〇本年の日経平均株価の12月は月足が陰線引けする展開になる公算
前週末のNYダウが続落した流れを映して、週明け後の日経平均株価は、寄り付き値が下放れて始まる公算です。
前週末の夜間取引での225先物の引け値を考慮すると、日経平均株価の週明け後の始値は、12月8日の安値27415円以下から始まると考えられます。
12月は、1日に高値28423円をつけてから、上値重い動きとなってきましたが、19日に27415円を割れて、振れ幅のともなったジグザグが上値、下値を切り下げて、はっきりとした弱気パターンを形成し、1000円幅以上の下げを経過することになります。

図表01の「●」は、12月の月足が陰線引けしたこと、「〇」が陽線引けしたことを示しています。日付と営業日は、月足が陽線引けしたときに、12月の最安値をつけた日付と、営業日です。上げ幅は高値から始値までの値幅、下げ幅が始値から安値までの値幅になります。
12月の月足が陽線引けする場合、たいていは、下げ幅が500円幅以内となっていて、5営業日以内に月間の最安値をつけています。
1991年は、下げ幅が1000円を超えていて、8営業日目となる11日に最安値をつけています。
1999年は、12営業日目となる16日に12月の最安値をつけています。小幅な動きですが、12月前半の下げ過程で上値、下値を切り下げる弱気の流れを作っています。
1991年、1999年の12月が陽線引けする展開になったのは、1991年の場合、11日に安値をつけた後、すぐに上昇を開始して、安値をつけた2営業日目の13日に12月の最高値を更新する展開となって、下値堅さを示したためです。
1999年の場合、12月の下げが、11月に年間の最高値を更新して、強気の流れを確認した後の一時的な調整の範囲内の動きに過ぎず、押し目をつけた後、年末へ向けて一気に上げ幅を拡大したためです。
誰が考えても、週明け後、下放れて始まることで、本年12月の月足が陰線引けする展開になると推測できる状態となります。
ただ、週明け後、押し目をつけて、チャートの示す弱さを覆すほどの強い上げがあらわれるなら、本年12月は、月足が陽線引けする可能性を残します。
〇日経平均株価は週明け後に上下どちらかへ動いた方へ動意づく公算
ここでは何度も書いていますが、弱気パターンの年になる場合、1990年以降の14回のケースでは、すべて、8月以降に年間の最安値をつけています。
本年が弱気パターンの年になる場合、大納会までに3月の安値24681円を下回る動きになる可能性があります(必ずそうなるという意味ではありません)。
一方で、本年が強気パターンの年になる場合、本年は、大納会の値位置が1月4日の始値29098円以上へ上昇しているはずです(そうならなければ、結果として弱気パターンの年になります)。
本年は、残り10営業日程度の日柄で、上げ方向へ1500円幅前後、下げ方向へ3000円幅程度の動きになる可能性があるわけです。
上昇するためには、週明け後、チャートの示す弱さを払拭する上げ幅が必要になります。
一方で、年間が弱気の展開になるなら、2018年12月13日の高値21871円から、12月26日の安値18948円まで、9営業日で2923円幅の下げ場面となった、2018年のような一本調子の下げ場面へ入る必要があります。
10月以降、日経平均株価は、寄り付き値が下放れて始まっても、寄り付き後の安値付近で下値堅く推移する動きが多くなっていました。しかし、年末へ向けて、価格が下げる場合、寄り付き値が下放れるだけではなく、日中、さらに大きく下値を掘り下げる動きになると考えられます。
週明け後は、上下どちらへ向かう場合でも、寄り付き後の早い時間帯から、積極的な動きになる公算です(図表02を参照)。
なお、小幅な値動きになるなら、24681円へ届かないとしても、年末へ向けて価格が下げるという見方になります。
