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【少額投資家のための売買戦略】2021年6月20日記

【日経平均株価は9月までに25000円以下を目指す公算】

〇 NYダウは32035ドル以下を目指していることを明確にした

NYダウは、2020年3月以降に上昇を開始していますが、2020年9月3日~10月30日まで、3056ドル幅の値幅の大きな調整を経過して、10月30日以降、新たな上昇の流れへ入っています。

2020年10月30日以降の上昇が終息したと推測できる動きがあらわれるなら、その後は、2020年9月3日以降と同程度の値幅(3056ドル幅)の調整局面へ入っているという見方が有力になります。

2021年は、5月10日に戻り高値35091ドルをつけた後、1618ドル幅の下げを経過して、5月19日に33473ドルで押し目をつけています。

2020年10月30日以降の値幅の伴った調整は、1月21日~1月29日が1416ドル幅、2月24日~3月4日が1462ドル幅程度なので、5月19日の安値33473ドルがこれらと同程度の調整である可能性を残している状況でした。

しかし、前週末、6月18日に33473ドルを割れたことで、5月10日以降の下げは、2020年10月30日以降の上昇局面の途中の調整ではないという見方が有力になったと言えます。そのため、現在は、3056ドル幅の下げとなった2020年9月3日~10月30日と同様の調整場面へ入っているという見方が有力になりました。

前回、弱気の季節性のある時期へ向けて、35091ドルでの上値の重さを確認して、弱気パターンを形成して、下げの流れを示したと書きました。

6月18日は、そのことに加えて、戻り高値35091ドルから3056ドル幅を引いた32035ドルまで、下げ余地があることを明確に示しました。

〇 NYダウは一気に32035ドルまで下げる公算も

6月6日の記事では、「本年のNYダウが9月頃までに押し目底を確認して、年末へ向けて上昇する可能性が大きい」と書きました。

この見方が正しければ、5月10日以降の下げは、9月頃までの期間で、32035ドルを割れた地点で押し目をつけて、年末へ向けた再上昇を開始するという展開が考えられます。

9月までのそれぞれの月の特徴を見てゆきます。

7月は、積極的な下げの流れを作りにくい時期で、6月からの下げの流れを継続する格好となっても、7月上旬頃に押し目をつける動きになる可能性があります。

8月は、価格が下げる場合、下げ幅の大きくなりやすい時期です。

NYダウは、11月、12月が下値堅く推移しやすいため、それまでが弱気の流れを作っていても、9月、10月に押し目をつけて、反発を開始することが多くなっています。

以上のことに加えて、今週は、「下げが勢いづいている」という要素が加わりました。

勢いの強い下げの流れは、その時点で行ける場所まで一気に目指す動きへ入っていることを示しています。

6月18日の下げは、32035ドルまで下げ余地があることを示しているので、目先、小幅調整を繰り返しながら、7月上旬頃までの期間で、一本調子に32035ドル以下まで下げてしまうことが許容範囲になったと言えます。

〇 NYダウの9月までの2通りのシナリオ

図表01 NYダウ日足と9月までのシナリオ1
図表02 NYダウ日足と9月までのシナリオ2

図表01、02は、NYダウの9月までの2通りのシナリオになります。

図表01は、7月上旬頃までの期間で、一気に32035ドル以下まで下げる展開です。

こちらの展開になる場合、9月まで上値重い時期が続くので、32035ドル以下へ下げても、すんなりと上昇できず、5月10日以降の下げが5つの波のパターンを形成する可能性が出てきます。

その場合、6月1日から始まる現在の下げは、3波目の下げ局面という見方になります。

3波の下値目標値は、5月19日の安値33473ドルから6月1日の高値34849ドルまでの上げ幅(1376ドル幅)と同程度の反発があっても、5月19日の安値33473ドルへ届かない地点になります。

下値の目安は「33473-1376=32097ドル以下」となるので、32097ドルを大きく下回る地点が3波の目標値となります。

32097ドルを大きく下回る地点まで下げた後、7月以降に4波の反発場面へ入ります。4波の上げ幅の目安は、1376ドル幅になります。この上げを経過して、さらに押し目底をつける9月へ向けて、下げ場面があらわれると考えられます。

目先、勢いの強い下げを継続する場合、9月までの下げ余地が32097ドルを若干割れた程度で止まらない可能性が出てくるので、現在は、すでに3056ドル幅の調整ではない可能性が出てきます。そうなると、年末へ向けて価格が上昇しても、35091ドルを超えられないか、若干だけ超える程度で終わるという見方が有力になります。

図表02は、週明け後、5月19日の安値33473ドルが意識される格好で反発して、目先の価格が押し目底を確認する作業へ入るパターンです。

こちらの展開になるなら、少なくとも7月中は、6月18日の安値33271ドル付近で下値堅く推移する可能性が出てきます。

32035ドルを目指す動きは、8月中、または9月上旬頃までの動きとしてあらわれると考えられます。

目標値へ到達する時期が押し目をつけやすい時期となるので、32035ドルを若干割れた地点で押し目をつけた後、9月以降は、年末へ向けて、35091ドルを大きく上回る上げ場面へ入る可能性が出てきます。

週明け後に下げるなら、図表01の展開、反発するなら、図表02の展開になる可能性を残すと見ておきます。

〇 日経平均は9月まで下げ継続の公算か

チャートの値動きだけで大勢の動きを判断した場合、日経平均株価は、40000円を目指す展開か、大勢の天井型を形成中のどちらかだと考えられます。

理由は省きますが、現時点では、大勢の天井型を形成中という見方が有力です。

現在は、ダブル・トップの左側の戻り高値を確認した後の下げ場面だと考えられます。

以前、年間の変動幅の目安が4000~6000円幅程度だと書きましたが、この年間の変動幅が、2月16日の高値30714円からの下げ幅の目安(26714~24714円)になると考えられます。

2月16日以降、5つの波の下げの流れを形成中と見るなら、25208円を大きく下回る地点が下値の目安になります。

日経平均が天井型を形成中なら、下げるべき場所がはっきりしているので、NYダウが図表01、02の展開になる場合でも、日経平均の下値目標値があまり変わらないと考えられます。

今後は、9月頃までの期間で、25000円以下を目指す公算です。

図表03は、日経平均株価の9月までの予想線です。

図表01と02の違いは、6月末、7月上旬頃の値位置だけだと考えられます。

図表03 日経平均株価日足と9月までのシナリオ

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