日経平均株価は10月に大幅安が待っている公算も
〇NYダウは目先の動きで年末までのシナリオが絞られる
本年のNYダウは、年初にいったん上昇した後に下降を開始して、3月に(現時点での)年間の最安値となる押し目をつけて上昇を開始し、8月1日に(現時点での)年間の最高値をつけて上値を抑えられて下降を開始し、9月が上値重く推移しています。
1950年以降で、7月、8月にその年のそれまでの最高値を更新して戻り高値をつけて、8月に下値を試す動きへ入り、9月が中旬まで上値重く推移している年をおおまかに見てゆくと、9月から年末までの展開は、「8月までにつける高値を積極的に上回る動きにならない」、「大幅な下げ場面があらわれる場合、その下げ幅の大部分は10月に取りに行く」という動き方になっています。
年末頃、少なくとも11月末まで、8月1日の高値35679ドルを積極的に上回る展開になりにくく、大幅な下げ場面があらわれる場合、その下げの大部分を10月に取りに行く展開になることを想定できるだけで、年末へ向けたシナリオは、絞り込むことができます。

図表01は、NYダウ日足と、前述した動きから想定できる本年の年末までのシナリオです。
前述したことを考慮すると、目先の価格が上昇すると、8月の高値前後で上値を抑えられて、いったん価格が下げる動きがあらわれると考えられます。
一方で、目先の価格が下げても、33000ドル以下を積極的に目指す動きになりにくいと推測できるため、9月末から10月上旬頃、いったん値を戻す動きになる公算です。
10月に下げ幅が大きくならなければ、9月から10月につける安値付近が押し目になって、11月、12月が堅調に推移する可能性が出てきます。
その場合、11月が8月の高値以上へ積極的に上げる展開になりにくいので、価格が上昇しても、ジグザグに緩やかに推移する展開が考えられます。
NYダウは、週明け後の価格が続落すると、9月14日の高値34977ドルが強い抵抗になっていることを再確認して、目先の価格が8月25日の安値34029ドルを目指す動きになる公算です。
その場合、図中の緑か桃色の実線になると考えられます。
週明け後の価格が上昇する場合、再度上値を試す動きへ入る可能性を残します。
その場合、今後は、赤か青の実線になる可能性が出てきます。
〇日経平均株価は9月15日の高値が戻り高値になる公算
図表02は、日経平均株価日足と、10月までのシナリオです。
チャートだけを見ると、目先の価格が続伸する場合、8月18日以降の上昇は、9月7日までを1波、9月11日までを2波、11日以降が3波となる格好で、図の緑の実線のようなきれいな5つの波のパターンを形成する可能性が出てきます。
そのような展開になる場合でも、本年は6月19日の高値33772円を長く超え続ける展開になりにくいと推測できるため、遅くても、10月中に上値を抑えられて、33000円以下へ値を押し戻す動きになると考えられます。
一方で、目先の価格が下げると、9月15日の高値33634円が戻り高値となって、目先の価格が下値を試す動きへ入る可能性が出てきます。
こちらの展開になる場合、11月末頃まで、6月の高値33772円から8月の安値31275円のレンジ内でのもちあいの動きへ入るか、または、10月に価格が31275円を割れて、ダブル・トップを完成させて、大きく下げる動きになるかのどちらかの展開となる公算です。
前回、日経平均株価は、「目先の価格が9月1日の始値32499円を割れると、9月が横ばいに推移するか、月足が陰線引けする展開になるかのどちらかになる」と書きました。
この見方が正しければ、今後の日経平均は、休み明け後の価格が下げて、青か赤の実線のどちらかの展開になると考えられます。
225先物期近は、15日の夜間取引で大きく下げています。
このまま始まるなら、休み明け後は、大きく下放れて始まるため、9月15日の高値33634円が戻り高値になる可能性が大きくなります。
図表02の緑の実線の展開になるとするなら、225先物期近は、18日の祝日取引で15日の夜間取引で下げた分の大部分を戻す動きを経過して、19日の寄り付き値があまり下げずに下値を支えられる動きになる公算です。
明日の朝までに価格が上昇しなければ、目先は9月11日の安値32391円を割れる程度まで一気に下げる動きになる可能性が大きくなります。
