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【少額投資家のための売買戦略】2022年10月23日記

〇本年11月のNYダウは月足が陽線引けする展開になる公算

NYダウは、10月までにつける安値が年間の最安値になって、年末までの間、10月の安値を割れずに推移する傾向があります。

1990年以降の値動きでは、10月の月足が陽線引けした場合、11月、12月に価格が下げて、年間の最安値を更新したケースが1度もありません(11月、12月に下げていないわけではありません。下げていても、年間の最安値を更新していません)。

本年の10月は、13日に年間の最安値を更新した後、すぐに下値を支えらえて、その後、堅調な展開となっています。

10月の月足が陰線引けするなら、10月3日の始値28855ドルを割れる動きになる必要がありますが、その場合、14日の高値、18日の高値が戻り高値となって、下降を開始すると考えられました。

しかし、価格が下げずに下値堅く推移したため、本年は、10月の月足が陽線引けする可能性が大きくなったと言えます。

10月のこれまでの値動きにより、本年は、12月末まで、10月13日の安値28660ドルを割れずに推移するという見方が有力になりました。

1990年以降で、10月の月足が陽線引けした年は、1991年、1993年、1994年、1996年、1998年~2003年、2006年、2007年、2009年~2011年、2013年~2015年、2017年、2019年、2021年の21回あります。

この中で、11月の月足が陰線引けした年は、1991年、1994年、2000年、2003年、2007年、2010年、2021年の7回あります。

これらの年は、1994年と2007年を除けば、11月に年間の最高値を更新する展開となっています。

1994年、2007年は、10月に年間の最高値に接近、あるいは年間の最高値を更新した後、上値を抑えられて、11月が下げています。

本年は、10月から11月上旬にかけて、現状での強力な壁と見られる34000ドルまで上昇する展開になるなら、11月に下降を開始して、11月の月足が陰線引けする展開になる可能性があります。

現状から推測すると、価格が急騰して、1~2週間程度で34000ドルまで上げる展開は考えられません。

本年は、11月の月足が陽線引けする展開になる可能性が大きくなったと言えます。

強気の展開になるなら、現在は、9月30日と10月13日で作るダブル・ボトムを完成した後の上昇局面という見方になります。

その場合、11月中旬、または下旬頃までの期間で、32500ドル前後、または34000ドルを目指す動きになると考えられます。

〇日経平均株価は、目先の価格が27500円を超えるなら、11月がそのまま上昇継続の公算か

1990年から2021年の期間で見ると、日経平均株価の11月の月足が陽線引けする確率は、65.6%となっています。11月は、年間を通じてもっとも上げ傾向のある月になっています。

11月の価格が下げている年のパターンには、「10月の価格が月末まで上昇して、11月が月初から上値を抑えられる展開になっている」、「10月に戻り高値を確認して、11月に下げ幅が拡大する展開になっている」、「もちあいの動きになる過程で、結果として陰線引けしている」などが挙げられます。

11月に価格が下げる場合、10月の価格が上昇して、上値の重さを10月中、あるいは11月上旬までに確認する作業を経過し、下降を開始する展開となっています。

本年11月のNYダウが上昇すると推測できる展開になっていることから、日経平均株価も、本年11月は、上値を試す動きとなって、傾向の通りに月足が陽線引けする展開になると考えられます。

11月の月足が陰線引けする展開になるとするなら、その動き方は2通りが考えられます。

1つ目は、10月24日~31日までの期間で、27000~27500円の壁を前に強く上値を抑えられる展開となって、11月が月初から下げる展開です。

2つ目は、10月31日までの6営業日で価格が急騰して、一気に3月以降の上値の目安となる28000円以上へ上昇して、11月が月初から下げる展開です。

後者には無理があるので、11月が陰線引けするなら、その動きは、11月4日頃までの期間で、27000~27500円の範囲で、明確に上値の重さを示すパターンだと考えられます。

そうならなければ、本年11月は、月足が陽線引けする展開になる公算です。

図表01は、日経平均株価日足と今後の予想線です。

図表01 日経平均株価日足と予想線

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