日経平均株価は週明け後に下げるなら、一気に31000円以下を目指す公算か
〇NYダウは週明け後に反転下降するなら36000ドルの節目前後まで下げる公算

図表01は、上段がNYダウ日足、下段が終値からその日の25日移動平均線の値を引いた乖離線です。
乖離線の1500ドル以上の水準は、2020年以前にあらわれたことのない高水準となっています。
2020年以降の上昇時でも、乖離線が1500ドルを超えた場所は、「2020年2月、3月の暴落を経過した後の反動高となった場面」、「2020年の大統領選挙の結果を受けて、11月上旬に株価が急上昇を開始した場面」、「2022年6月~8月までの上昇時の最終段階」、「2022年10月から11月にかけての急上昇場面」と、現在です。
過去4回のケースを見ると、乖離線の1500ドル以上の地点は、大幅下げを経過した後の反動高をともなった反転の初期段階、一気に上げ幅を拡大した上昇の勢いが終息するときにあらわれています。
今回の乖離線の1500ドル以上の上昇が意味を持っているとするなら、現在は、勢いの強い上昇の最終段階へ位置していると見ることができます。
乖離線には、価格の終値が反転下降する場所を切り上げているにもかかわらず、乖離線が反転下降する場所を切り下げる動き、「逆行現象の弱気サイン」というものがあります。
弱気サインがあらわれる格好で、価格が下降を開始する場合、その下げは、値幅のともなった動きになる可能性があります(過去にそういう動きが見られるという程度に考えておいて下さい)。
最近の乖離線は、12月1日と14日にそれぞれピークをつけて、反転下降水準を切り下げる動きになっています。
乖離線の1500ドル以上が意識される格好になるなら、逆行現象の弱気サインをつける展開になって、価格は、下降を開始すると考えられます。
この見方が正しければ、週明け後は、前週末終値比プラスで引ける展開にならず、反転下降を開始すると考えられます(週明け後に上ヒゲの長い陰線をつけて、高値を更新してから上値を抑えられる可能性もあるので、15日の高値が戻り高値となって、下降を開始するという書き方をしていません)。
NYダウの12月の値動きのパターンを考慮すると、年末までの展開は、図表01の赤と青の実線の2通りが考えられます。
赤の実線となる場合、目先は、12月1日の安値35914ドル(現時点での12月の最安値)前後まで下げる展開になる公算です。その後、年末へ向けて積極的な下げの流れを作らずに、35914ドル前後の値位置が意識されて、下値を支えられる動きとなり、年末へ向けて、再度上値を試す動きへ入ると考えられます。
赤の実線の展開になるなら、年末までの2週間で、下がってから上がる動きがあらわれると考えられるので、目先の下げは、勢いの強い動きとなって、一気に下値の目安を目指す展開になるはずです。
週明け後、価格が下げても、下げ余地が限られるなら、月末まで、下値堅く推移する展開を想定しておきます。
〇日経平均株価は週明け後に下げると弱気の流れを再確認する
日経平均株価は、週明け後の価格が下げて、14日の安値32515円以下へ下げると、12日以降が上値、下値を切り下げる弱気パターンを形成します。
11月20日以降の下降の流れの継続を再確認するため、目先は、下降が勢いづくと考えられます。
前回、「2023年6月19日と11月20日の高値で大勢の天井型を完成した後、28000円以下へ下げる動きになる場合、年内に価格が10月4日の安値30487円前後まで下げる」と書きました。
前述したNYダウの展開を考慮すると、年内に30487円へ接近する程度まで下げるなら、それは、22日頃までの動きとしてあらわれると考えられます。
弱気の展開になるなら、週明け後、すぐに32515円を割れて、弱気の流れを確認した後、一気に下げが勢いづく公算です。
一方で、週明け後の価格が32515円を前に下値堅く推移すれば、その後は、年末まで堅調に推移する可能性を考えておく必要が出てきます。
目先の価格が下値堅く推移する場合、今後は、一時的にせよ11月20日の高値33853円を超える動きになることも考えられます。
