〇NYダウは1日の高値が8月の最高値になる公算
NYダウの8月は、積極的にその年の最高値を更新する展開になりにくく、下値を試す動きになりやすい月です。
8月の価格が上昇しているケースを見てゆくと、「それまでの強さを継続する格好で、月初から堅調に推移するパターン」、「月初に価格が大きく下げた後、はっきりとした押し目をつけて、月末へ向けて月初の高値を超える動きになるパターン」のどちらかの展開になっています。
8月は、いったん上値の重さを確認したにもかかわらず、応分の下げを経過せず、すぐに上昇を開始する動きは見られません。

図表01は、NYダウ日足です。
本年のNYダウは、8月1日の高値35679ドルが戻り高値となって、その後の価格が上値重く推移しています。
4日まで一気に下げて、その後、4日の安値35033ドルで下値堅く推移しているので、まだ明確な弱気の流れを示したわけではありません。
しかし、8月1日以降、35679ドルを超えられない日柄が8営業日も継続しているため、現時点では、7月10日以降の勢いの強い上昇の流れが終息していると見ることができます。
8月の季節性を考慮すると、本年8月は、最も強い動きとなっても、8月下旬まで上昇を開始する展開にならないと考えられます。
下げやすい時期に上値の重さを示しているのですから、単純に考えれば、本年8月は、下値を試す動きを経過して、月足が陰線引けする展開になる公算です。
弱気の展開になる場合、今後は、9月頃まで、下値を試す動きを継続して、5月25日の安値32586ドル前後、または3月の安値31429ドル以下を目指すと考えられます。
〇日経平均株価は週明け後、上値を抑えられるかが焦点

図表02は、日経平均株価日足です。
日経平均株価は、6月19日に戻り高値をつけた後、上値重く、ジグザグのもちあいの動きへ入っています。
もちあいの動きになる場合、だいたいその期間中は、、レンジ上限から下限、下限から上限へ向かう過程で、多くの市場参加者が意識している場所で、価格が下値を支えられる、上値を抑えられる動きや、ギャップを開ける動きがあらわれます。
6月19日以降のもちあいは、32500円前後、33000円前後の節目になる場所が意識される地点となっています。
8月7日以降の反発は、8月8日の高値32539円で上値を抑えられています。
8月1日以降の勢いの強い下げの流れを継続中なら、8月7日以降の反発は、勢いの強い下げ途中であらわれる小幅調整の動き(1~3営業日で終了、上値、下値を切り上げる動きにならない)で終わると考えられます。
まして、多くの市場参加者が意識している場所を超える展開にならないはずです。
前週末の225先物ミニ23年9月限は、32450円で引けています。
現在が勢いの強い下げの流れの途中なら、14日の寄り付き値は、10日の高値32504円以下から始まって、32504円を超えることなく下降を開始する公算です。
次の下げは、31000円以下、30000円以下の下値の目安を目指す動きになると考えられます。
一方で、14日に価格が上昇して、32539円を超える動きになるなら、現在がもちあいの動きの途中だという見方が有力になります。
その場合、14日以降は、しばし上値を試す動きを継続すると考えられます。
強気の展開になる場合、8月に一段安となっても、もちあいレンジ下限31791円を大きく下回る動きにならない可能性が出てきます。