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【少額投資家のための売買戦略】2021年12月12日記

【日経平均株価は来年前半の大幅高のスタート地点に位置している】

〇 2003年~2005年、2013年~2015年の日経平均の展開

前週の記事では、「日経平均株価は、週明け後の価格が上昇するなら、年末へ向けて31000円を目指す可能性を残す」と書きました。

前週の日経平均株価は、12月3日の安値27588円が押し目底になって、上昇を開始しています。あとは、大納会までの14営業日で、30795円を大きく上回る上げ場面になるかを見てゆくだけです。

目先のポイントは、前週末12月10日の安値28392円が押し目になって、週明け後、すぐに上昇を開始できるかどうかになります。

強気の展開になるなら、今後は、だいたい1営業日で180円幅の速度の上昇の流れを作る(日柄と目標値から算出)と考えられます。

12月10日の下げが一時的な動きで終わり、週明け後、すぐに上昇を開始できなければ、想定している速度の上昇にならない可能性が大きくなります。

今回は、少し早いですが、来年の期待したい展開について書いておきます。

シナリオは、年末の値位置、1月以降の動き方を確認しなければ、見えてきません。以下で、紹介する期待したい未来は、「そういうこともあるかも」という程度で考えておいてください。

今回、重視したポイントは、「今年のもちあいの意味」です。

図表01 日経平均株価日足(2003年~2005年)
図表02 歳出、マネタリーベースの推移(2002年~2006年)
図表03 ドル・円相場日足(2004年~2005年)
図表04 日経平均株価日足(2013年~2015年)
図表05 歳出、マネタリーベースの推移(2012年~2016年)
図表06 ドル・円相場日足(2014年~2015年)

図表01~06は、03年~05年と、2013年~2015年の日経平均株価日足、02年~06年、2012年~2016年のマネタリーベース、日本の歳出、2004年~2005年、2014年~2015年のドル・円相場日足です。

2003年以降、2013年以降は、それぞれ、大規模な金融緩和、財政政策を実行して、株価が大幅な上昇局面へ入った年になります。

図表02でマネタリーベース、歳出の推移を見ると、2003年以降の積極的な金融・財政政策は、2005年まで続いていることがわかります。

図表05でマネタリーベース、歳出の推移を見ると、2013年以降の積極的な金融政策は、2016年以降も続いていることがわかります。

図表03、06で、2004年~2005年、2014年~2015年のドル・円相場のチャートを見ると、2005年は、年初からの積極的な円安の流れが年末まで継続していることがわかります。2015年は、2014年末から始まる積極的な円安の流れが7月頃まで継続しています。それぞれ、120円以上を目指す動きとなっています。

FRBは、2004年から2006年にかけて政策金利を引き上げています。2015年12月以降も利上げを開始しています。米国の利上げによって、2005年、2015年は、ドル高、円安の動きがあらわれています。

図表01、04で、それぞれの年の日経平均株価のチャートを見ると、2003年、2013年は、政府、日銀の経済対策により、株価が積極的な上昇を開始した年となっています。

2003年、2013年の上昇がいったん終了して、翌年、2004年、2014年は、一定のレンジ内でのもちあいの動きとなっています。

そして、2005年、2015年の日経平均株価は、それぞれ、円安の後押しがあり、年初からはっきりとした上昇局面へ入っています。

〇 2022年は過去2回と同じなら、年の前半に大幅上昇の公算

2020年、大規模な金融緩和、財政出動により、日経平均株価は、3月に底値をつけて、上昇の流れへ入っています。

2021年は、積極的な金融・財政政策を継続する中で、一定のレンジ内でのもちあいの動きとなっています。この経済政策は、少なくとも2022年の参議院選が終わるまで変更しないと考えられます。

米国のインフレ圧力が強まっていることから、2022年には、政策金利引き上げを開始するといわれています。そのため、ドル・円相場は、2022年も円安の流れを継続して、120円を目指す展開になることも考えられる状況です。

2020年から2021年にかけての状況や株価の値動きは、2003年~2004年、2013年~2014年と近いものになっています。 2022年が2005年、2015年と似た展開になるなら、図表07の実線の通り、2022年の日経平均株価は、年初からはっきりとした上昇の流れを作り、上げ幅の大きな動きになると考えられます。

図表07 日経平均株価日足(2020年~2021年)

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