日経平均株価は週明け後に上値を抑えられるかが焦点
〇日経平均株価は、週明け後も上昇を継続して42000円目指す可能性が出てきた

前回、日経平均株価は、強気の展開になる場合、「4月18日の安値36733円からの上昇が全体で5つの波のパターンを形成する。6月17日以降の上昇は、3波目の上げ場面であり、5波全体の上げ幅を決める値幅の大きな動きになる。3波の上値目標値は41257円を大きく上回る場所になる」と紹介しました
図表01は、日経平均株価日足です。青の実線は、5つの波のパターンを形成する場合の今後の展開になります。
前週末の高値41100円は、まだ上げ足りていないので、5つの波のパターンを形成するという見方が正しければ、週明け後、勢いの強い上昇を継続して、41257円を大きく上回る(42000円が目安)動きになる公算です。
前回、7月は、積極的に年間の最高値を更新しにくい時期だと述べました。
7月の季節性を考慮すると、今後は、上値の重さを示す動きがあらわれた時点で、月末まで、上げにくくなると推測できます。
41257円を大きく上回る上げ場面があらわれるなら、その上げは、週明け後の5営業日程度の期間になると考えられます。
今週末、または来週、戻り高値を確認した後、7月末頃までの期間で、5月20日(高値39437円)から5月30日(安値37617円)までの下げ幅(1820円幅)と同程度の調整を経過して、8月上旬から9月にかけて、5波目の上げの流れへ入る公算です。
5波を終了した後、2021年9月(高値30795円)から2022年3月(安値24681円)までの下げ幅(6114円幅)と同程度の調整場面へ入る展開が考えられます。
〇日経平均株価は週明け後、上値を抑えられると、一気に流れが転換する可能性もある
2023年が6月に戻り高値をつけてから、11月までの期間、高値を更新できませんでした。昨年の動きからわかる通り、6月から9月頃までの期間は、積極的に高値を更新しにくい時期です。6月までに戻り高値をつけて上値を抑えられる傾向があるので、7月は、年初来高値を更新しにくい時期だと言えます。
7月に年初来高値を大きく更新する動きになる場合、6月末の時点で高値圏に位置していて、6月からの上昇の流れを継続する格好で、7月上旬に一気に高値を更新して、上値を抑えられるというパターンが目立ちます。
本年7月の始値は、39839円です。
3月の高値41087円までは、1248円幅も上げ余地がありました。
過去の経験則を考慮すると、本年は、41087円へ届かずに上値を抑えられると推測できる状況だったと言えます。
それにもかかわらず、7月2日~4日までの3営業日で一気に41087円へ接近した動きは、下げにくい状況の中で、(日経関連の値嵩株を使って)機械的に上げた動きである可能性があります。
今回の上昇は、さらなる高みを目指す動きではなく、NYダウが横ばいに推移して、積極的な売りが入らない隙間をついて、いけるところまで、一気に上昇したに過ぎないという見方もできます。
6月24日から26日までの3連騰場面を見ると、プライム市場で値上がりした銘柄数の割合は、順番に70.3%、87.4%、62.5%となっています。
反落した6月27日であっても、値上がりした銘柄数の割合は57%あります。
7月2日から4日までの3連騰場面を見ると、プライム市場で値上がりした銘柄数の割合は、順番に54.5%、61.4%、62.7%となっています。
一段高となって、小幅安で引けた前週末は、値上がりした銘柄数の割合が18.7%と低くなっています。
7月2日以降の39500円以上の上昇は、市場全体の買い人気が盛り上がったことであらわれている動きではないように見えます。
39500円以上の上げが作られた動きに過ぎないなら、週明け後、上値の重さを示す動きがあらわれた後は、一気に39500円以下まで下げる動きになることも十分に考えられます。
強気有利な状況ですが、週明け後、強く上値を抑えられる動きがあらわれるなら、1営業日の下げ幅が極端に大きくなる可能性を頭のすみに入れておきます。