日経平均株価は10月中、下降途中のもちあいの動きになる公算か
〇日経平均株価の年末までのシナリオ

図表01は、日経平均株価日足と、年末までの4通りのシナリオになります。
(1)は、6月19日以降のジグザグのもちあいを年末まで継続して、年末頃、6月19日の高値33772円へ接近するパターンです。
こちらの展開になる場合、目先は、31275円割れで示した弱さを払拭する上げ場面になる必要があります。
図中の橙色の展開も、年末へ向けて33772円を目指す動きになります。
こちらは、10月中に価格がもちあいを経過し、下値堅さを確認して、上昇を開始する動きになります。
過去の動きを見ると、本年と似た展開で、このような動き方になっているケースが見られないため、年末へ向けて価格が上昇する可能性があるなら、目先は、すぐに上昇を開始して(1)の展開になると考えられます。
10日の寄り付き値が6日の高値31160円を大きく上回る地点から始まるなら、その後は、10月1日の高値32401円まで上げる可能性が出てきます。
(2)と(3)は、どちらも、6月19日の高値33772円と、9月15日の高値32401円でダブル・トップを完成し、10月に下降途中の中段もちあいを形成した後、年末へ向けて天井型の下値目標値を目指す動きへ入るパターンです。
下値目標値は、28916円を大きく下回る地点が挙げられます。
(2)と(3)の違いは、10日以降、レンジ上限へ上げてから下げるか、レンジ下限へ下げてから上げるかの展開の違いだけです。
(4)は、10月中に天井型の下値目標値28916円以下まで下げるパターンです。
週明け後の寄り付き値が5日の始値30733円以下の地点で寄り付いた後、すぐに下降を開始する場合だけ、こちらの展開になる可能性が出てきます。
〇ドル・円相場は148.23円を割れると円高の流れへ入る公算か
図表02と03は、ドル・円相場日足です。図表02は目先の展開、図表03は年末までの展開を示しています。
ドル・円相場は、10月3日に強く上値を抑えられた後、3日に動いた範囲で推移しています。
このような展開になる場合、3日以降の動きが150.16円の抵抗の強さをあらわします。
目先の価格が148.23円を割れて、最近の動きが上値、下値を切り下げる弱気パターンを作ると、日柄や値動き、3日の下げ幅の大きさが意識されて、150.16円は、強い抵抗になっているという見方が有力になります。
弱気の展開になる場合、目先は、9月1日の安値144.43円程度まで、一気に円高が進む動きになる公算です。
一方で、目先の価格が150.16円を超えて、円安の流れの継続を示すと、その後は、しばしはっきりとした円安の流れを作る可能性が出てきます。
強気の展開になる場合、本年3月から7月にかけてのジグザグがエリオット波動論での「ランニング・コレクション」、一目均衡表での「中段のS字波」と呼ばれるパターンになります。
このようなパターンがあらわれた後の上昇は、積極的な動きになりやすいと言われています。
目先、150.16円を超えて、円安の流れを再確認する場合、その後は、年末へ向けて、155円を大きく上回る地点まで円安が進む可能性が出てきます。
日経平均株価は、図表01の(4)の展開にはなりにくいと考えられますが、明日、寄り付き値が5日の始値30733円以下から始まる展開となって、ドル・円相場が148.23円を割れる動きになるなら、(4)の展開もシナリオに加えておきます。

