〇日経平均株価の弱気パターンの年の展開


図表01と02は、日経平均株価の年間の価格の動き方を示しています。
図表01は、年間の4本値、年間の最高値、最安値をつけた日付け、年間の変動幅、始値からの下げ幅、年足の上ヒゲ、下ヒゲ、実体の部位を示しています。
図表02は、年足陰線のときの陰線引けした月です。
図表01で年間の最高値をつけた日付けと、年間の変動幅、下げ幅の3つを比較して下さい。
当たり前のことだと思うかもしれませんが、年間の最高値をつけた日付けが遅くなると、それだけ上方へ向かう値幅が大きくなりやすいので、下げ幅は、小さくなりやすいと言えます。
実際、1990年、1992年、2008年、2022年など、1月に年間の最高値をつけている年は、年間の変動幅と下げ幅の大きさが近くなっています。1991年、1996年、2002年、2010年など、3月以降に年間の最高値をつけた年は、年間の変動幅よりも下げ幅が小さくなって、だいたい変動幅全体の40~60%程度が下げ幅となっています。
年明け後、早い時期に年間の最高値をつけている年は、年間の最安値を8~10月の時期につけていることが多く、3月以降に年間の最高値をつけている年は、12月に年間の最安値をつけていることが多くなっています。
図表02で、年間が弱気のときに陰線引けしていることが多い月を見ると、1月、7~9月、12月が下げやすいことがわかります。
連続して陰線引けしている時期は、6~10月の期間が多くなっています。
〇日経平均株価は27000円を超えられずに下げるかが本年の分岐点

図表03は、日経平均株価週足です。
日経平均株価は、昨年3月以降、だいたい25500~28500円程度のレンジでのもちあいの動きを継続しています。
このもちあいが下降途中の中段もちあいの動きなら、本年は、もちあいを抜け出して、下値を試す動きになる公算です。
2021年9月の高値30795円が当面の天井となって、現在が2020年3月以降の上げ幅全体を押し戻される流れの途中なら、本年は、天井を確認した後の最初の積極的な下げ場面となって、20000円前後か、20000円以下を目指す動きになると考えられます。
図中の青色の実線のように、もちあいの動きを継続する格好で、1月以降、反発調となって、レンジ上限を目指す動きになる場合、その後は、価格が下げても、始値からの下げ幅が限られて、昨年3月の安値24681円を割れる程度で終わってしまう可能性が出てきます。
本年が積極的な下げの流れを作り、24681円を大きく下回る展開になるには、図中の赤色と桃色の実線のように、年明け後の早い時期に年間の最高値をつけて、6~9月の期間で積極的な下降局面を経過して、20000円へ接近するような下げ場面になる必要があります。
図表04は、日経平均株価日足です。
以前、日経平均株価の昨年のもちあいは、27000円から27500の範囲が節目になっていると紹介しました。
目先の価格が上昇を開始して、27000~27500円の壁を超えると、その後の価格が下げても、再び27000円を割れるための準備期間、26000円から25500円を抜けるための準備、24681円を抜けるための準備が必要になり、24681円以下の下値が限られると考えられます。
今後、24681円を大きく下回る下げの流れを作るには、昨年11月24日以降の下げの流れを継続して、1月以降にいったん大きく下げる展開になる(1月の高値が年間の最高値になる)か、価格が反発しても、27000円を前に上値を抑えられて、下降を開始する(1月中旬以降、遅くても2月頃までの高値が年間の最高値になる)かのどちらかの動きになる必要があります。
昨年11月の下げの流れを継続する格好で下げる場合、休み明け後は、1月6日の高値26034円前後(上げても26100円程度)で上値を抑えられて、すぐに下降を開始するか、昨年12月8日以降の反発調と同程度の反発場面となって、上値の目安となる26441円前後で上値を抑えられた後、下降を開始するかのどちらかの展開になる公算です。
どちらにしても、今週中に上値の重さを確認して、すぐに下降を開始する公算です。
今週、反発調となって、26500円以上へ上げる動きになるなら、目先は、27000円の節目を試す動きになると考えられます。
