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【少額投資家のための売買戦略】2022年11月27日記

〇NYダウの12月は下げにくい

図表01 NYダウの12月の値動き

図表01は、NYダウの12月の値動きを示しています。月足が陽線引けした年は〇、陰線引けした年を●としています。

NYダウは、1990年から2021年までの期間で、月足が陽線引けする確率が75%となっていて、上げ傾向の強いことがわかります。32年間で月足が陰線引けした年は、8回しかありません。

陰線引けした年の値動きを見ると、2002年と2018年は、月初から下降を開始して、一本調子の下げの動きとなっています。月足の上ヒゲ、下ヒゲ、実体を見ると、2002年は、上ヒゲが140ドル幅、下ヒゲが99ドル幅、実体が561ドル幅となっていて、上下へ振れることなく、下げていることがわかります。2018年は、上ヒゲが201ドル幅、下ヒゲが1615ドル幅、実体が2452ドル幅となっています。月初から積極的な下げの流れを作り、12月の安値をつけた後、年末に向けて値を戻していることがわかります。

これらの年以外、1996年、2005年、2007年、2008年、2014年、2015年は、上下のヒゲと実体が似た値幅となっていて、ジグザグのもちあいの動きとなっていることがわかります。これらの年は、陰線引けしていても、下値堅い動きになっています。

12月に積極的に価格が下げる場合、月初からはっきりとした下げの流れを作りますが、そうならない場合、12月は、一本調子の下げ場面にならず、ジグザグに横ばいに推移しています。

以前に紹介した終値から25日移動平均線を引いた乖離線の水準や、34000ドル前後が強い壁になっていることなどから、本年12月は、積極的な上昇場面にならないと推測できます。

12月に上値重い展開となるとしても、12月に積極的に下げる展開は、32年中2回に過ぎないので、本年12月は、34000ドル前後でもちあいの動きになる可能性を考えておきます。

積極的な下げ場面になる可能性があるなら、週明け後、戻り高値を確認する作業を経過して、12月1日、2日から、下降の流れへ入る公算です。12月1日前後は、この展開を頭のすみに入れておきます。

〇日経平均株価は25日の安値が押し目になって上昇開始へ

図表02 日経平均株価日足、2020年3月の上げ場面
図表03 日経平均株価日足、12月の予想線

日経平均株価は、11月24日に上放れて、11月11日の高値28329円を超えたことで、現在が上値、下値を切り上げるジグザグの動きを経過して、新たな勢いの強い上昇の流れへ入っていると考えられます。

この動きにより、本年の日経平均株価は、12月30日の終値が1月4日の始値29098円以上で引ける強気パターンの年になる可能性が大きくなったと言えます。

10月3日以降は、急激な上下の動きとなって、ダブル・ボトムの格好を完成した後、緩やかなジグザグの上昇を1.5ヵ月程度継続しています。

同じ展開になっているのは、2020年3月以降の上昇局面です。

図表02は、2020年3月以降の上昇場面で、図表03が、2022年10月3日以降の上昇の動きです。

上値、下値を切り上げるジグザグの動きは、勢いの強い上げの流れの前にあらわれることの多いパターンです。そのため、ジグザグを抜けた後は、一本調子の上げ場面となります。

図表02を見ると、2020年は、5月22日以降、ほとんど調整なく、6月9日までを上昇を継続しています。

前回と似た展開になるなら、2020年5月22日の地点は、2022年11月25日だと考えられます。

11月28日以降は、一本調子の上昇場面となって、30000円を目指す動きになる公算です。

一方で、現時点では、まだ、本年3月以降の28000円以上で上値を抑えられるパターンを継続している可能性を残しています。

その場合、目先は24日の高値28502円が戻り高値となって、下降の流れへ入る公算です(こちらの展開になる場合、本年が弱気パターンの年になると考えられるので、下降を開始した後、下げが勢いづくはずです)。

強気の展開になる場合、週明け後は、11月25日の安値28263円を維持して上昇を開始する公算です。

こちらの展開になると、日経平均が強気パターンの年の展開になって、NYダウの12月は、ジグザグに推移する展開が考えられます。

週明け後、すぐに上値を抑えられて、日経平均が28263円を割れる場合、その後、勢いの強い下げの流れへ入る可能性が出てきます。

こちらの展開になる場合、NYダウは、本年12月が月初から下降を開始するパターンになると考えられます。

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