日経平均株価は、48597円が天井になっている公算か
〇NYダウは目先の方向が年末までの流れになる公算か

前回、NYダウは、「年末へ向けた上昇の流れへ入るとするなら、9月1日の安値44948ドルへ接近することなく、10月13日中に押し目をつけて、上昇を開始する」、「10月13日以降に、下げの流れを継続するなら、その後は、8月1日の安値43340ドルまで下げる」と書きました。
図表01は、NYダウ日足と、今後のシナリオです。
14日は、一時的に10日の安値を割れましたが、その後、すぐに値を戻して、足型が下ヒゲの長い陽線をつける動きとなっています。
値動きのパターンを考慮すると、NYダウは、年末へ向けて価格が上昇を開始する場合、14日の安値45452ドルが押し目になると考えられます。
目先は、45452ドルでの下値堅さを示す格好で、下値を切り上げて、上昇を開始するきっかけを待つ展開になる公算です。
押し目を確認して上昇を開始する過程では、価格が弱気パターンを示す展開にならないと推測できます。
週明け後、価格が下げて、16日の安値45781ドルを割れると、15日以降が上値、下値を切り下げる弱気パターンを作ります。
45452ドルが押し目になって、今後の価格が上昇を開始するなら、目先は、45781ドルを割れることなく上昇を開始する公算です。
17日の反発は、強気の展開になる場合、下げてはいけない場所を明確にする動きだったと言えます。
下げられない場所がはっきりしたので、週明け後は、17日の安値45862ドルへ接近する動きにならず、上値を試す動きを継続すると考えられます。
一方で、3日の高値47049ドルが戻り高値となって、現在がすでに下降の流れへ入っているという見方もできます。
その場合、10日の大陰線をつけた後の動きは、10日の大陰線の範囲内で下降途中の中段もちあいを形成している動きだと考えられます。
10日以降のジグザグの動きが下げるきっかけを待っている状態なら、10月15日の高値46693ドルは、超えられない壁となって、もちあいを経過した後、下降を開始する公算です。
弱気の展開になるなら、46693ドルへ接近することなく下げるはずなので、週明け後は、17日の高値46327ドル前後が強い抵抗になって、上値を抑えられると考えられます。
週明け後は、上下どちらへ向かうかで、年末へ向けて上昇を開始するか、8月1日の安値43340ドルを目指すかが見えてきます。
〇日経平均株価の目先の3通りの展開

図表02は、上段が日経平均株価日足と、今後のシナリオ、下段が終値から25日移動平均を引いた乖離線(以下、25日乖離線)です。
今後の展開は、「年末まで上昇の流れを継続するパターン」、「目先、10月9日の高値48597円を超えて、一段高を経過した後、戻り高値をつけるパターン」、「48597円が戻り高値となって、下降を開始するパターン」の3通りが考えられます。
前週末にNYダウが反発した流れを映して、週明け後の日経平均株価は、寄り付き値が上放れて始まる公算です。
48597円が戻り高値となって、4月以降の上げ幅全体の調整局面へ入っているなら、週明け後は、価格が上昇しても、10月17日の高値48140円前後が強い抵抗になって、すぐに上値を抑えられる公算です。
明日、20日に上値を試す動きを経過した後、20日中、または21日には、47494円以下へ下げる動きになると考えられます。
目先、日経平均株価が上値を抑えられる動きになる場合、その動きは、NYダウの47049ドルが強い抵抗になっていることであらわれるパターンだと考えられます。
目先の価格が48597円を超える動きとなってから、上値を抑えられる場合でも、日経平均の下げは、ダウの47049ドルが強い抵抗になって下降を開始することであらわれる公算です。
そのため、48597円を超えられるとしても、その上げは、20日、21日で終わると考えられます。
したがって、目先の価格が48597円を超えて、その後、すぐに上値を抑えられなければ、年末へ向けた上昇の流れへ入っている可能性が大きくなります。
強気の展開になる場合、上げ余地が大幅に拡大します。
図表02の25日乖離線を見ると、10月上旬の上げは、25日乖離線が3000円を超えて、過去最大の勢いの強い上げであって、特別な動きになっていることがわかります。
最近の上値重い動きは、特別に勢いの強い上昇が終息していることを示唆しています。
以前に紹介しましたが、4月以降の上昇の流れは、9月1日以降、最終段階の上げ局面へ入っているという見方ができます。
9月1日以降の勢いの強い上昇が終息した後は、4月からの上げ幅全体の調整の動きへ入るはずです。
これまでの流れを考慮すると、週明け後は、48597円を超えられずに、上値を抑えられるのではないかと推測できます。