〇日経平均株価は、8月に積極的に下げると、その流れを9月も継続する

図表01は、8月の月足が陰線引けした年の値動きです。
1997年は、8月の1営業日目に最高値をつけて、実体の値幅が2000円幅もある下げ場面となっています。上下のヒゲがあまり長くなっていないので、8月が月初から月末まで、目立った反発なく、下げていることがわかります。
9月は、8月の下げを継続する格好で、月足が陰線引けする展開となっています。
1998年、2001年、2011年も似た展開となって、9月が陰線引けしています。
一方で、9月の月足が陽線引けしている年を見ると、上ヒゲ、下ヒゲが長くなっていたり、実体が短く、8月がジグザグに推移する動きになっているケースが目立ちます。
まとめると、9月が下値堅く推移する年は、8月が積極的な下げ場面とならず、ジグザグに推移する動きがあらわれていて、8月が月初から下げの流れを作り、はっきりとした下降の流れを月末頃まで継続している場合、8月の弱気を継続する格好で9月の月足が陰線引けしています。
また、実際のチャートを見ると、年の前半にあまり上昇していない、または、8月の下げが年の前半の安値に接近しているか、割れている状態の場合、8月が月初から月末頃まで下げの流れを作っていても、9月の月足が陽線引けする展開となっています。
本年は、8月までの期間で値幅の大きな下げを経過していないことや、目先大きく下げても、1月の安値に接近するような状況にならないため、週明け後の価格が下げるか、上値重い動きとなれば、9月は月足が陰線引けする展開になると推測できます。
〇日経平均株価は32297円が当面の強弱の節目

図表02は、日経平均株価日足と、今後の予想線です。
前週末のNYダウが反発して、225先物期近が31850円まで上昇して引けた経緯から、週明け後の日経平均は、31800円以上の値位置から始まる公算です。
前述した8月から9月にかけての動きを考慮すると、目先の価格が再上昇を開始して、24日の高値32297円を超える動きになると、8月が下ヒゲの長い線をつける動きとなって、9月の月足が陽線引けする可能性が出てきます。
日経平均株価は、6月19日の高値33772円と7月3日の高値33762円で右肩下がりのダブル・トップを完成して、現在が天井型を完成した後の下げ局面へ入っている可能性があります。下値の目安は、30000円を大きく下回る地点が挙げられます。
下降の流れを継続中なら、ジグザグの下げ過程で下値を支えられた地点、戻りを売られた地点、ギャップを開けた地点がその後の強い抵抗になって、上値を抑えられる場所になります。
現時点では、32000円前後の値位置、8月24日の高値32297円が強い抵抗になると考えられます。
8月から9月にかけての動き方や、現在までの実際のチャートの状況を考慮すると、現在が30000円を大きく下回る下げの流れへ入っているなら、週明け後の反発は、8月25日に開けたギャップを埋めることなく、上値を抑えられて、下降を開始する公算です。
そうなると、9月も下げの流れを継続して、一気に下値の目安へ下げる動きになる可能性が出てきます。
一方で、週明け後の価格が上昇して、32000円の節目、32297円の戻り高値を超える動きになるなら、8月18日の安値31275円が押し目になって、9月は、月足が陽線引けする展開になる可能性が出てきます。
強気の展開になる場合、6月19日以降の動きは、上昇途中の中段もちあいとなって、本年年末へ向けて上昇を開始する準備の動きとなるか、10月頃までの期間で、振れ幅の大きな天井型を形成中のどちらかになる公算です。