【日経平均株価は、9月7日の高値33322円付近が9月の最高値になる公算】
〇日経平均株価の9月が一本調子に上昇するパターン

図表01は、日経平均株価の9月の値動きを示しています。「〇」が陽線引けした月、「●」が陰線引けした月で、「上ヒゲ」、「下ヒゲ」、「実体」は、月足の部位の値幅になります。月足が陽線引けした年だけ、9月の最安値をつけた日付けと、月初からの営業日を掲載しています。
陽線確率が50%以下の月は、1月、3月、7月、8月、9月で、年間が弱気の流れになる場合、これらの月に積極的な下げの流れがあらわれる傾向があります。年間が強気に推移する場合でも、7月から9月は、上値重い動きになりやすい傾向のある期間です。
9月は、上値重く推移しやすい時期ですが、一本調子に上昇する場面もあります。月末へ向けて、はっきりとした上昇の流れを作っている年は、「月初から上昇する」、または「月初の1週間程度で下値を試す動きを経過して、押し目をつけて上昇を開始した後、一本調子の上げ場面になる」というどちらかになっています。
その他の動きになる場合、月足が陽線引けしていても、一定の範囲内でのもちあいの格好になっています。
1991年、1996年、2005年、2010年、2013年、2014年、2019年は、月初から月末まで一本調子に上昇した年です。
これらの年は、8月に押し目をつけた後、9月が上昇する展開となっています。
2007年、2017年、2018年は、月初に下げて、その後、月末まで一本調子に上昇した年です。
これらの年は、月初に価格が下げて、押し目をつけた後、すぐに上昇を開始しています。
上値を抑えられやすい9月に積極的に価格が上昇する動きへ入る場合、価格が上昇してから下げて、ジグザグに下値を掘り下げる展開になることなく、月初から上昇するか、月初に一時的に下げて、すぐに上昇を開始する展開となっています。
本年は、9月1日以降、すぐに上昇して、823円幅の上げを経過しています。
本年9月が月末へ向けて一本調子の上げを経過するなら、週明け後は、9月1日の安値32499円を割れることなく下値を支えらえて、上昇を開始し、その後の上げが一本調子の動きになると考えられます。
目先、32499円を割れるか、33322円を前に強く上値を抑えられて、上げ渋ると、その時点で、9月がもちあいの動きとなるか、月末へ向けて下値を試す流れになるという見方が有力になります(8日に下げ幅が大きくなった時点で、上値重い展開になるという見方の優先順位が高くなっています)。
〇日経平均株価の本年9月の3通りのシナリオ
1991年、1996年、2010年、2017年、2019年は、8月末頃までに年間の最安値付近へ位置していることで、9月が積極的な上昇場面となっています。
2007年、2013年、2014年、2018年は、9月に1月から8月までの高値を試す格好で、月末まで積極的に上昇しています。
2005年は、月初に年間の最高値をつけていて、そのまま上昇の流れを作っています。
本年が9月末へ向けて上昇する展開になるとするなら、週明け後、32499円を割れずに反発を開始して、その後、月末まで、一本調子の上昇を継続して、6月19日の高値33772円前後まで上げる展開だけだと考えられます。
そのような動きにならない場合、9月は、横ばいに推移するか、月足が陰線引けする展開になるかのどちらかになる公算です。
以上のことを考慮すると、本年9月は、図表02の3通りの展開が考えられます。
1つ目は、週明け後、反発して、そのまま上昇を開始し、月末まで33772円を目指す展開です。
2つ目は、33000円前後で上値の重さを確認する作業を経過して、9月末から10月にかけて、下げの流れへ入る展開です。
3つ目は、7日の高値33322円が戻り高値となって、現在が下降の流れへ入っているという展開です。こちらの展開になる場合、月末までに8月18日の安値31275円を目指す動きになる公算です。
