日経平均株価は19日頃までに38000円以上へ上げる公算か
〇日経平均株価は上昇する準備が整った

前回、日経平均株価は、「3月6日の高値37874円を超えると、3月が月末に向けて、39000円を目指す可能性がある」と書きました。
3月9日の時点では、価格が上昇するなら、37000円以下で下値を支えられて、前週に上昇していると見ていました。
しかし、前週は、11日に一段安となって、下降の流れが続いています。
弱気有利な状態ですが、11日に35987円まで下げた後、すぐに37000円以上へ値を戻している点が気になります。
3月11日の安値35987円は、昨年9月2日から11日までの下げ幅(3833円幅)と同程度の値幅の下げを経過した後、値を戻す動きとなっています。
昨年9月の下げと同程度の下げになるなら、昨年12月27日の高値40398円以降の下げの下値の目安は36565円になります。
11日は、この地点を一気に下抜いた後、下値を支えられる動きとなっています。
11日の足型での下ヒゲの長い線は、昨年9月以降が全体で、上値、下値を切り上げるジグザグのもちあいを形成している可能性を残す動きだったと言えます。
図表01は、日経平均株価日足と乖離線(終値から25日移動平均線を引いた乖離線)です。
乖離線は、2015年以前が±1000円、1500円がめったに出ない反転の目安でしたが、2015年以降、値動きが激しくなり、±1500円、2000円がめったに出ない反転の目安となっています。
2月28日の終値が37155円で、乖離線が-1812円をつけています。
3月7日の終値が36887円で、乖離線が-1650円をつけています。
乖離線は、-1500円というめったに出ない反転地点で、逆行現象(終値が下げているのに乖離線の反転地点が切り上がる)の強気サインをつけています。
前回、日経平均株価の3月は、月末へ向けて値を戻す動きになりやすいという値動きの経験則を紹介しました。
チャートでは、下値の目安になる値位置で、強く下値を支えられる足型(下ヒゲの長い陽線)があらわれています。
押し目を拾われやすい3月、上げやすい4月の季節性を考慮すると、本年の価格が上昇できるなら、その上げは、3月11日の安値が押し目底になって、4月へ向けてあらわれると推測できます。
〇日経平均株価は週明け後に37326円を超えるかが焦点

図表02は、日経平均株価日足と今後の予想できる展開です。
今後の価格が上昇する場合、その上げは、昨年9月9日以降、ジグザグに上値、下値を切り上げるもちあいの動きの中での上げ場面である可能性があります。
強気の展開になるなら、今後は、4月末頃までの期間で、昨年12月の高値40398円を上回る上げ場面になると考えられます(上げられる時期に一気に価格が上昇する必要があるからです)。
4月末までは、30営業日程度で、3000円幅以上の上げの流れ(1営業日、100円幅以上の速度で上昇)を経過する必要があります。
価格が下げたら、翌営業日以降、下げ幅に加えて、1営業日につき100円を加えた値幅の上げが待っているという見方になります。
上げなければいけない値幅に対して、残された日柄に短くなり過ぎた時点で、達成不可能という判断になります。
達成できない場合、あらためて40398円が本年の最高値になるという見方が有力になります。
3月11日以降が一時的な反発で終わる場合、3月13日の高値37326円前後が戻り高値になるパターンと、1月17日から24日と同程度の値幅(2224円幅)の反発を経過する(上値の目安が38211円)パターンの2通りが考えられます。
前週末のNYダウが上昇したことで、週明け後の日経平均株価は上放れて始まる公算です。
37326円前後が戻り高値となる場合、週明け後は、寄り付き後、すぐに上値を抑えられる動きになると考えられます。
寄り付き後、上昇の流れを作るなら、その後は、38211円、または40398円以上を目指す動きになる可能性が出てきます。
38211円で上値を抑えられる場合、19日頃までに38211円へ到達した後、下降を開始する展開が考えられます。