日経平均株価は週明け後に下降を開始なら、一本調子に44000円を目指す公算
〇NYダウの12月の動き方
図表01は、NYダウの12月の値動きです。
図中の数値は、1990年から2024年までの12月の4本値、月足の陰陽（陽線が〇、陰線が●）、陽線、陰線のときのローソク足の各部位の長さ、月足が陽線の年の最安値の日付と月初からの日柄になります。
12月は、陽線確率71％と上昇傾向の強い月です。
NYダウは、米国の年度末となる9月へ向けて、価格が下げる傾向があり、10月頃に押し目をつけて、年末へ向けた上昇の流れへ入ります。
11月、12月は上昇傾向が強く、11月と12月が連続して月足が陰線で引けた年は、1990年から2024年までの期間で、2007年と2008年の2回しかありません。
図表02は、12月の月足が陽線引けした年のパターンをおおまかにまとめたものです。
12月の月足が陽線引けする場合、11月の上昇の流れを継続する格好で、月初から上昇するパターンと、11月の上昇が終息して、調整を経過するパターンの2通りがあります。
図表02のパターン1は、11月の上昇が終息して、12月がもちあいの動きとなって、結果として月足が陽線で引けているパターンです。
月初に上昇して、その後、早い時期に上値を抑えられて、月中に12月の最安値をつけた後、年末へ向けて再度上値を試す動きになって、月足が陽線で引けています。
パターン2は、12月の月初にいったん大きく下げて、12月9日頃に押し目をつけて、月末へ向けて上昇するパターンです。
こちらの展開になる場合、早めに押し目をつけて、上昇を開始するので、年末へ向けて、月初の高値を大きく上回る動きになるケースも目立ちます。
パターン3は、11月の上昇を継続する格好で、月初から上昇の流れを作るパターンです。
図表03は、NYダウ日足と、本年の12月の想定できる展開です。
まずは12月の月足が陽線引けする展開を想定して、そうならなければ、月足が陰線引けする展開を考えてゆきます。
図表02のパターン1になる場合、最近の勢いの強い上昇を継続する格好で、一気に11月12日の高値48431ドルへ上昇して、その後、上値を抑えられて、12月の月初の安値を割れる動きを経過すると考えられます。
12月中は、48000ドル前後でのもちあいの動きへ入り、1月以降、上下どちらかへ動意づく公算です。
上げやすい12月に上値重く推移することを考慮すると、1月以降は、いったん下値を試す動きへ入ると推測できます。
パターン2になる場合、週明け後、すぐに上値を抑えられて、下値を試す動きになった後、押し目をつけて、再上昇を開始するパターンです。
目先の下げは、48431ドルが強い抵抗になっていることを示す動きになるため、週明け後に価格が下げて、値幅のともなった動きになる場合、年末へ向けて価格が上昇しても、48431ドルへ届かず、1月以降に上値を抑えられると推測できます。
パターン3は、週明け後、一気に48431ドルを超えて、そのまま年末へ向けた上昇の流れを作る展開です。
今後の価格が48431ドルを超えて、さらに上値を試す動きになる場合、パターン3の展開になるという見方が有力です。
週明け後、すぐに上値を抑えられるなら、本年12月は、月足が陰線引けするか、48431ドル前後で上値の重さを確認する作業になるかのどちらかだと推測できます。
〇日経平均株価は週明け後に上昇するかが焦点
図表04は、日経平均株価日足と今後の予想線です。
日経平均株価は、11月4日の高値52636円が戻り高値となって、下降の流れへ入っていると考えられます。
NYダウの値動きのパターンと、日経平均の現状での弱さを考慮すると、日経平均株価の今後の展開は、図中の実線に絞られます。
今後の価格が52636円を超えて、再上昇を開始するには、現在の弱さを払拭するような動きが必要になります。
週明け後は、最近の上昇を継続して、一気に52636円まで上げた後、年末へ向けて一段高を目指す動きになる公算です。
52636円を前に上値を抑えられた時点で、52636円が当面の戻り高値であることを再確認します。
52636円が戻り高値となって、現在が下降の流れへ入っている場合、今後の展開は、2通りが考えられます。
1つ目は、目先、11月11日の高値51513円まで上昇して、その後、上値の重さを確認する作業へ入り、右肩下がりのダブル・トップを形成する展開です。
週明け後の価格が上昇するなら、52636円まで上げるか、51513円前後で上値を抑えられるかのどちらかになると考えられます。
2つ目は、11月5日以降が上値、下値を切り下げるジグザグの動きとなって、週明け後、すぐに下降を開始する展開です。
こちらの展開になる場合、週明け後は、11月27日の高値50322円前後で強く上値を抑えられて、下降を開始する公算です。