平均株価は16日までに戻り高値をつけて、再度5日の安値31156円割れを目指す
〇ドル・円相場は9月中旬頃までに137.22円程度まで円高が進む公算か

ドル・円相場は、日銀の政策転換により、120円程度、または120円以上へ円高が進むという見方と、現在も大勢の円安の流れに変化はなく、最近の円高が終息した後、170円以上を目指すという見方に分かれています。
今回は、ドル・円相場がどちらへ向かうかについて、チャートだけで見た場合の判断のポイントについて書いておきます。
図表01は、ドル・円相場月足です。
ドル・円相場は、プラザ合意後の急速な円高局面が1988年1月の高値120.45円をつけた後、いったん終息して、1990年4月の安値160.35円まで円高が進んでいます。
1988年1月までで一本調子の円高の流れが終わり、1990年4月から2011年10月に高値75.54円をつけるまで、ジグザグに緩やかな円高局面へ入っています。
急激で一本調子の上昇の流れが終わり、その後、緩やかな上昇の動きとなった後、戻り高値をつけて、反転下降を開始する場合、反転下降後の下値の目安は、急激から緩やかへと変化するきっかけとなった安値になります。
価格は、一気に目安になる安値まで下げた後、さらに下げ余地があるか、押し目をつけて再上昇を開始するか否かの判定の動きへ入ります。
ドル・円相場の2011年10月以降の円安の動きは、1990年4月の安値160.35円が下値の目安になる地点だと推測できます。
7月の安値161.95円が押し目になって反転した動きは、依然として2011年10月以降の円安が続いているのか、円安の流れが止まり、1990年以前から始まっている大勢の円高の流れへ、再び突入するのかを確認する作業になっていると見ることができます。
2011年10月以降の円安の流れを継続中なら、2024年7月以降の円高の動きは、2022年10月から2023年1月の円高調整と同程度の値幅(24.73円幅)となる137.22円前後で終了して、その後、再び円安方向の動きへ入ると考えられます。
1990年以前から続く大勢の円高局面を継続中なら、今後は、2023年1月の高値127.21円まで円高が進み、2024年7月の安値を中心とした押し目底のパターンを作る展開になると考えられます。
どちらの展開になる場合でも、まだ円高へ向かう余地が残されているので、今後も7月からの円高の流れを継続する公算です。
過去の値動きを参考にするなら(2023年8月20日の記事を参照)、13日から16日の範囲で現在の円安方向の動きが止まり、再び円高の流れへ入る公算です。
9月中旬頃までの期間で137.22円前後まで円高が進み、大勢円安なら、9月中旬以降、再び円安方向の動きへ入ると考えられます。
大勢円高なら、9月中旬以降、再び円高が勢いづいて、10月、11月頃までで、一気に127.21円をける展開になる公算です。
〇日経平均株価は16日までに戻り高値をつける公算

図表02は、日経平均株価日足と、今後のシナリオです。
ドル・円相場が9月中旬頃までの期間で、137.22円を目指すという見方が正しければ、日経平均株価が積極的に上昇できる期間は、ドル・円相場が一時的な円安場面となっている16日までだと推測できます。
8月5日以降の反発調の最高値は、8月5日の高値35849円になるか、または、13日~16日の期間で戻り高値をつけると考えらえます。
戻り高値を確認した後は、8月末、または9月中旬頃までの期間で、8月5日の安値31156円を目指す動きになる公算です。
急落したばかりのため、下降を開始した後は、再び大幅安が連続する展開を考えたくなりますが、本年中に再び暴落があらわれるとするなら、9月下旬から12月末までの期間になる公算です。
少なくとも、9月中旬頃までは、ジグザグに戻せば売られる展開となると考えられます。