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【少額投資家のための売買戦略】2022年12月11日記

〇日経平均株価の12月の動き方

図表01 日経平均の12月の展開

図表01は、1990年から2021年までの12月の動き方です。

左側が12月にはっきりとした上昇の動きがあらわれたときの展開、右側がはっきりとした下降の動きがあらわれたときの展開、真ん中がもちあいの動きになります。

本年のように月初に価格が下げているパターンは、上昇、もちあいの場面でもあらわれていますが、12月上昇の④のパターンを除けば、月初の下げがだいたい3営業日程度で終わり、6営業日目ごろになると、月初の高値を超える動きがあらわれています。1か月は20営業日程度ですから、1か月の日柄の3分の1を使ってしまう頃には、押し目をつけて反転しているわけです。

本年は、12月1日の高値28423円をつけた後、上値を抑えられて、12月8日の安値27415円まで、6営業日で1008円幅の下げを経過しています。

7営業日目となる12月9日に急反発しましたが、下げた分の半値戻しとなった程度で、すぐ上の28000円は、強力な壁になっています。

前週末のNYダウが反落した流れを映して、週明け後の日経平均株価が下放れて寄り付く公算です。

これまでの動きを考慮すると、本年12月の日経平均は、上昇の④の展開か、下降の②の展開のどちらかになると考えられます。

上昇の④の展開は、1999年と、2013年で形成しています。これらの年は、どちらも11営業日目となる12月16日まで上値重く推移して、12月16日の安値が押し目をとなって、その後、年末まで一本調子の上昇の流れを作っています。

本年の11営業日目は、12月15日で、FOMCでの決定内容が早朝に発表される日になります。

下降の②の展開は、1996年、1997年、1998年、2002年、2015年、2018年で作られています。

これらの年は、図の通り、月初から月末まで、一本調子の下げ場面となっています。

〇日経平均株価は週明け後、下値堅く推移するかが焦点

図表02 日経平均株価日足と今後の予想線

図表02は、日経平均株価日足です。

日経平均株価は、11月24日の高値28502円が戻り高値となって、ヘッド・アンド・ショルダーズ・トップを完成させています。

天井型と見ないとしても、11月24日以降が上値、下値を切り下げる流れを作り、はっきりとした弱気パターンを形成しています。

これまでの動きから、現在は、本年3月以降の28000円以上での上値の重い動きを継続していて、すでに戻り高値をつけた後の下降局面へ入っていると推測できる状態です。

週明け後、現状での弱さが継続する格好になるなら、15日以降に価格が上昇を開始するとしても、28000円の節目、28502円と超えなければいけない壁があり、そこへ到達するまでの値幅が十分に残されます。

15日に一気に1000円幅以上の上げを経過するような展開にならなければ、年末へ向けて29000円以上を目指す動きになる前に、力尽きてしまいます。

年末へ向けて29000円以上へ上昇するためには、週明け後の価格が下げても、12月9日の安値27633円を維持して、15日へ向けて、下値堅さを示す動きになって、15日以降、一気に上昇へのエネルギーが解放される展開になる必要があります。

週明け後、価格が下げて、12月8日の安値27415円へ接近する動きになるなら、15日を待たずとも、その後は、年末へ向けて、3月の安値24681円を目指す動きになる可能性が大きくなります。

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