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【少額投資家のための売買戦略】2022年3月6日記

【日経平均株価は3月4日の安値が押し目になって再上昇を開始する公算も】

〇日経平均は押し目底をつけた後ははっきりとした上昇の流れへ入る公算

日経平均株価が1月に積極的に下げる年は、買いが入りにくい状況があり、2月、3月頃まで下げの流れを継続する展開になっています。

1月に高値をつけた後の下げは、押し目底をつけると、すぐに上昇傾向のある4月が待っているため、下値堅い動きへ入り、上昇を開始します。

図表01は、1990年から2021年までの期間で、1月から大きく下げて、2月以降に押し目をつけた年の値動きを示しています。

表は、順番に「1月の最高値をつけた日」、「下降を開始して目立った押し目をつけた日」、「押し目をつけて上昇を開始した後、目立った高値をつけた日」、「安値から高値までの上げ幅」の日付と数値を掲載しています。

高値とした日までの値動きは、はっきりとした上昇の流れを作っている期間にしています。

安値から高値までの値幅を見ると、そのほとんどが2000円幅以上になっています。

以前にも書きましたが、1月の下げの流れを2月も継続する動きは、非常に弱い状況であることを示唆しています。図表の押し目をつけた値位置は、その状況の中で、下げが勢いづいたことで、その時点で、下げられるだけ下げた後につけた値位置です。

多くの市場参加者がこのあたりと強く意識している値位置まで下げた後、上げやすい4月へ向けて、反動高があらわれているため、押し目底をつけた後は、はっきりとした上昇の流れとなって、上げ期間、上げ幅の伴った動きになっていると推測できます。

図表01 日経平均が1月に下げた後の展開

〇押し目をつけるまでの動き方は2通り

図表02 1995年の日経平均の展開
図表03 2018年の日経平均の展開

図表02、03は、1月以降の値動きの典型的なパターンを示しています。

1月以降の下げがその時点での下値の限界(5月以降に年の後半の展開が意識されると見方が変わります)を確認する作業になっていると書きましたが、その下げ方には2通りが考えられます。

はっきりとした下げの流れを作り、日柄をかけて、下値を掘り下げてゆくパターン(パターン1)と、急激な下げを経過して、一気に下げるパターン(パターン2)です。

図表02の1995年の展開は、明確な下降トレンドを形成して、日柄をかけて下げるパターン1です。

チャートでは、4月4日以降の上げが一時的な反発に過ぎず、あまり上昇していないように見えます。

しかし、4月4日に押し目をつけた後、5月5日まで、はっきりとした上昇の流れが1か月程度続き、2000円幅近い上げ幅となっています。上げやすい時期にきれいな上昇が1か月も続いてくれると、どれだけ取引がしやすいかは、お判りいただけるのではないでしょうか。

図表03の2018年の展開は、一気に下値堅い場所まで下げて、その後、ジグザグに推移して、上昇のきっかけを待っているパターン2です。

押し目底をつけた日は3月26日ですが、一気に下げてつけた2月の安値が意識される動きになっています。

3月26日に押し目をつけた後、5月21日まで、上昇の流れを継続して、2703円の上げ幅となっています。

〇本年の日経平均株価はパターン1の展開

図表04 日経平均株価日足と4月までの展開

図表04は、本年の日経平均株価日足と、今後の予想線です。

本年の日経平均株価は、パターン2の展開となっています。

1月5日に高値をつけた後、一気に下降を開始して、1月27日の安値26044円が最初の押し目となっています。

過去の値動きを考慮すると、本年は、26044円が強く意識される格好で、4月上旬頃までに押し目底を確認して、はっきりとした上昇の流れへ入ると考えられます。

(まだ強気の年になる可能性があると推測していますが)本年全体が弱気の展開になるとしても、4月以降、反発を開始した後は、28000円程度まで上げる可能性があります。

3月4日は、一気に下げ幅を拡大して、1月27日の安値26044円を割れる展開となっています。

26044円が意識されているなら、週明け後の価格が再反発を開始するはずです。

しばし下値探りの動きを継続するなら、目先は、26000~27000円程度のレンジでうろうろして、上昇のきっかけを待つ展開になると考えられます(図表04の赤の実線の展開)。

3月4日の安値25774円が押し目底になるなら、今後は、4月下旬頃まで、はっきりとした上昇の流れを作り、28000円まで上昇する動きになると考えられます(図表04の青の実線の展開)。

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