日経平均株価は37874円を超えると39000円まで上げ余地が出てくる
〇日経平均株価の3月の値動きのパターン



図表01は、日経平均株価の3月の値動きを示しています。
3月は、1990年から2024年までの期間で、月足が陽線引けする確率が51.4%となっていて、あまり方向感のない展開となっています。
ただ、月足が陰線引けしている年の下ヒゲの値幅は、実体の値幅より大きくなっている年が目立ちます。
たとえば、2011年は、上ヒゲの値幅が92円幅、下ヒゲが1528円幅、実体が921円幅となっています。
図表01の2011年の数値をすべて見ると、2011年の3月は、月初にいったん92円幅だけ上昇した後、月初から4営業日目の3月4日に上値を抑えられて下降を開始して、2449円幅の下げを経過した後、3月末までの期間で、1528円幅分だけ値を戻す動きとなっていることがわかります。
図表02は、2016年から2024年までの1営業日の出来高の平均値です。
3月は、取引量の多い月であることがわかります。
3月は、多くの市場参加者が積極的な行動を起こしやすい時期のため、価格が下げると、押し目を拾われやすい傾向があると推測できます。
そのため、3月に価格が大きく下げる場合、図表3の通り、月の前半に、一気に下げ幅を拡大し、月末へ向けて値を戻すことが多くなっています。
〇日経平均株価は、週明け後、37874円を前に上値を抑えられるかが焦点

図表04は、日経平均株価日足と目先の想定できる展開になります。
チャートでは、2024年12月27日の高値40398円が戻り高値となって下降を開始しています。
2月26日に1月17日の安値38055円を割れて、はっきりとした弱気の流れを示したため、現在は、昨年9月の安値35247円を目指す動きへ入っていると推測できる状態です。
3月中、下げ幅の大きな動きがあらわれて、下値の目安となる35247円まで下げる場合、前述した3月の値動きのパターンから、今後は、遅くても21日ごろまでの期間で、35247円へ接近する程度まで下げていると考えられます。
前週末、NYダウが反発したことで、225先物3月限が37260円まで上昇して引けているので、週明け後の日経平均株価は、上放れて始まる公算です。
3月中に35247円を目指す動きになる場合、週明け後の反発は、10日だけの動きで終わり、6日の高値37874円を超えることなく、すぐに上値を抑えられて、下降を開始すると考えられます。
その場合、10日は、価格が上昇しても、37500円程度が上値の限界となって、上値を抑えられる動きになる公算です。
11日には、再び下値を試す動きへ入っているはずです。
37874円を超えられずに上値を抑えられても、その後の価格が下値堅く推移するなら、3月がはっきりとした下げの流れを作らない可能性が出てきます。
下値堅い動きになる場合、11日以降に価格が下げても、37000円の節目を維持する格好で、下値を支えられる公算です。
その場合、3月下旬頃までは、37000円から38000円程度のレンジで推移して、3月の最終週から、下げの流れへ入る展開が考えられます。
目先の価格が37874円を超える動きになるなら、本年は、3月7日の安値36813円が最安値となって、3月の月足が陽線引けする展開になるという見方が有力になります。
強気の展開になる場合、週明け後は、すぐに37874円を超えて、そのまま勢いの強い上昇の流れを作り、39000円前後まで上昇すると考えられます。