日経平均株価は年末へ向けて40257円を試す動きになる公算
〇日経平均株価の年間下げで、12月が上昇するケース

図表01は、1990年から2023年までの期間の年足の陰陽線と、その年の12月の月足の陰陽線です。
1990年から2023年の期間で年足が陰線引けした年は15回、その中で、12月の月足が陰線引けした年が11回あります。
年間の価格が上値重い展開になっている場合、ほとんどの年で、12月も上値重く推移していることがわかります。
年足陰線で、12月の月足が陽線引けしている年は、1990年、1991年、2008年、2010年の4回です。
1990年は、年初から下げの流れを継続して、10月1日に年間の最安値をつけた後、年末まで安値圏でうろうろする過程で、12月の月足が陽線引けする動きになっています。
1991年は、12月11日の安値が年間の最安値となった後、12月末へ向けて、値を戻す動きとなったことで、12月の月足が陽線引けしています。
2008年は、10月28日に年間の最安値をつけた後、年末まで安値圏でうろうろする過程で、12月の月足が陽線引けする動きになっています。
2010年は、9月1日に年間の最安値をつけて、11月まで安値圏でうろうろした後、年末へ向けて上昇を開始して、その流れの中で、12月の月足が陽線引けしています。
年足が陰線引けする展開になっていて、12月の月足が陽線引けする場合、12月は、年間の最安値圏でうろうろするか、年間の最安値から上昇を開始したばかりの動きの中で、12月の月足が陽線引けしています。
〇日経平均株価の年間上げで、12月が下降するケース
1990年から2023年の期間で年足が陽線引けした年は19回、その中で、12月の月足が陽線引けした年が15回あります。
年間の価格が上昇している場合、ほとんどの年で、12月も上値を試す流れになっていることがわかります。
年足陽線で、12月の月足が陰線引けしている年は、2014年、2015年、2017年、2023年の4回です。
2014年は、12月上旬に年間の最高値を更新した後、上値を抑えられる動きとなっています。
2015年は、9月末に年間の最安値を付けた後、12月上旬まで、一本調子に上昇して、6月につけた年間の最高値に接近し、12月が上旬から上値を抑えられています。
2017年は、9月7日から11月9日まで、ほとんど下げることなく上昇し続けた後、年末まで高値圏でもちあいの動きへ入り、その過程で、12月の月足が陰線引けしています。
2023年は、11月20日に年間の最高値を更新した後、上値を抑えられて、年末まで高値圏でもちあいの動きへ入り、その過程で、12月の月足が陰線引けしています。
年足が陽線引けする展開になっていて、12月の月足が陰線引けする場合、12月までの期間で、年間の最高値へ接近、または突破する動きになって、12月が月初から上値を抑えられるか、高値圏でもちあいに推移する中で、12月の月足が陰線引けしています。
本年11月末は、本年の最高値、最安値のどちらとも放れています。
1月初めの値位置が本年の最安値付近なので、本年は、年足が陽線引けすると考えられます。
過去の値動きを考慮すると、本年12月は、月足が陽線引けする展開になる公算です。
〇目先の日経平均株価はもちあいを継続する公算

図表02は、日経平均株価日足と12月の予想線です。
前週末の夜間取引で225先物が上昇して引けたことで、週明け後の日経平均株価は、寄り付き値が上放れて始まる公算です。
週明け後の寄り付き値の上昇は、11月28日の安値37801円が強い支持になって、目先の価格が上値を試す動きになる可能性のあることを示唆しています。
一方で、上げやすい11月にNYダウが上昇し、円安ぎみに推移したにもかかわらず、日経平均が上値重く推移した経緯から、目先は、11月25日の高値39053円前後が抵抗になると考えられます。
上下どちらへもしっかりとした壁があるため、目先は、38000円から39000円程度の範囲でのもちあいの動きを継続する公算です。
目先、ジグザグに推移する過程で、方向が明確になり、12月後半以降に上昇、下降の流れへ入ると考えられます。
前述した12月の展開を考慮すると、もちあいを経過した後、上昇を開始するという見方が有力です。