日経平均株価は週明け後の一段安を経過した後、押し目をつける作業へ入る公算
〇来週のNYダウは押し目をつける作業へ入る公算
NYダウは、4日に2000ドル幅以上の下げを経過して、昨年8月の安値38499ドル以下まで下げています。
この下げにより、NYダウは、2024年12月4日の高値45073ドルと2025年1月31日の高値45054ドルで作るダブル・トップの下値目標値38615ドルへ到達しています。
1月31日以降、5つの波のパターンを形成して、3月26日以降、その中の3波目の下げ場面へ入っているという見方もできます。
その場合の3波の下値の目安が38501ドルを大きく下回る水準となるので、4日の下げは、3波目の下げと見た場合の下値の目安へも到達しています。
図表01は、上段がNYダウの終値の折れ線グラフ、下段が25日の乖離線(終値-25日移動平均線)です。
乖離線は、2018年まで、勢いの強い動きとなっても、±1000ドルが反転の目安となっています。
2018年以降、上限の振れ幅が大きくなってきていますが、それでも、±2000ドルが反転の目安となってきました。
2020年3月のコロナショックで押し目をつける場面だけ、乖離線は、-6435ドルまで下げています。
ちなみに、2008年のリーマンショックのときは、乖離線が-2159ドルで反転しています。
4月4日は、乖離線が-3565ドルをつけています。
現在の下げが通常の(想定の範囲内、想定外の仕掛けのない)急落に過ぎないなら、4月4日の乖離線の水準は、勢いの強い下げが終息してゆく可能性のある値位置だと判断できます。
以上のチャートの状況を考慮すると、週明け後は、押し目をつける作業へ入ると考えられます。
押し目をつけた後は、少なくとも(下げ途中の一時的な反発に過ぎないとしても)、3月13日から3月26日と同程度の値幅(2160ドル幅)の(4波)の上げを経過する公算です。

〇日経平均株価は週明け後の下げで下値の目安へ位置する
前週末のNYダウの急落により、週明け後の日経平均株価は、寄り付き値が大きく下放れて始まる公算です。
日経平均株価は、1月17日~3月26日まで、上値、下値を切り下げるジグザグの調整を経過して、その後、下げが勢いづいています。
3月26日以降の下げの下値の目安は、33754円を大きく下回る水準になります。
4月4日の安値33259円は、33754円を下回っていますが、大きく下回る値位置という意味で、まだ物足りない場所でした。
週明け後の寄り付きでの下放れにより、価格は、下値の目安へ到達したと判断できる値位置まで下げることになります。
前回、「4月に価格が下げて、年初来安値を更新する展開になる場合でも、4月中に押し目をつけて、5月、6月頃まで、値幅のともなった反発場面があらわれる」という4月の値動きの特徴について紹介しました。
過去の経験則を考慮すると、現在の下げは、下値の目安へ到達して、さらに下げの流れを継続する動きにならないと推測できます。
だとすれば、週明け後は、一段安を経過した後、押し目をつける作業へ入ると考えられます。
今後は、3月11日から26日までと同程度の反発(2233円幅)を経過した後、一段安となって、その後、値幅と日柄のともなった反発場面へ入ると考えられます。
週明け後、すぐに反発を経過すると、4月中、さらに一段安があらわれる可能性が出てきます。
図表02は、日経平均株価日足と、今後の想定できる展開になります。
