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【少額投資家のための売買戦略】2025年4月27日記

日経平均株価は週明け後に戻り高値を付ける作業へ入る公算か

3月30日の記事では、「前年末(11月から12月)の安値よりも3月の安値の値位置が低い」、「3月に年初来安値を更新している」という条件を満たす年の値動きについて紹介しました。

2つの条件を満たしていて、さらに4月に一段安となって年初来安値を更新した年は、1990年、1992年、1995年、2003年の4回あり、2003年を除くと、残り3回は、7月、9月頃まで下げの流れを継続して、下値を掘り下げる展開となっています。

2003年は、政府が株価を押し上げる政策を実行したことで、4月の安値が年間の最安値となっています。

今回は、単純に4月に年初来安値を更新した年の値動きも含めて見てゆきます。

1990年から2024年までの期間で、4月に年初来安値を更新した年は、1990年、1992年、1995年、2000年、2003年、2005年、2014年、2017年の8回あります。

これらの年の値動きは、おおまかにわけると、4月以降も下げの流れを継続して、4月の安値を大きく下回るパターン(1990年、1992年、1995年、2000年)と、4月の安値が年間の最安値になるパターン(2003年、2005年、2014年、2017年)にわけることができます。

4月の安値が年間の最安値になる場合、4月以降の値動きにはっきりとした特徴があります。

それは、押し目をつけた後、年初来高値付近(または、3月から4月にかけて大きく下げた分を戻す)まで、ほぼ一本調子に上昇していることです。

2003年は、4月28日に押し目をつけた後、目立った調整なく、上昇を継続して、年初来高値(1月7日の高値8829円)を6月9日に超えています。

2005年は、4月21日に押し目をつけた後、目立った調整なく、上昇を継続して、年初来高値(3月7日の高値11975円)を8月1日に超えています。

日柄がかかっていますが、もちあいとなって日柄をかける動きになったわけではなく、小幅なジグザグを繰り返しながらはっきりとした上昇を長く継続して、年初来高値まで上昇しています。

2014年は、年初来高値(1月6日の高値16164円)超えたのが9月19日と日柄がかかっています。

チャートでは、4月14日に年間の最安値をつけて、ダブル・ボトムの2番目の押し目を5月21日につけて、その後、上昇が勢いづいています。

5月21日の上昇開始後は、6月3日頃までの短期間で、3月から4月にかけて下げた分を一気に戻す動きとなっています。

2017年は、4月17日に押し目をつけた後、目立った調整なく、上昇を継続して、年初来高値(3月2日の高値19668円)を5月8日に超えています。

4月に年初来安値を更新して、その後も下値を掘り下げた年は、1990年、1992年、1995年、2000年です。

1990年は、4月5日に押し目をつけた後、5月14日まで反発調を継続しますが、1月から4月までの下げ幅の50%戻し程度で上値を抑えられて、6月8日以降、10月1日まで下げの流れを作り、4月の安値を大きく下回っています。

1992年は、4月22日に押し目をつけた後、5月14日まで反発調を継続しますが、1月から4月までの下げ幅の38.2%戻しの手前で上値を抑えられて、5月14日以降、8月19日まで下げの流れを作り、4月の安値を大きく下回っています。

1995年は、4月4日に押し目をつけた後、5月2日まで反発調を継続しますが、1月から4月までの下げ幅の38.2%戻し程度で上値を抑えられて、5月2日以降、7月3日まで下げの流れを作り、4月の安値を大きく下回っています。

2000年は、4月12日に年間の最高値をつけて、その後、5月25日まで下降の流れを作っています。

5月25日から7月4日まで、4月からの下げ幅の38.2%戻しの手前で上値を抑えられて、7月4日以降、下げの流れを作り、4月の安値を大きく下回っています。

4月以降も下値を掘り下げる場合でも、4月に押し目をつけて値を戻す動きがあらわれています。

4月以降の反発調は、5月から7月の期間で、下げ幅全体の38.2%前後、または50%前後で上値を抑えられて、下降を開始しています。

一方で、4月の安値が年間の最安値になる場合、押し目底をつけて上昇を開始した後は、値幅のともなった調整が入らずに上昇を継続して、5月から8月の期間で、年初来高値を更新するか、3月から4月にかけて大きく下げ分を戻す動きとなっています。

日経平均株価は、4月7日の安値30792円が押し目になって、その後、上昇を開始しています。

前述した過去の値動きを参考にするなら、今後の展開は、「目立った調整なく、(4月7日までの大幅安の始点となっている)3月26日の高値38220円まで上昇するパターン」と、「下げ幅の50%戻しを超えた地点である25日の高値35835円前後で上値を抑えられるパターン」の2通りが考えられます。

今後の価格が38220円まで上昇する場合でも、本年が弱気パターンの年となって、年足が陰線引けするという見方が変わるわけではありません。

30792円が本年の最安値となって、今後は、年末までの期間、35000円を中心にして、31000円から39000円程度の範囲内でジグザグに推移する展開になると考えられます。

前週末の高値35835円は、1月から4月までの下げ幅の50%戻し付近に位置します。

今後の価格が30792円を大きく下回る動きになる場合、前週末の高値付近で上値を抑えられる動きがあらわれて、下降を開始すると考えられます。

週明け後、上値を抑えられる動きがあらわれた後は、短期の天井型を作り、5月以降に下降を開始する公算です。

前週末の夜間取引で、225先物が上昇した流れを映して、週明け後の日経平均は、寄り付き値が上放れて始まる公算です。

週明け後、強く上値を抑えられる動きになるか、そのまま上昇するかによって、今後の展開が見えてきます。

図表01は、日経平均株価日足と今後のシナリオです。

図表01 日経平均株価日足と今後のシナリオ

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