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【少額投資家のための売買戦略】2022年7月24日記

〇日経平均株価の7月は月足が陽線引けする動きになる公算

前回、日経平均株価は、7月の月足が陰線引けする場合、7月11日の高値27062円前後で上値を抑えられると書きました。

しかし、7月20日に価格が27062円を上放れて始まって、その後、上昇を継続したことで、本年7月は、月足が陰線引けする展開にならないという見方が有力になったと言えます。7月25日~29日までの5営業日で、7月1日の始値26460円を割れる展開にならないということです。

前週末7月22日は、終値が27914円なので、残り5営業日で1454円幅の下げにならない可能性が大きくなったところで、あまり変わらないように感じるかもしれません。それでも、6月9日~20日まで、少し前に8営業日で2869円幅の下げを経過したばかりです。月末までにこの下げがあらわれないと見ることができるだけで、7月25日から8月末までのシナリオが絞られてきます。

今回は、7月末までの想定できる展開と、8月の値動きの傾向から、8月末までのシナリオを紹介します。

〇日経平均株価の8月の値動きの傾向

日経平均株価の8月は、価格が下げる(月足が陰線引けする展開になる)場合、値動きにはっきりとした特徴があらわれています。

以下は、1990年から2021年までの期間で、8月の月足が陰線引けした年の8月の最高値をつけた日(日付と月初からの営業日)と、下げ方です。

8月の下げ方のパターンは、「一本調子」「ほぼ一本調子」「V字」「小幅な上げの後の下げ」「横ばい」に分けられます。

「一本調子」は、月初から月末まで、ほとんど反発せずに下げている状態です。

「ほぼ一本調子」は、月初から月中まで一気に下げて、その後、安値圏で横ばいに推移した動きです。

「V字」は、月初から月中まで一気に下げて、その後、月末まで下げた分の大部分を戻した動きです。

「小幅な上げの後の下げ」は、月初に数日だけ上げて、すぐに下降を開始して、月末まで下げの流れを経過している展開です。

「横ばい」は、月初から月末まで、狭いレンジで上下を繰り返している動きです。

1990年以降の月足が陰線引けした年の8月の展開は、「1990年8月1日(1営業日目)、一本調子」「91年8月5日(3営業日目)ほぼ一本調子」「96年8月23日(17営業日目)横ばい」「97年8月1日(1営業日目)一本調子」「98年8月3日(1営業日目)一本調子」「99年8月24日(17営業日目)横ばい」「01年8月2日(2営業日目)一本調子」「02年8月26日(18営業日目)横ばい」「04年8月2日(1営業日目)V字」「07年8月9日(7営業日目)小幅上げの後下げ」「08年8月11日(7営業日目)横ばい」「10年8月3日(2営業日目)一本調子」「11年8月1日(1営業日目)ほぼ一本調子」「13年8月2日(2営業日目)横ばい」「14年8月22日(16営業日目)V字」「15年8月11日(7営業日目)小幅上げの後下げ」「17年8月2日(2営業日目)ほぼ一本調子」「19年8月1日(1営業日目)下げて横ばい」となっています。

下げ幅の大きな動きになっている場合、ほとんどの年で、8月は、1~3営業日目に月間の最高値をつけて、月初から一気に下げる展開となっています。

下げ幅の大きな動きになった後は、月中から反発するか、横ばいに推移する、下げ継続という違いがあらわれています。

そのような年になっていないのは、15年だけです。15年は、7月から8月上旬に上値の重さを確認する格好になった後、急落しています。

〇日経平均株価の8月末までの展開

日経平均株価は、1月以降の値動きから、本年が弱気パターン年になると考えられます。その場合、今後の価格が1月5日の高値29388円を超える動きにならず、年末までに3月の安値24681円を割れる展開になる公算です。

本年が弱気パターンの年になるという見方が正しければ、8月から10月上旬頃までの期間で、積極的な下げの動きがあらわれて、24681円を割れると考えられます。

7月が下旬まで積極的な下げの動きにならず、8月の価格が上昇する場合、その上げは、1月5日の高値29388円へ接近するか、29388円を超える動きになっているという見方が有力です。

本年が弱気パターンの年になるなら、本年の8月は、月足が陰線引けする展開になるはずです。

だとすれば、7月25日から8月上旬頃までの期間は、上値の重さを確認する作業になって、8月は、少なくても、月初から月中にかけて、値幅の伴った下げの流れを作るはずです。

本年が弱気パターンの年になる場合、7月25日から8月末までの動きは、図表01の緑と紫の実線の展開のどちらかになると考えられます。

週明け後は、いったん下値を試す動きを経過して、その後、上値の重さを確認する作業へ入る公算です。

図表01 日経平均株価日足と予想線

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