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【少額投資家のための売買戦略】2022年9月11日記

〇本年9月は横ばいか、上昇の流れになる公算

前回、「日経平均株価の9月の月足が積極的な下げ場面になって、陰線引けする場合、月初から下降を開始する」と書きました。

9月の過去の経験則を考慮すると、本年9月が6月20日の安値25520円を目指す動きになるなら、8月17日以降の勢いの強い下げの流れを継続する格好で、9月は、一気に25520円へ到達する展開になると考えられました。しかし、9月7日以降の反発幅が大きくなったことで、9月7日以降は、8月17日以降の勢いの強い下げの流れが終息した後の動きだと見ることができます。

前週の反発により、本年9月は、横ばいに推移する展開になるか、上昇の流れを作る展開になるかのどちらかになる可能性が大きくなったと言えます。

9月が横ばいの動きとなって、戻せば売られる展開になる場合、上値の目安として考えられる場所は、3月25日の高値28338円、6月9日の高値28389円が挙げられます。

8月17日までの上げ場面、8月17日以降の下げ場面でも、28300円前後の値位置は、上昇、下降の途中でギャップを開けていて、市場参加者に強く意識されていると推測できる場所になっています。

9月が上昇の流れを作るなら、目先は、28300円前後、28400円前後の値位置でギャップを開けて、一気に上げ幅を拡大する動きになる公算です。

9月が横ばいの展開になるなら、週明け後は、28400円前後か、28400円の手前で上値を抑えられて、下値を試す動きになると考えられます。

〇9月の高値付近が11月までの強い抵抗になる公算

本年は、7月、8月の月足が連続して陽線引けしています。

1990年から2021年までの期間で、月足の陽線引けする確率が40.6%、43.8%と陰線引けしていることが多い7月、8月が、連続して陽線引けする展開になっている年は、7回しかありません。

1993年、1995年、2003年、2005年、2009年、2016年、2018年です。

これらの年は、2005年を除くと、9月の高値付近(10月に若干だけ9月の高値を上回る動きになっている年もあります)で上値を抑えられて、少なくとも11月頃まで、価格が下げるか、上値重い展開となっています。

9月7日に下値を支えられた27268円前後の値位置は、2021年に形成したもちあいレンジ下限付近に位置しています。

9月が上昇の流れを作り、8月17日の高値29222円へ接近する動きになる場合、その後の価格が下げても、27500円前後が強い支持になる可能性があります。

翌年の4月へ向けて、押し目底を確認しやすい時期に、下値堅い場所が見えている状態になるわけです。

9月がはっきりとした上げの流れを作り、29222円を目指す展開になる場合、その上げは、(11月まで上値重く推移した後になりますが)来年へ向けて、昨年9月の高値30795円を目指す展開になる可能性を示唆します。

一方で、9月が横ばいに推移するなら、10月、11月に27500円の節目を大きく下回る展開になるという見方が有力になります。そのため、本年は、再度、3月の安値24681円以下を目指す展開になる可能性が出てきます。

前週末のNYダウが続伸したことで、週明け後の日経平均株価は、28300円、28400円程度の値位置から始まると考えられます。

週明け後、すぐに上値を抑えられる展開になるか、そのまま上昇を継続するかは、11月頃までの下値の目安、来年の値位置を左右する重要なポイントになる可能性があります。

週明け後は、上昇の流れを継続する展開になるか、いったん上値を抑えられて、9月7日の安値27268円を試す動きになるかに注目したい場面です。

図表01は、日経平均株価日足と今後の予想線です。

図表01 日経平均株価日足と予想線

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