〇日経平均株価は2008年10月以降の上昇局面の分岐点に位置


図表01は、日経平均株価月足です。
日経平均株価は、2008年10月に6994円で押し目をつけた後、大勢の上昇局面へ入り、2020年3月以降、角度が急激になった新たな上げの流れへと入っています。
来年以降の展開は、2020年3月以降の上昇を継続するのか、終了へ近づいている(終了を含む)のかによって、想定できる展開が大きく変わります。
今年、上昇の流れを終了するなら、今年後半から来年、再来年は、2020年3月の安値を目指す可能性が出てきます。
一方で、まだ上昇の流れを継続中なら、年末から来年へかけて、図中の「3」とした上昇の流れの終点をつける上げ場面になると考えられます。
図表02は、2020年以降の日経平均株価週足です。
現在が2020年3月以降の上昇の流れの途中なら、2021年2月の高値が1波目の上げ場面となって、全体で5つの波のパターン(基準になる動き方です。基準があって、それに沿った動き方になるかどうかで、予想があっているかを確認してゆきます)を形成すると考えられます。
その場合、2022年3月以降、3波目の上昇の流れへ入っていて、本年1月からの上昇は、3波が(1)~(5)波に分かれた後の3-(3)波目の上げ局面という見方ができます。
3波の全体(3-(5)波)の目標値は、36899円を大きく上回る地点(38000円、40000円)になります。まだ目標値へ到達していないため、年末から来年にかけて、3波全体の目標値を目指す動きになる公算です。
今後は、図中の金色の実線と、黄緑の実線の2通りが考えられます。
金色の実線は、年末へ向けて一気に上げ幅を拡大する展開となって、36899円へ接近し、来年、3-(5)波を経過するパターンです。
黄緑の実線は、3-(4)波の調整を10月頃に終了して、新高値を更新する3-(5)波の積極的な上げが、来年前半にあらわれるパターンです。
一方で、今年の上昇が最終段階の上げなら、今年は、はっきりと天井だとわかる動き方になると考えられえます。
その場合の最も有力な展開は、今年後半、または来年の前半までの期間で、今年の上げ分を押し戻されるパターンです(図中の赤の実線)。
〇日経平均株価は8月の下げ幅でその後の展開が見えてくる
以前に書いたことを含めて日経平均の値動きのパターンをまとめると、以下の通りになります。
・年初からはっきりとした上昇の流れを作っている年は、年の後半に上昇する場合でも、6月までの高値が意識される展開になることが多い
・年初からはっきりとした上昇の流れを作っている年は、年の後半に下げる場合、6月までにつける高値が年間の最高値になることが多い
・6月までの高値が年間の最高値になる場合、7月、8月に下げ幅の大きな動きがあらわれる
・6月まで上昇を経過した後、高値圏で8月まで推移する場合、9月から大きく下げる展開にはほとんどならない
・9月以降が8月の下げ幅以上に積極的に下げる場合、8月が下降途中の中段もちあいの動きとなっているか、8月の下げ分を9月に戻して、9月、10月から積極的に下げる動きになるかのどちらか
今年6月の高値を年末まで積極的に超える展開になりにくいなら、図表02の金色の実線の展開の可能性がなくなります。
今年から来年にかけては、図表02の黄緑の実線の展開になるか、赤の実線の展開になるかのどちらかになる公算です。
図表03は、日経平均株価日足と、8月の予想線です。
黄緑の実線の展開になるなら、6月以降の下げは、30500~31000円の範囲内で下値を支えられる動きになると考えられます。
目先、一段安の後、31000円以下の地点になると、反発を開始する準備の動きへ入ると考えられます。
赤の実線の展開になる場合、10月頃まで下げの流れを継続すると考えられますが、8月に値幅の大きな下げの流れを経過する公算です。
こちらの展開になる場合、8月は、下旬まではっきりとした下げの流れを作り、30000円以下へ下げる展開が考えらます。
