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【少額投資家のための売買戦略】2021年5月23日記

【日経平均株価は、昨年からの上昇の流れが終了し、25000円を目指す】

〇 日経平均の上昇局面は終了した

前回、NYダウは、「35091ドル付近が9月頃までの上値の限界になる」「9月、10月頃までの期間で、3056ドル幅の下げ場面があらわれる」と書きました。

35091ドルが限界になるとしても、6月頃までの期間では、35091ドルを一時的に超える展開も考えられますが、そうなってもすぐに上値を抑えられる公算です。

35091ドルが戻り高値となっている場合の下値の目安は、32035ドルが挙げられます。35091ドルを若干超える展開となる場合、下値の目安も超えた値幅分だけ上がるという見方になります。

一方で、日経平均株価は、今後、10月頃までの期間で、2月16日の高値30714円を超えられないという見方が有力になりました。

NYダウが6月頃までの期間で35091ドルを超える展開になったとしても、残された値幅が884ドル幅(5月21日の終値34207ドルからの値幅)しかありません。

NYダウが戻り高値を超える展開となっても、日経平均は、戻り高値30714円までの上げ幅(2397円幅、5月21日の終値28317円からの戻り高値30714円までの値幅)になる展開を考えにくいと言えます。

以下で、日経平均株価のチャートのパターンから紹介する通り、本年2月16日の高値30714円は、2020年3月19日以降の上昇の流れの終点になる公算です。

〇 日経平均株価は2020年3月以降の上げ幅全体の修正局面へ入っている

日経平均株価の2021年2月16日の高値30714円から3月5日の安値28308円までの下げ幅(2406円幅)は、2020年3月19日から2021年2月16日までの上昇局面の中で、最も値幅の大きな調整幅(1918円幅)を若干だけ超える程度の値幅でした。

今後も2020年3月以降の上昇の流れを継続するなら、2021年3月5日の安値28308円は、年内に大きく下回ることのない安値と見られる場所だったと言えます。

5月12日に28308円を割れて、13日にさらに一段安となったことで、2月6日以降の下げは、これまでの調整場面と異なる動きだという見方が有力になっています。

2月16日以降の下げは、2020年3月19日以降の上昇の流れが2021年2月16日に終了して、これまでの上げ幅全体の修正局面へ入っている可能性が大きくなったということです。

2月16日の高値30714円は、昨年からの日銀による大規模な金融緩和、政府による経済支援などによって上昇できるすべてを出し尽くし、到達することのできた高値であると見ることができます。

あとは、需要が回復し、経済が活性化することで、日本企業全体の業績が上向くか、新たな経済対策を実行することで、来年へ向けて、新たな高値を模索する状況になるまで、30714円以上を積極的に狙う展開にはなりにくいと推測できます。

〇 日経平均株価は、当面、25000円前後を目指す公算

前述した通り、日経平均株価は、2月16日以降、昨年3月からの上げ幅全体の修正局面へ入っている公算です。

下値の目安は、上げ幅全体(14356円幅)の38.2%押し(5484円幅)となる25230円、50%押し(7178円幅)となる23536円などが挙げられます。

2月16日以降が5つの波のパターンで下げの流れを作ると見た場合、現在の下げの下値目標値は、3月5日~3月17日までの反発と同程度の値幅(2177円幅)の反発を経過しても、3月5日の安値28308円を大きく下回る地点になると考えられます。

したがって、下値目標値は、26131円を大きく下回る地点になります。

2月16日以降の下げ方を見ると、3~4営業日程度で一気に下値の目安へ到達する動きを繰り返しています。今後も、きっかけ次第で、すぐに下げが勢いづいて、一気に下値の目安を目指す動きになる可能性があります。

NYダウは、目先の価格が35091ドルを超えてから、3056ドル幅の調整入りする展開と、すでに3056ドル幅の下げ場面へ入っているという2通りが考えられます。

後者なら、足型で上ヒゲの長い線をつけて上値を抑えられた21日の高値34415ドルが戻り高値となって、週明け後、すぐに下降を開始する公算です。

週明け後の価格が上昇するなら、上値を抑えられる可能性のある場所でそうならなかったことが現状での下げにくさを示し、目先は、堅調に推移する可能性が出てきます。

NYダウの動きを考慮すると、日経平均株価は、5月21日の高値28411円か、月曜日の高値が戻り高値となって下降を開始するか、5月末まで下値堅く推移した後、6月以降に下降を開始するかのどちらの展開になる公算です。

図表01は、日経平均株価日足と、目先の値動きの目安になります。

図表01 日経平均株価日足と目先の予想線

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