日経平均株価は週明け後、すぐに上昇するなら6月に34000円以下目指す可能性が出てくる
〇5月の日経平均株価が月初から上昇した年の値動き
5月6日の記事では、「日経平均株価の5月は、月足が陽線引けする場合、月初に月の最安値をつけて上昇する、月足が陰線引けする場合、月初に月の最高値をつけて下降する動きになりやすい」と紹介しました。
5月の月足が陽線引けした19回のケースでは、14回が1~3営業日に月の最安値をつけて、上昇を開始しています。
その他、5回は、いったん下がってから、月末へ向けて上昇して、5月下旬に5月の最高値を更新するような展開となっています。
5月の月足が陽線引けする場合、「月初に上昇を開始することが多く、月初から上昇する場合、5月末へ向けて、5月の始値を下回るような下げの流れを作らない」、「5月がジグザグに推移しても、月末へ向けて上昇する」という展開になっています。
5月が月初に上昇して、月末へ向けて下げて、月足が陰線引けした年がまったくないわけではありません。
2013年と2018年は、5月が月初から大幅高となった後、5月中旬に戻り高値をつけて、その後、月末まで下げの流れを作り、月初の安値を割れて、5月の月足が陰線引けしています。
これらの年は、どちらも、戻り高値をつけた後、急落して、数日で一気に月初の安値まで下げる動きとなっています。
2013年は、5月2日の安値13637円から上昇して、23日の高値15942円まで、2305円幅の上げを経過した後、下降を開始して、23日から24日までの2営業日で、13637円に急接近する値位置(13981円)まで下げています。
2018年は、5月7日の安値22350円から上昇して、21日の高値23050円まで、700円幅の上げを経過した後、下降を開始して、21日から25日までの4営業日で22350円以下へ下げています。
まとめると、5月は、「月足が陽線引けする場合、月初から上昇することが多い」、「月中に月の最安値をつける展開になって、5月の月足が陽線引けする場合、月末へ向けて上昇する」、「月初から大きく上昇して、5月の月足が陰線引けする展開になる場合、戻り高値をつけた後、急落して数日で月初の安値まで下げる」という展開になっています。
〇本年5月の日経平均株価は、月末へ向けて下値堅く推移する公算

本年は、5月1日の安値36040円が5月の最安値となって、13日までの期間で2454円幅の上昇を経過しています。
その後、上値を抑えられて、8営業日程度の日柄をかけて、5月の上げ分の半分くらい押し戻される展開となっています。
前述した2013年、2018年のように、戻り高値をつけた後、数日で一気に5月の安値に接近するような展開になっていません。
例年のパターンにしたがうなら、本年5月は、月末へ向けて値を戻し、陽線引けする展開になる公算です。
図表01は、日経平均株価日足と、月末へ向けた展開を示しています。
月末へ向けて値を戻す場合、想定できる展開は、「4月10日~11日と同程度の値幅(2013円幅)の下げを経過して、(下値の目安となる36481円以下へ下げた後に押し目をつけて)値を戻すパターン」、「週明け後、すぐに値を戻すパターン」の2通りが考えられます。
前週末の225先物期近が下げているので、週明け後の日経平均株価は、寄り付き値が下放れて始まる公算です。
週明け後は、寄り付きでの一段安の後、一気に下げ幅を拡大して、36481円以下まで下げると、下値堅さを確認する作業を経過して、月末へ向けて上値を試す動きへ入る可能性が出てきます。
その場合、6月は、6月上旬、または中旬にいったん5月13日の高値38494円を超える展開と、5月20日の高値37921円前後で上値を抑えられて、6月が月初から下降の流れになるかのどちらかになると考えられます。
週明け後、36481円まで下げず、22日の安値36855円が意識される格好で値を戻すと、その上げは、下降途中の一時的な反発である可能性が大きくなります。
こちらの展開になる場合、週明け後の反発は、20日の高値37921円が上値の限界となって、下降を開始する公算です。
6月は、月初から積極的な下げの流れへ入り、34000円以下を目指す可能性が出てきます。
週明け後、36481円まで下げると、6月に38494円まで上昇する可能性を残し、週明け後、36481円まで下げず、すぐに上昇すると、6月が積極的な下降の流れになると推測できます。