日経平均株価は、休み明け後に上値重いなら、52636円が天井になっていることを再確認する
〇日経平均株価の11月4日の高値は、4月以降の上昇の終点の公算

図表01は、日経平均株価の4月から11月4日までの上昇場面です。
日経平均株価は、11月4日の高値52636円が戻り高値となって、下値を試す動きへ入っています。
この下げは、11月5日の安値49073円を割れて、上値、下値を切り下げるはっきりとした弱気パターンを形成しています。
また、4月7日以降の上昇途中であらわれた調整場面の中で、最も値幅の大きな動きとなっています。
11月4日以降の下げ幅や下げパターン、上値を抑えられている日柄の長さから、11月4日の高値52636円は、4月7日以降の上昇の終点となっていて、現在は、上げ幅全体を修正する動きへ入っているという見方が有力です。
以前、終値から25日移動平均値を引いた乖離線は、4月以降の上昇局面で、過去にあらわれたことのない水準へ到達していると紹介しました。
過去にあらわれたことのないほどの勢いの強い上昇の流れを作り、半年以上上げ続けた上昇が終焉したというサインをつけているわけです。
積極財政派の高市総理が誕生し、11月21日には、コロナ後で最大となる21兆円規模の経済対策を閣議決定しました。
11月4日の高値は、このような材料もすべて事前に織り込んだうえでつけた高値であることを、11月4日までの上昇の動きと、4日以降の下げの動きが示しています。
11月4日以降は、4月以降の上げ幅全体の修正局面として、38.2%押し付近の安値となる10月12日の安値44357円、50%押し付近の安値となる9月1日の安値41835円、61.8%押し付近の安値となる7月14日の安値39288円、4月7日の安値30792円まで下げる動きとなる公算です。
上げやすい1月から4月頃までの期間で再上昇を開始するとするなら、1月頃までの期間で、値幅をともなった十分な調整を経過した後、まずは52636円を目指す動きとしての上げ局面が始まると考えられます。
〇週明け後、急上昇を開始しなければ、52636円を超えられない

図表02は、日経平均株価日足と今後の予想線です。
11月4日の高値52636円が当面の天井になっていると見ることができるのですから、当然、本年11月の日経平均株価は、月足が陰線引けする展開になる公算です。
11月9日の記事では、「11月の月足が陰線引けすると、ほとんどの年で12月の月足は、陽線引けしている」、「12月の月足が陰線引けしても、12月中は、反発開始前につけた安値を割れる動きになっていない」という値動きのパターンを紹介しました。
過去の経験則から推測すると、11月4日以降の下げは、下値の目安まで、一気に下げる動きとなって、12月が応分の反発場面になると考えられます。
遅くても12月上旬頃までに押し目をつけて、再反発を開始するなら、残されている日柄は、あと10営業日程度です。
休み明け後は、19日の安値48235円を割れて、一気に下げ幅を拡大する動きになると考えられます。
一方で、11月末まで、19日の安値48235円前後で下値堅く推移する場合、12月は、4日の高値52636円を試す動きになる可能性が出てきます。
ただ、その場合でも、4月から11月までの期間で、乖離線が4000円以上へ到達するほど、上昇エネルギーを出し尽くしているのですから、52636円を超える余力は残されていないと考えられます。
11月末まで、48235円前後で下値堅く推移する展開となっても、その動きは、52636円を超えられず、下降を開始するきっかけを待つ動きとして、12月がもちあいの動きになると考えられます。
今後の価格が52636円を超えて、上昇を開始するには、休み明け後、すぐに上昇を開始して、週末頃までの期間で、一気に52636円へ接近する動きとなって、52636円が強い抵抗になっていないことを示す展開になる必要があります。
休み明け後、寄り付き値が大きく上放れて始まって、そのまま、20日の高値50574円を超える動きになるなら、再上昇を開始する展開を頭に入れておきます。
下降を開始するきっかけを待っている動きなら、目先、価格が反発しても、50574円を前に上値を抑えられる公算です。