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【少額投資家のための売買戦略】2025年6月1日記

【2025年6月1日記】日経平均株価は週明け後に下げると30792円以下を目指す可能性が出てくる

図表01 日経平均株価の5月と6月の月足陰陽

本年の日経平均株価は、5月の月足が陽線引けする展開となっています。

図表01は、5月と6月の月足が陽線引けしたか、陰線引けしたかを示しています。

「〇」が陽線引け、「●」が陰線引けした月になります。

1990年以降で5月、6月の月足が連続して陽線で引けた年は、1997年、1998年、2003年、2005年、2007年、2009年、2014年、2017年、2020年、2023年、2024年です。

日経平均株価は、上げやすい4月を経過して、5月から10月頃までの期間で、上値を抑えられやすい期間へ入ります。

そのような時期に連続して月足が陽線引けしているので、5月、6月が連続して陽線引けしている年は、すんなりと上昇する展開になっていません。

5月、6月の月足が連続して陽線引けした年は、4通りの展開となっています。

1つ目は、5月が積極的に上昇して、6月に上値を抑えられる展開になるが、6月が戻せば売られる展開となって、横ばいに推移して、その結果、月足が陽線引けしているパターンです(1997年、2007年、2009年、2017年、2020年、2023年)。

2つ目は、5月と6月が横ばいに推移して、その結果として、5月と6月の月足が陽線引けしているパターンです(2024年)。

3つ目は、5月が下降途中の一時的な反発を経過した後、6月上旬に一気に下げ幅を拡大し、6月中旬頃、押し目をつけて、下げた分以上へ上昇して、6月が陽線引けするパターンです(1998年)。

4つ目は、5月が年初来の安値圏で押し目底をつける動きとなり、その結果、5月の月足が陽線引けした後、6月が上昇するパターンです(2003年、2005年、2014年)。

本年4月は、月初の急落を経て、4月7日に押し目をつけた後、下げた分のすべてを戻す動きとなりました。

5月上旬の値位置は、年初来安値からかなり離れた地点です。

5月は、4月下旬の上昇の流れを継続する格好で、月初から上昇の流れを作り、月足が陽線引けする展開となっています。

過去の経験則を考慮すると、本年6月は、上値重く、横ばいに推移するか、または、月足が陰線引けする展開になるかのどちらかが考えられます。

図表01を見ると、日経平均株価の5月の月足が陽線引けして、6月の月足が陰線引けした年は、1990年、1992年、1994年、2002年、2008年、2015年、2016年、2022年です。

1990年、1992年、2002年、2008年、2016年は、月初から月末まで下げの流れを作り、6月が下げ幅の大きな動きとなっています。

1990年は、10月1日まで下げの流れを継続して、年足が陰線引けしています。

1992年は、8月19日まで下げの流れを継続して、年足が陰線引けしています。

2002年は、10月10日まで下げの流れを継続して、年足が陰線引けしています。

2008年は、10月28日まで下げの流れを継続して、年足が陰線引けしています。

2016年は、6月の安値が年間の最安値となって、年足が陽線引けしています。

2016年は、6月23日にイギリスがEUから離脱するか否かの選挙があり、その結果、EUからの離脱が選択されたことで、6月の日経平均株価が月初から月末まで大きく下げました。

その後、下値堅く推移して、11月にトランプ大統領が誕生すると、株価が上昇を開始し、その結果、2016年の年足が陽線引けする展開となっています。

特別な材料によって、上下へ大きく振れた2016年を除けば、6月が一本調子の下げを経過すると、その下げは、8月、10月頃まで継続し、年足が陰線引けする展開になるっていると見ることができます。

1994年、2015年、2022年は、6月が月初に上昇して、戻り高値をつける動きを経過した後、月末へ向けて価格が下げて、陰線引けする展開となっています。

1994年、2015年は、年足が陽線引けしています。

2022年は、年足が陰線引けしていますが、3月の安値を割れることなく、1月から3月のレンジ内で推移しています。

6月が月初から上昇して、戻り高値をつける動きになっている場合、その後の価格が下げても、下値を支えられやすいと推測できます。

図表02 日経平均株価日足と6月の展開

図表02は、日経平均株価日足です。

日経平均株価は、5月13日の高値38494円が戻り高値となって、その後、戻せば売られる展開となっています。

前述した5月と6月の値動きのパターンを考慮すると、本年6月は、「5月22日の安値36855円、5月13日の高値38494円の範囲内でもちあいの動きとなる」、または「5月13日の高値38494円と5月29日の高値38454円の高値で作るダブル・トップを完成し、下降の流れへ入る」という展開のどちらかになると推測できます。

前者なら、本年は、4月7日の安値30792円が最安値となって、1月から4月に動いた範囲内で、2022年のように、戻せば売られる展開になる可能性が出てきます。

後者なら、本年は、8月、10月頃までの期間で、4月の安値30792円を大きく下回る動きになると考えられます。

週明け後、下降を開始するかによって、6月の値動き、本年後半の展開が見えてくる公算です。

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