戻り高値をつけた後、3月頃までの期間、下げ幅の大きな動きになっています。

図表03 ドル・円相場月足
図表04 日経平均株価月足

図表03年は、ドル・円相場月足で、図表04が日経平均株価月足です。

ドル・円相場が値幅と日柄の長い円安の流れを作っている期間は、1995年から1998年、1999年から2002年、2005年から2007年、2011年から2015年、2020年から2022年が挙げられます。

日経平均株価を見ると、2003年から2007年までの上昇局面、2013年から2015年までの上昇局面、2020年3月以降の上昇局面など、長く値幅のともなった上昇の流れを形成している期間は、値幅の大きな円安の動きがあらわれていることがわかります。

円安の流れが終息すると、日経平均は、横ばい、または下降の動きへ入っています。

ドル・円相場は、2022年10月の高値151.94円、2023年11月の高値151.9円で上値を抑えられています。

現在は、米国の利上げが一段落して、日銀が緩和政策を徐々に修正し始めています。

2020年以降の円安をもたらした状況に変化が出てきているため、2024年は、これまでの円安の流れが終息すると考えられます。

151.94円をピークとして、当面、ドル・円相場が上値重い状況へ入るなら、日経平均株価は、はっきりとした上昇の流れが終わり、横ばい、または下降の流れへ入る可能性を考えておく必要が出てきます。

2024年の日経平均株価は、2023年のような上昇の動きがあらわれないか、上昇場面があるとしても、2023年のような高値圏で推移する展開とならず、その上げ分の大部分を押し戻される展開が考えられます。

図表05 日経平均株価日足と予想線

図表05は、日経平均株価日足と本年前半のシナリオです。

1990年以降の日経平均株価の値動きのパターンや、ドル・円相場の円安が終息しているという見方が正しければ、本年の日経平均株価は、図中の赤と青の実線のどちらかの展開になると考えられます。

どちらの展開になるとしても、目先は、レンジ上限から下限を目指す動きになる公算です。

チャートでは、2023年11月の高値33853円が戻り高値となって、大納会へ向けて、上値の重さを確認する作業を経過してきました。

そのため、現在が(2023年6月から続く)もちあいの動き(天井型形成中を含む)なら、前述の通り、目先の価格が下げるはずです。

そうならず、上昇を開始して、一気に33853円を超える動きになる場合、その上昇は、上値余地の十分にあることを示唆しています。

目先の価格が33853円を超える動きになる場合、現在は、1990年以降にあらわれなかった強さがあると考えることもできます。

目先、上昇が勢いづいて、一気に33853円を超える場合、高値を更新した後、上昇を継続する展開を頭のすみに入れておきます。

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