【日経平均株価は、28500円前後、4月1日頃に戻り高値をつける公算】
〇日経平均株価は2020年3月以降、一気に上昇する展開になっている




日経平均株価は、3月9日の安値24681円をつけた後、ほぼ一本調子の上昇を開始して、3月25日の高値28388円まで、12営業日で3707円幅の上げを経過しています。
一気に3000円幅以上も上げているため、このまま昨年9月の高値30795円を目指す展開を考えたくなりますが、勢いの強い上昇の流れは、今週、終息する公算です。
現在は、投資環境の変化により、過去の値動きよりも一定の流れを作る期間が短くなって、振れ幅が大きくなっています。その結果、一定の流れができる場合、「一気に目標値へ到達して、長い期間のもちあい、または値幅の伴った調整へ入る」という動き方になっています。
以前、30営業日かけて1000円幅の上げていた動きなら、現在は、10営業日で1000円幅の上げを経過して、残り20営業日がもちあいの動きとなっています(日柄や値幅は例えとして挙げただけです)。
以前にも紹介しましたが、2020年3月以降の上昇局面は、上昇の動きが急激になる動きが顕著にあらわれています。
図表01は、2020年3月以降の日経平均株価日足です。
これを見ると、2020年3月から2021年9月までの上昇局面では、上げ場面が短い日柄で一気に上げ幅を拡大していることがわかります。
図表02~04は、それぞれの上昇場面での上げ方を示しています。
図表02は、2020年3月から6月までの上昇場面です。
上昇初期に3営業日で2000円幅以上の上げを経過して、その後、4月から5月中旬頃まで徐々に上値を切り上げる格好でもみあいの動きとなっています。
5月15日~6月9日まで、18営業日で3353円幅の上げを経過して、6月9日以降、再び一定のレンジ内でのもみあいの動きへ入っています。このもみあいは、次の上昇を開始する10月30日まで続きます。
図表03は、2020年10月30日から2021年2月16日までの上昇場面です。この期間での約3.5か月、7766円幅の上昇は、3回の急上昇によって作られています。
1回目は、10月30日~11月25日まで、17営業日で3758円幅の上昇の動きです。
2回目は、12月22日~1月14日まで、15営業日で2618円幅の上昇、3回目が1月29日~2月16日まで、12営業日で3085円幅の上昇の動きです。
図表04は、2021年8月下旬以降の上昇場面です。8月20日~9月14日まで、18営業日で3841円幅の上げを経過しています。
2020年12月22日以降の2回の急上昇は、12~15営業日で、2500円幅程度の上げが、比較的値幅と日柄の短い調整を挟んであらわれています。この上昇は、全体が連続した動きとして見ることができるので、他の3回と異なる上げ方だと言えます。
その他の3回は、上昇が勢いづいた後、だいたい18営業日で3500円幅前後の動きとなっています。
〇日経平均株価は、今週、上値の重い場所を探る動きに入る公算

図表05は、最近の日経平均株価日足です。
冒頭で書いた通り、2022年3月9日以降の上昇は、3月9日の安値24681円から3月25日の高値まで、12営業日で3707円の上げ幅を経過しています。
これまでの動きを考慮すると、3月9日以降は、18営業日前後で、3500円幅の上げの動きだと推測できます。
上昇の終点になる高値は、17営業日目の3月31日、18営業日目の4月1日につけると考えられます。
すでに、目安になる上げ幅の大部分を消費してしまったため、残り4~5営業日は、積極的に高値を更新する動きになりにくいと考えられます。
だとすれば、3月28日~4月1日は、3月10日~11日の調整と同程度の値幅(754円幅)の調整を経過して、一段高となる展開が有力です。
18営業日、3500円幅の上昇を経過した後は、1か月程度か、それ以上のもちあい局面へ入るか、上昇幅の大部分を押し戻される動きを経過すると考えられます。
どちらの場合でも、本年4月は、4月1日前後につける戻り高値付近が強い抵抗になって、上値重く推移する可能性があります。