日経平均は目先の価格が下げると31156円を目指す準備の動きとなる公算
〇日経平均株価の4月末までの動き方


図表01、02は、本年と似た展開となっている年の1月から4月までのおおまかな値動きのパターンです。
本年は、昨年12月27日に戻り高値をつけた後、3月11日に35987円で押し目をつけるまで、下げの流れを継続しています(3月に年初来安値を更新しています)。
昨年9月下旬以降は、もちあいの動きへ入っていて、3月11日までの下げで、もちあいレンジ下限を割れています(前年末の値位置よりも、3月の安値の値位置の方が低くなっています)。
本年と似た展開は、「3月に年初来安値を更新している」、「前年末(11月から12月)の安値よりも3月の安値の値位置が低い」という条件にしています。
1985年から2024年までの期間で、上記の2つの条件に当てはまる年は、1990年、1992年、1995年、2001年、2003年、2008年、2009年、2011年、2018年、2020年、2022年の11回あります。
これらの年の4月までの展開は、「4月までジグザグの下げの流れを継続するパターン(1990年、1992年、1995年、2003年)」、「3月に押し目をつけて、3月末まで上昇の流れを作るパターン(2001年、2008年、2009年、2011年、2018年、2020年、2022年)」の2通りにわけることができます。
4月まで下げの流れを作り、4月にも年初来安値を更新している年は、だいたい4月も陰線引けしていまが、4月に押し目をつけた後、応分の反発を経過しています。
3月に押し目をつけて、3月末へ向けて、値幅のともなった反発を経過している年は、2022年だけ、3月末に戻り高値をつけて、4月の月足が陰線引けしていますが、その他、5回で4月の月足が陽線引けしています。
〇日経平均株価は3月末へ向けて上昇するかが焦点
日経平均株価は、昨年12月27日の高値40398円が戻り高値となって、下降の流れへ入っています。
この下げは、「3月11日の安値35987円が押し目底になって、現在、新たな上昇の流れへ入っている」という見方と、「現在も下降の流れを継続中」という見方ができます。
前者は、8月5日以降、上昇の流れへ入っていて、昨年9月3日以降が上値、下値を切り上げるジグザグの動きとなって、3月11日にジグザグを終了して、上昇を開始しているという見方になります。
昨年12月27日から3月11日までの下げ幅(4411円幅)は、9月3日から9日までの下げ幅(3833円幅)と近い値幅となっています。
4月の上げやすい時期を前に押し目をつけて、上昇の流れへ入っているのですから、今後の価格が40398円を超えるなら、その時期は、4月中旬、下旬頃だと推測できます。
言い換えると、4月中、上値重く推移して、40398円へ接近することができなければ、その時点では、1月7日の高値40288円が本年の最高値になって、本年が弱気パターンの年になる可能性がさらに高まるということです。
今後の価格が35987円を割れても、昨年9月下旬以降が上値、下値を切り上げる流れとは見れなくなる(昨年12月27日以降の下げ幅が大きくなり過ぎる)ので、40288円が本年の最高値、本年が弱気パターンの年となって、昨年8月5日の安値31156円を目指すという見方が有力になります。
昨年12月27日以降、下げの流れを継続中なら、1月17日以降の動きが上値、下値を切り下げるパターンを作っているという見方ができます。
その場合、3月19日の高値38128円付近で戻り高値をつけて、下降の流れへ入ると考えられます。
図表03は、日経平均株価日足です。
3月に年間の最安値を更新している本年の値動きと、昨年からの値動きのパターンを考慮すると、今後の値動きは、図表03の実線の展開になると考えられます。
4月に40398円を超える可能性があるなら、目先は大きく下げず、すぐに上昇を開始して、はっきりとした上昇の流れを作り、40398円を超える動きになる公算です。
3月末へ向けて価格が下げる場合、4月上旬、中旬頃、35987円前後で押し目をつけて反発するパターンと、4月上旬に36800円前後から反発するするパターンの2通りが考えられます。
どちらの展開になる場合でも、4月の動きは、5月以降、31156円を目指す準備の動きになる公算です。
