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【少額投資家のための売買戦略】2022年2月27日記

【日経平均株価は下値堅い場所を模索する作業になる公算】

〇NYダウは、今年前半の上下の壁が見えてきた

前回、「NYダウは、1月24日の安値33150ドルが本年の強弱の分岐点になっている可能性がある」と書きました。

33150ドルを割れると、本年は、1月5日の高値36952ドルが最高値になって、9月、10月へ向けて、下値を掘り下げる動きになる可能性が出てきます。

2月23日、2月24日は、33150ドルを割れて、2022年1月5日以降の下げが、2020年3月以降の上げ幅全体の修正局面であることを示しました。

一方で、2月24日に32272ドルで押し目をつけて反発を開始した後は、2月24日の安値32272ドルから2月25日の高値34095ドルまで、一気に1823ドル幅の上げを経過しています。

前回、昨年5月以降、終値ベースで34000ドルが強く下値を意識されている地点だと書きました。

2月24日に押し目をつけた後、一気に2営業日で34000ドル以上へ値を戻した動きは、依然として34000ドル以下に下値堅さがあることを示唆しています。

その年が年間を通じて弱気に推移する場合でも、1月から3月に押し目をつけた後は、4月から5月にかけて、下値を掘り下げる展開にならず、堅調に推移します。

2008年は、1月2日の高値13279ドルから11月21日の安値7449ドルまで、5830ドル幅の下げ場面となっていますが、1月22日に押し目をつけた後、その安値を6月25日まで維持する動きとなっています。

季節性や、押し目をつけた後の上げ方を考慮すると、2月24日の安値32272ドルは、少なくとも5月、6月まで、割れることのない安値になる可能性があります。

NYダウは、「今後の価格が上昇する場合でも、積極的に36952ドル以上を目指す動きになりにくい」こと、「価格が下げる場合でも、5月、6月頃まで、積極的に32272ドル以下を目指す動きになりにくい」ということが見えてきました。

上下に壁ができたことで、当面の動き方も推測できます。急上昇すれば、すぐに上値の限界に到達してしまうので、数日間の急上昇を経過して、上値の目安に到達すれば、上げた分の大部分を押し戻される下げが、あらわれる可能性があると見ておくことができます。

長く、一定の方向で推移するなら、一気に上げる動きとならず、その方向へ小幅な動きを継続するか、ジグザグに上値、下値を切り上げる、切り下げる展開になると考えられます。

〇NYダウが週明け後に上値を抑えられる公算

前週のNYダウは、34000ドル以下の下値堅さを示す格好で反発しましたが、前述の通り、34000ドル以上を積極的に試す動きになる状況ではありません。

目先の上値の目安へ一気に到達したため、週明け後は上値重く推移する公算です。

今後は、積極的に上値を試す流れへ入るまでの準備の動きとして、2月24日の安値32272ドル以下に下げないのかを確認する作業になると考えられます。

今後の展開は、2通りが考えられます。

2月25日の陽線の範囲内でのもちあいを経過して、25日の安値33277ドル以下の下値堅さを示す展開になるか、32272ドル前後まで下げて、ダブル・ボトムの底入れ型(右肩下がりの可能性もあります)を形成する展開になるかのどちらかです。

どちらになるかは、3月上旬の動きで見えてくる公算です。

〇日経平均株価は週明け後の値位置で下値堅い場所がはっきりする公算

前述した通り、NYダウが下値堅い場所を示したことで、日経平均株価は、2月24日の安値25775円付近が押し目底になると考えられます。

25775円付近と書いた理由は、まだ25775円を割れる可能性を残しているからです。

週明け後の価格が2月15日の安値26724円以下で始まって、26724円へ届かずに下降を開始する場合、2月14日~28日までの上げは、2月15日~16日までと同程度の調整で終わり、28日の高値が反発の終点となって、今週の価格が下値を試す流れになる可能性が出てきます。

その場合、今週は、25775円を下回る動きになると考えられます。

一方で、週明け後の価格が26724円以上へ上昇するなら、25775円が押し目底になる可能性が出てきます。

どちらの展開になる場合でも、今週は、底値を確認する作業という見方になります。 図表01は、日経平均株価日足と、今週以降の想定できる展開です。

図表01 日経平均株価日足と目先の展開

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