日経平均株価は36902円が戻り高値になって、31156円目指す公算か
〇NYダウは週明け後に上値を抑えられる公算
NYダウは、9月13日に価格が上昇したことで、3日につけた9月の最高値41489ドルを超えています。
9月1日、8日の記事では、「日経平均株価は、9月が下げやすい時期のため、弱気の展開になる場合、月初から下げる傾向がある」と紹介しました。
NYダウも同様、9月は、押し目をつけて上昇を開始することの多い10月を前に、その時点での下値の限界を模索する動きになりやすい時期になっています。
NYダウの月足が陰線引けした年は、1990年から2023年までの34年間で19回あります。
9月の月足が陰線引けしている年は、だいたい(19回中、11回が)9月10日の前に(9月上旬に)9月の最高値をつけて、価格が下げています。
以前に紹介した日経平均の場合、月初から価格が下げる場合、そのまま下げの流れを継続する格好になることが多いのですが、NYダウの場合、月初に価格が(比較的大きく)下げても、本年のように値を戻して、月初の高値を超える動きになることがあります。
9月の月足が陰線引けした年で、月初から下げの流れを作った後、値を戻して、10日以降に9月の最高値をつけた年は、1990年、1994年、2002年、2014年の4回あります。
これらの年は、月初の高値を超えた後、すぐに上値を抑えられて、下降を開始しています。
昨年9月は、9月1日の高値34979ドルが9月の最高値となって、下降の流れを作っています。14日に34977ドルまで値を戻しますが、9月の最高値を更新できずに下降を開始しています。
月初に数日、比較的値幅のともなった下げを経過した後、上昇を開始して、9月の月足が陽線引けした年は、2007年があります。
2007年は、押し目をつけた後、すぐに上昇を開始しますが、9月末の時点で、7月につけた年間の最高値を超える動きになっていません。
9月は、価格が上昇するか否かにかかわらず、積極的に年間の最高値を更新する動きになりにくい傾向があります。
本年は、すでに年間の最高値付近に位置しているので、2007年のように、押し目をつけた後、一本調子に上昇する動きになる展開を考えにくいと言えます。
以上のことを考慮すると、NYダウは、週明け後、8月30日の高値41585ドル前後で強く上値を抑えられる動きとなって、その後、月末へ向けて、下値を試す流れになると考えられます。
〇日経平均株価は休み明け後に下値堅く推移するかが焦点
日経平均株価は、9月9日に押し目をつけた後、12日まで1655円幅の反発を経過しています。
チャートだけで見れば、今後の価格が9月9日の安値35247円を割れて一段安となる場合、その下げは、「35247円から1655円を引いた33592円」を大きく下回る地点まで継続すると考えられます。
また、33592円以下で押し目をつけるとしても、押し目底を作る期間が必要になります。
これらを考慮すると、目先の価格が下げて、35247円を割れるなら、その後は、9月末まで下げの流れを継続して、8月5日の安値31156円を目指す動きになると推測できます。
9月末、10月に向けて9月2日の高値39080円を目指す動きがあらわれるとするなら、今後は、35247円が意識される格好で下値堅さを示して、上昇を開始する必要があります。
その場合の展開は、「最近の上げを継続する格好になる」、または「目先の価格が下げても、35247円前後で強く下値を支えられる動きになる」かのどちらかになります。
上昇の流れを継続するなら、目先的に価格が下げても、その下げは、9月12日の安値36172円付近で下値を支えられる動きになる公算です。
先に書いた通り、NYダウが週明け後、価格が下げるなら、休み明け後の日経平均は、下値を試す動きになると考えられます。
日経平均は、一段安の後、36172円、35247円のそれぞれのポイントで下値堅さがあらわれるか否かによって、9月末までの展開がはっきりします。
図表01は、日経平均株価日足と9月末までの展開になります。
