〇日経平均株価の目先の2通りのシナリオ
筆者は、今年の日経平均株価が20000円以下まで下げる可能性があると見ています。
前回は、20000円以下を目指すための1月の3通りの道筋を紹介しました。
「1月が月初から一本調子に下げる展開」、「26441円前後で上値を抑えられた後、下降を開始する展開」と「27000円前後まで上げた後、下降を開始する展開」の3通りです。
前週の日経平均株価が反発調となったため、1月が月初から一本調子に下げる展開がなくなりました。
本年の価格が20000円以下を目指す展開になるなら、1月12日の高値26547円が戻り高値となって、目先の価格が1月4日の安値25661円以下を目指す動きになるか、目先の価格が27000円前後へ上昇した後、上値を抑えられる展開になるかのどちらかが考えられます。
前週末の225先物期近は、25780円で引けしています。そのため、週明け後の日経平均株価は、25800円前後の値位置から始まる公算です。
週明け後の価格が1月4日の安値25661円に近い値位置から始まるため、16日の価格が下値堅く推移するか、下げるかによって、前述したどちらの展開になるかがはっきりする公算です。
16日の価格が下げて、25661円を割れる動きになるなら、16日以降は、下値を試す動きを継続すると考えられます。
16日の価格が下値堅く推移すると、16日以降は再反発を開始して、26547円以上へ上げる可能性が出てきます。
〇NYダウは昨年12月の高値34712ドル前後で上値を抑えられる公算
NYダウは、現状を考慮すると、昨年12月の高値34712ドル前後が目先の反発調の上値の限界だと考えられます。
目先、34712ドルを試す動きを経過した後、上値を抑えられる動きがあらわれて、下降を開始すると考えられます。
上値を抑えられる場合、戻り高値をつけた後、すぐに下降を開始するケースと、1月末頃、2月上旬頃までもみあいを経過して(2月1日のFOMCの結果を待って)から下げるケースのどちらかが考えられます。
NYダウがすぐに下げる動きになる場合、今週から来週にかけて、戻り高値をつけて、下降を開始する展開が考えられます。
その場合、1月末頃までの期間で、昨年12月の安値32573ドルを目指す動きになる公算です。
こちらの展開になる場合、日経平均株価は、前述した2通りのどちらの展開になる場合でも、NYダウが下降を開始した後、NYダウの動きに沿った下げ場面になると考えられます。
1月末頃までもみあいを継続する場合、日経平均株価は、週明け後に一段安となって、25661円を割れる動きになる場合でも、すぐに押し目をつけて、上値を試す動きになると考えられます。
〇本年が弱気なら、日経平均株価は1月の高値付近が年間の最高値になる公算
前回、日経平均株価は、年足が陰線引けする展開になる場合、1月の高値付近が年間の最高値になることが多いと書きました。
本年が弱気パターンの年になって、今後の価格が下降を開始する場合、1月中につける高値が意識される動きになる公算です。
16日以降、すぐに価格が下げて、25661円を割れる場合、1月12日の高値26547円付近が本年の最高値になると考えられます。
一段安の後、価格が上昇を開始しても、26547円前後で上値を抑えられて、下降を開始する公算です。
16日に25661円を維持して、すぐに反発を開始する場合、1月中、27000円前後か、その手前でつける高値が本年の最高値となって、下降を開始すると考えられます。
図表01は、日経平均株価日足と、今後の2通りのシナリオになります。
どちらの展開も、2月1日のFOMCの後、2月の価格が上値重い動きになることを想定しています。
2月1日のFOMCの後、価格が上昇を開始して、1月の高値を大きく上回る動きになる場合、本年が積極的な下降局面となって、20000円以下を目指すという見方を変更する必要が出てきます。
