【2025年2月9日記】日経平均株価は昨年9月の安値35247円まで下げる可能性が出てきた
〇日経平均株価は、1月の安値を2月に割れると、下げ期間が長くなる

図表01は、日経平均株価の2月の値動きを示しています。
それぞれの数値は、「月の4本値」、月足が陽線引けしている年が「○」、陰線引けしている年が「●」、陽線、陰線のときの「上ヒゲ」、「下ヒゲ」、「実体」と、「上昇幅(高値-始値)」、「下降幅(始値-安値)」、「全体の変動幅(高値-安値)」、「1月の安値の値位置」です。
2月は、1990年から2024年の期間の月足が陽線で引ける確率が54.3%となっていて、あまり方向感のない月となっています。
ただ、1月の記事で書いた通り、日経平均株価の1月の安値が年間の強弱を判断する節目になっているので、2月に1月の安値を割れると弱気に推移しやすい傾向があります。
2月に1月の安値割れた年は、「1990年●、1992年●、1995年●、1996年●、2001年●、2002年〇、2004年〇、2009年●、2010年●、2014年〇、2016年●、2018年●、2020年●、2022年●」です。
「●」は、2月の月足が陰線引け、「〇」は2月の月足が陽線引けした年です。
2月に1月の安値を割れた14年中、11回は、2月の月足が陰線引けしています。
ほとんどの年で、2月は、月末まで下降の流れを継続しているか、上値重く推移していることがわかります。
その他には、1月の安値を2月に割れていて、2月の高値から安値までの値幅が1000円幅以上ある場合、下げの流れが3月頃まで継続しているという経験則もあります。
上の条件を満たしている年は、「1990年、1992年、1995年、1996年、2001年、2009年、2016年、2018年、2020年、2022年」になります。
1990年は、4月5日まではっきりとした下げの流れを継続しています。
1992年は、4月22日まではっきりとした下げの流れを継続しています。
1995年は、4月4日まではっきりとした下げの流れを継続しています。
1996年は、2月9日から3月13日まで一本調子の下げの流れとなっています。
2001年は、3月15日まではっきりとした下げの流れを継続しています。
2009年は、3月10日まではっきりとした下げの流れを継続しています。
2016年は、2月12日に押し目をつけた後、反発調となっています。
2018年は、3月26日まで下値を掘り下げる動きを継続しています。
2020年は、3月19日まではっきりとした下げの流れを継続しています。
2022年は、3月9日まで下値を掘り下げる動きを継続しています。
2016年以外は、少なくとも3月まで、下げの流れが続いていることがわかります。
本年の日経平均株価の1月の安値は、38055円です。
これまでの値動きを考慮すると、目先の価格が下げて、38055円を割れると、その下げは、3月頃まで継続すると推測できます。
〇日経平均株価は週明け後に下値堅く推移するかが焦点

図表01は、日経平均株価日足です。
日経平均株価は、目先の価格が2月3日の安値38401円を割れると、1月28日以降が勢いの強い下降途中であらわれる典型的な調整パターン(上値、下値を切り下げるジグザグの動き)となって、目先、再び勢いの強い下げの流れへ入る可能性が出てきます。
そうなると、その後は、一気に1月の最安値38055円を割れる動きになると考えられます。
前述した過去の経験則にしたがうなら、38055円を割れた後は、3月頃まで下げの流れを継続するという見方が有力になります。
その場合、下げ幅が大きく、下げ期間が長くなるので、昨年12月27日から始まる下降の流れは、5つの波のパターンを作る展開になると考えられます。
12月27日以降が5波を形成すると見た場合、カウントは、1月17日までが1波、1月24日までが2波、1月24日以降が3波になります。
3波の下値目標値は、「38055-(40279-38055)=35831円」を大きく下回る水準になります。
3波を経過した後は、2波と同程度の値幅の4波を経過して、3月、または4月に5波目の下げ場面があらわれる公算です。
以上のことから、目先の価格が38401円を割れると、その後は、3月まで下げの流れを継続して、昨年9月の安値35247円以下まで下げると推測できます。
前週末は、NYダウが下げたことで、225先物期近が38370円まで下げて引けています。
週明け後の日経平均株価は、38401円以下から始まる可能性があります。
今後の価格が下げの流れを作らずに、昨年9月下旬以降のもちあいレンジを継続するには、週明け後、38401円を割れても、38401円が意識される格好で、下値を支えられる動きになる必要があります。
週明け後、下値堅く推移するなら、典型的な弱気パターンを作り、下げが勢いづくはずの場面で、下値を掘り下げない動きが、現状での下げにくさを示します。
そうなれば、その後は、38055円を割れることなく、反発を開始する可能性が出てきます。
週明け後、38401円を維持する格好になるか、下げの流れへ入るかによって、2月の展開が見えてきます。